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一 括 講 読

投稿時間:19/05/09(Thu) 11:41
投稿者名:happM
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タイトル:尽くす
「物をムダにせぬ」という心がけは、同時に自分の頭の働きも労力も、すべて有効につかうことになり「己の性を尽くす」ということにもなるのであり
『中庸』という本に、「物の性を尽くす」ということがあります。それは、すべての物のもつ値うちを最高度に発揮させることです

「夢の内の有無は、有無ともに無なり。迷いの内の是非は、是非ともに非なり」というように、いつまでもけっして理にかなうようになるものではない

達摩大師の仏性論という事がある。「故に至人は、その前を謀らず、その後を撒らず、念念道に帰す」という事である
なわち連人で・悟った人は、金をなくしたとかいって、以前の事の繰り言をいったり、「来年の事をいうと鬼が笑う」というように、当てにもならぬ未来の事を空想するような事をしない。ただ念念道に帰して、その時どきの現在に対して、全力を尽くすというくらいの事であろうと思うのである。この「現在にある」という事が、ちょっと言葉や庇理屈ではわからない。ただ体験するよりほかに会得はできない。

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