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一 括 講 読

投稿時間:20/10/03(Sat) 12:07
投稿者名:happiM
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タイトル:感じから出発する
ここの修養の第一の出発点は、物ごとに対する「感じ」を高めてゆくことであります。私どもは見
るもの聞くもの何かにつけて、ちょっと心をとめておれば、必ず何かの「感じ」が起こるものです。
そのとき、それにちょっとでも手を出しさえすれば、そこに「感じ」が高まり、疑問や工夫が起こり
興味が湧いてきます。それを押し進めてゆけば、そこにいくらでも進歩が生まれます。

この「感じ」から出発するのと反対のものは、「理屈」から出発することであります。「注意しなけ
ればならない」、「誠実でなくてはならない」、「努力し、忍受しなければならない」とかいうように、
抽象的な文句をもって自分の心の動きを制御しようとすることであります。このように「理屈」から
出発するときには、心の不可能な努力のために、物ごとに対して起こる自然の感じは一切窒息し、心
の発展、進歩はなくなってしまうのであります。

私の教えではこの「素直」ということがもっとも大切であります。「素直」ということは、私がいつもいう「純なる心」とか「感じ」とかから出
発することで、つまり理屈から割り出した「思想の矛盾」とは反対のことであります。
「思いきってぶつつかった」とか、「自分を投げ出した」

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