魔法のステージ ファンシーララ

「かれ〜なる、せぇ〜ちょぉ〜」という言葉(間違っても漢字で表現しないように(^^;)がいかにもという感じで、タイトル聞いた時にちょっぴり「OooOoOララ」を思い出してみたりして、主題歌聞いた時に「神経毒ってこんな感じかな?」って思ったりしつつも、結局は『トラックの陰で変身しようとしたらトラックが動き出しちゃって「きゃっ!」』で万事オッケー問題なし(笑)

とか何とかいっている間に放映が終了してしまいました(^^; ちょっとビデオで溜め込んでいたのですが、おかげでラストスパートが感じられて良かったという面もありました(^_^; 終わってみれば魔法少女モノというのが適当かどうか自信がない私ですが、「一人の女の子の物語」としてちょっとした良品であったと思います。


8月9日「お姉ちゃんの忘れ物」

 意識が過去にとばされるという設定をうまく使った話でした。意識としてのみほの描かれ方もカット割りや場面転換もうまく考えられていて、お姉ちゃんとのシンクロ具合の表現や話の流れが非常によかったですね。ちさ姉が迷子になるあたりや卵を捨てようとするあたりがミステリー仕立てで盛り上げてくれましたし、それらを経て少しずつみほの気持ちがほぐれていく感じが見る側にも伝わってきました。

 それにしても不思議さんって一体いくつペンをばらまいているんでしょうか(^^;? ちさ姉が卵を持ったままでいたら・・・う〜ん、想像できんな(^_^; あれって絵心ないと活用できないものでしょ? ちさ姉ってそっち方面がアウトのような気がしますのでヾ(^o^;ぉぃぉぃ


8月16日「お母さんと一緒!?」

 働くお母さんという設定では、いつかやると思っていた(というかやって欲しかった(^^;)話でした。前話と引き続き、心情的な面が程よく描かれていて、同じような場面構成を重ねることで効果的な演出をしていたのが印象的でした。お姉ちゃんとの絡みも含めて、家族というものをうまく描いているので、今回は特にお母さんの心情、中でもラストでララとみほを重ねてみてしまい涙するシーンにはシンクロしてしまいました。


9月6日「おねえちゃんのボーイフレンド」

ベンチでの2つのシーンが秀逸でした。

それとちさ姉の気持ちが分からなくて自分なりに一生懸命に頑張るけどうまくいかないみほのもやもやした気持ちと、今市君の存在というものを自分なりに決着をつけたちさ姉の描かれ方がよかったです。姉妹の年令差をうまく描き出していたのでそれぞれの気持ちと行動の差異が違和感なくて、ほのぼのとしたラストも含めていい話でした。


9月13日「ララのファーストコンサート」

 人物関係をうまく使った伝言ゲームでみほにとんでもない話が伝わる。そのことが引き金となって「ララの将来」という今まで考えなかったことを考え始めたみほ。「将来」というよりも「存在」そのものにまで波及する大問題ですから、いつかはぶつからなきゃならない壁に、みほなりの決着をつけるという王道的な話でした。

 でも不思議さんって詩人だなぁ〜(^^; 「星」と「スター」をかけてみほの迷いを吹っ切らせるなんて。でも一番の功労者は単なる背景だとばっかり思っていた歌手志望の女の子でしょう。うまく話に少しずつ存在を折り込まれていたおかげでラジオから流れてきた手紙の話もパズルの最後のピースがはまるようにすっきりとおさまった感じがします。

 ラストもエンディングにうまく繋げたおかげで心地よい余韻がありました。


9月20日「消えてしまったララ」

 これまた定番中の定番、変身アイテムの消失のお話。でも流石にララは一筋縄ではいきませんでした。消失によって「何がおこるか」だけでなく「何をしなければならないか」まできちんと描いて、携帯を抱き締めて泣くみほの姿は痛々しい程でした。さらにはピグとモグによってアイテムを再び出そうとするあたりは一縷の希望を持たせておいて、そこから全てを無くしてしまうという非情な展開はちょっと見ている側にも辛過ぎでした。


9月27日「みんな大好き!」

 昔はそれが普通だった日常、でも今のみほにはララ、そしてピグとモグ、リリカルプロのみんなの存在そのものが既に日常になっていた。その喪失感は子供とはいっても辛いものでしょう。いや、子供の方が辛いのかもしれません。

 みほは新しい日常で、みほとしての日常でララに対する周りの人の暖かさと思いに気付く度に、その辛さを味わうわけですが、ここで今までの作品と違うのが「魔法を無くしたことをどうこうする」ではなく、「魔法を無くしたことも日常である」と受け入れることでした。辛いことがあってもそれは生きている証、その積み重ねが過去となり、その上にこそ未来が生まれる、ということを知識ではなく経験としてみほは取り込んだわけで、彼女の成長が見事に描かれていたと思います。

 それにしても最後の最後で驚いたのがコミさんですね。まさか不思議さんを知っているとは思いませんでした。思い起こせば、ララに深入りするでもないのに的確なアドバイスをしていたことも不思議といえば不思議でしたから、そうだったのかと思わされたラストでした。


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