「自分の心を非合理（すっきりと割り切れないこと）な状態のまま放ったらかしにするのは、実際難しいものですが、それをしないと「そのまま」「あるがまま」は決っして訪れて来はしない」
「しっかりした行動をするためにはしっかりした心が、いいことをするにはいい心が、大きなことをするにはやる気がなければならないなどというのはすべて間違いです」と語る。心に関係なく即行動である。さらに
「心というものは皆様方のおあつらえ向きに従ってくれない。心はひとりかってに朗らかになったり、憂うつになったり、不安になったり、安心になったりして変化していくものです。ですからその時点の自分の心に素直に従っているだけのことなのです」
ある日の講話で 「今まで皆さんはご自分の心のあり方の調整に多大な努力を払ってこられました。つまり、ご自分というものをまずしっかりしたものにしようとにすることが第一義になり、仕事や勉強を二の次にされていたのが間違いだったのです」
語られた。こうした傾向になりがちなのが森田神経質の人の特徴だが、これからは心のことは放ったらかしにし、全く手出しをせずに、目前の具体的なことに積極的に取り組んでいけばいい のである。