[リストへもどる]
一 括 講 読

投稿時間:19/05/14(Tue) 15:32
投稿者名:happiM
Eメール:
URL :
タイトル:思想の矛盾
いま**君がいったことは机上論であり、「迷いの中の是非は是非ともに非なり」という
それが正しいとか正しくないとかいってみたところで、けっして解決のつくはずはありません.これはけつきよく「嫌いなものが好きになりたい」という論理でありますから、「好きになりたいけれども、嫌いである—」というように循環論理になり、はてしはないのであります.これは強迫観念に共通な心理でありまして、「嫌な教科書が好きになりたい」のが読書恐怖であり、「不潔が平気になりたい』のが不潔恐怖であり、「人前で恥ずかしくないようになりたい」のが対人恐怖であります。こんな考え方をする間は、永久に強迫観念は治らないのであります。
そんな考え方でなく、「嫌いなものは嫌い」「人前では恥ずかしいものである」と、事実そのままに見るとき、たやすく嫌いなものも好きになり、人前も恥ずかしくなくなるのであります。これが私のいうところの「思想の矛盾」でありまして、考えることと現実とは、ちょうど逆になるのであります。
嫌いな食物でも、人並にがまんして食べておれば、まもなく好きになるものであります。::
**君もこんな質問をする間は、永久に煩悶の解決はできませんが、こんなくだらぬ哲学を捨ててしまえば、たちまち解決がつくので あります。

[記事リスト]

-