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一 括 講 読

投稿時間:17/09/12(Tue) 08:17
投稿者名:hppiM
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タイトル:神経症と精神病の違い
自覚と悟 P51
対人恐怖の人はなかなか多い。対人恐怖の人が訴える「人前できまりがわるい」とか、「恥ずかしい」とかいうのは
人間なら誰しももっている感情でありまして、人前で何ともない人は変質者か、精神薄弱者か、精神病者であります。
恥ずかしいときは恥ずかしいままにあるのが普通の人でありまして、それを自己流の理屈で「恥ずかしがっては損だ」
とか、「恥ずかしがるのは不利益だ」とかいうふうに考えるのが対人恐怖の人であります。

生の欲 P21
馬鹿は自分には相当の知恵があると信じ、泥棒も自分の行為を正当化する主張をもちをもち、精神病者は自分の精神が健全であると信じている
それと反対に、われわれが自己内省だけに支配されるときには、劣等感にとらわれ、空想にほん
ろうされ、自分が本来もっている才能や力量を窒息させ、活動力を失ってしまうようになる。た
えば、神経質症状や強迫観念にかかっている人は、自分の症状や苦痛にばかり執着し、メランコリ
ー(抑醤症)になっている人は悲観的な気分に支配されてすべてを絶望的に考えるなど、現実から
遊離し、自分を失ってしまうのである。

対人 P256
精神病の場合は自分が病的だという自覚がなく、したがって病気を治そうと自ら助力することもないか
あってもきわめて表面的なものに過ぎないが、神経症の場合は反対に、普通のことも病的である
と考えてそれに捉われるので、病識は強いのが一般である。だから何とかしてこの症状、この苦
悩から脱却しようという念願が強いので、この点精神病などと全く異なるところである

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