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桜崎物語S45年

万国博覧会の開催と共に各地で『ニュータウン』が建設された。ここ桜崎町も例外ではなく、kNRが目を付けたのは駅の南西側に広がるなだらかな丘陵地帯:緑ヶ丘であった。鉄道会社から不動産部門を独立させ宅地開発に乗り出すとともに、そこまでの足の便として新たに町との共同出資により鉄道を敷設した。これが緑ヶ丘急行電鉄であり電化単線一部併用軌道、住民の足となるべく駅間も狭く設定されている。従来、ニーズがあって鉄道が敷設される時代から、鉄道が新たな町を切り開いて行く時代への幕開けであった。

さあ、あなたも夢の一戸建を手に入れよう! という訳で緑ヶ丘ニュータウン分譲開始です。桜崎駅前からチンチン電車に乗り2つ目の駅、そこが新しい町の中心街です(運賃80円)。現在、第一期6軒だけですが、将来はショッピングセンターなども建つ予定(なのか?)。

公団住宅からニュータウンを望む。造成によるむき出しの地面が目立つ光景である。この頃は、環境破壊や自然保護などという言葉はなく、邪魔な山や森を切り開き明るい未来を作ろう、というよき時代であった。

もう一つのトピックが、紺野海岸に誘致された工場群。海岸線を走る国道沿いという立地条件が注目された。kNRとしてもさっそく引き込み線を設置し、貨物輸送に乗り出すことになった。

もともと何もない場所に農家が1軒建っていただけであるが、一夜にして周りが工場だらけになってしまったので住んでいた人はビックリだったろう。

 

駅西側の踏切も随分と立派に。左側の道路は新たに設けられた国道256号線へと続く。鉄道の発展とは別にモータリゼーションの波も確実に押し寄せて来ているといった処か。

この辺りはまだまだ自然が残るが左側の切り通しは造成中である。なお、写真右端にあったラーメン屋はつぶれてF○JIYAに変っている。

築堤を行く万博団臨。作者は当時京都在住だったのでこういった団臨には縁が無かったのだが。

写真右上、茜川に掛かる新しい橋は国道256号線のもの。現時点では橋を越えた先はまだ工事中である。実は築堤をどうやって越えようか工事計画が立っていなかったりする。

注)上記写真にはレイアウト作成中の物も含まれますので、配布しているレイアウトと異なる場合があります。