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血管性紫斑病とは...

アレルギー性紫斑病、シェーンライン・ヘンノホ紫斑病ともいいます。

原因
小児に多い疾病で、感染症が先駆して発病することが多いようです。原因は不明ですが、細い血管のアレルギー性病変とみなされています。

症状
主に足やお尻に出血斑(紫斑)が出現します。紫斑は点状ですが、一度にたくさん出てくると大きく融合して赤紫色の斑点状に見えることもあります。時には消化管粘膜に出血して、激しい腹痛を伴ってくるもの(ヘンノホ型)、関節内や関節周囲に出血して、膝や足首の関節痛を伴ってくるもの(シェーンライン型)もあります。 およそ半数の例は急性腎炎の症状を示し、尿に異常が見られます。血小板数は正常で機能も異常ありません。

治療と経過
劇的な重症例をのぞき、発症後数週間(1〜5週)で軽快します。紫斑が多い場合、消化管や関節内の出血など痛みが伴なう場合には、副腎皮質ステロイドホルモン剤を用います。尿に異常がある場合は、尿の病変を監視しながら安静を守らせます。

参考:家庭医学大全科

紫斑病性腎炎について

原因
血管性紫斑病の40〜60%に合併または残遺症として腎臓の変化を起こします。

症状と経過
紫斑病の発病から4週間以内に出血斑や消化管出血がまだ残っているか収まった頃に尿に蛋白や赤血球が証明されます。腎炎型とネフローゼ型にわけられますが、その程度は軽い、重いなどいろいろです。はじめから腎機能が落ちたりすることは比較的に少ないのですが、慢性になってしまうと数年後に腎不全を起こすことがあります。
一般に幼児期に発病したものは半年以内に治り、学童期においてはその半数例が長引くといわれています。腎生検をすると、巣状性の変化が特徴的で健康な糸球体も数多く残っているので、進行しない限り働きそのものはあまり損なわれません。わずかばかりの血尿がなかなかとれないことが多いようです。

治療と手当て
入院して十分な治療を受けないと慢性になることがあります。紫斑病そのものにステロイドホルモン剤を用いることもありますが、腎炎には無効です。やはり安静、食事などの基本療法と感染予防が大切です。
退院後も慢性腎炎の場合と同様に絶えず医師の観察、検尿を続けることが大切で、ことに運動が過ぎてはいけません。

参考:家庭医学大全科

鵞口瘡

原因
醸母様絲状菌(じょうぼようしじょうきん)カンジダ属による口内感染で、口内炎の一種です。乳幼児の口の中に起こる鵞口瘡は代表的なものです。一般に抵抗力の弱い乳幼児や老人に多く、乳幼児で栄養不良や重症疾患で弱った時などに起こります。

症状と経過
乳児では熱はありませんが不機嫌で、哺乳を受けつけずよだれをたらしやすくなります。したがって、ますます栄養障害はすすみます。口中の粘膜とくに舌の表面や頬の粘膜に白色の斑点ができ、次第に融合して広い偽膜を作り、簡単にはとれません。拡大して咽喉頭や食道に及ぶと、発声呼吸障害や嚥下障害などを起こします。

治療と手当て
一般にこの種のカビにはムラサキチンキ(ゲンチアナ紫あるいはピオクタニンともいう)が有効です。マイコスタチンというカビに効く抗生物質の液を用いることもあります。

参考:家庭医学大全科、出産と育児の百科