378号
2010年3月9日号

主な記事のインデックス

 雇用年限次々突破・廃止へ 大田支部実質的な継続雇用へ(五年限度突破)

 中央区図書館でも五年有期突破

 板橋、四回更新限度撤廃実現!
 今こそ非正規雇用・公務公共関係労働者の要求前進を
 公立保育園に働く臨時・非常勤問題を考えるつどい
 カンパのお礼
 新連載 わいるどふらわー@



 
雇用年限次々突破・廃止へ
 大田支部実質的な継続雇用へ(五年限度突破)


  昨年二月に非常勤保育士が、「四回更新限度=五年雇い止め」を何とかしたいと、公共一般に加入。「公共一般大田支部」を結成しました。それから一年間、「更新限度撤廃」を求めて、大田区職労・保育園支部の支援も得て署名活動、庁舎門前宣伝など運動しながら交渉してきました。その結果、これまで五年たつと一年空けなければ再応募すらできないきまりを改め、五年目在職のまま再応募の権利を認めさせました。
 労使協議のこの結果を受けて、非常勤保育士の来年度の募集と選考が行なわれ、「採用内定」の通知が届き、大田区において実質的な継続雇用(六年目へ)を実現させました。 【白】


 
中央区図書館でも五年有期突破

 中央区はこれまで長い間、間、非常勤全職種が五年以上働くことを将来にわたって許さない(間をあけても応募資格を認めない)という異常な人事政策をとってきました。一昨年、五年で解雇された司書たちが公共一般に加入してストを構えて長期に闘いぬき、この三月ついに「五年満期」の人全員が六年目に継続雇用を果たしました。今後の課題は、全ての職種に拡げて更に「更新限度」を要綱から完全撤廃するまで闘うことです。

 保育非常勤は見直し協議に


 中央区は五年で雇い止めした労働者が、区に応募する資格を取り上げるという「公平原則」(公務員法の一三条)に明白に違反する行為をとり続けてきました。この春に満五年を迎えたものを含めて保育士達が公共一般に昨年から次々加入して、闘いに加わっています。組合は区に今のやり方の見直しを検討する約束をさせました。 【鳩】


 
板橋、四回更新限度撤廃実現!


 板橋区が「臨時・非常勤のあり方検討会」を設置し課題整理をしている中で四回更新限度撤廃闘争をすすめてきました。 組合員が要求に確信もてる学習をしようと総務省通知学習会を三回以上分会別に実施しました。十一月早々には更新回数限度撤廃をトップ要求に据えた決起集会を開催し、当局に更新限度をすべてなくすまで闘うと構えを作り示しました。社会教育指導員の聞き取りで「年限なくし専門性の発揮を」の生の声もぶつけてきました。
 その結果、社会教育指導員と放課後対策事業地区統括員の要綱からの限度撤廃を実現できました。これでほとんどの職種で「更新限度」は要綱から姿を消しました。残る保険料徴収嘱託員、徴税指導員についても来年度の撤廃に向け、粘り強くがんばっています。


 
今こそ非正規雇用・公務公共関係労働者の要求前進を


 二月六日〜七日に佐賀県唐津市で行われた「第十八回自治体非正規雇用・公務公共関係労働者全国交流集会」には全国から二百三十名の参加がありました。非正規雇用労働者の賃金・労働条件の改善を勝ちとった成果が次々と報告され、前進していることに、勇気と確信を得ることができた二日間となりました。
 一日目の記念講演は「最低賃金と公契約の運動に取り組み、ワーキングプアをなくそう」。いま取り組みを強化していかなければならない最賃問題と公契約について深く学びました。基調報告と特別報告では全国の前進の総括と一〇春闘に向けての方針が示されました。
 二日目は五つの分科会と入門講座、職種別交流に分かれ、全国各地のたたかいについて細かな議論がされました。
 東京からは公共一般十七名を含めて二十名の積極的な参加を得ました。
 全国非正規雇用労働者の処遇改善闘争が大きな流れを作り出していることが明らかになりました。この流れに確信を持って、東京で更なる賃金・労働条件の改善と均等待遇に向けて奮闘しようと改めて決意を固くしました。  【伊】


  
公立保育園に働く臨時・非常勤問題を考えるつどい
  セ(正規)・パ(パート)の団結で保育の向上を

 一昨年、昨年と業務別懇談会を保育協議会主催、東京自治労連保育部会が協賛団体として開催してきました。今回は、重点課題である公的保育制度を守る運動と非正規労働者の組織化を結合する取り組みにしていくため、正規・臨時・非常勤が、それぞれの立場になって考えあい、理解し合えるようにということで「臨時・非常勤問題を考えるつどい」としました。また、産別を超えて呼びかけられるよう「自治体に働く保育労働者の東京集会実行委員会」の主催で一月二十四日に開催しました。
 当日は、全体で八十六名(正規は四十四名、公共一般は未組織の人も含め四十二名)の参加者でした。 特別報告として「更新回数限度」撤廃の取り組みについて大田支部の伊藤さんから報告をしてもらいました。参加者から「元気がでた。」「声をだしていくことや団結≠キることの大切さを知った。」という感想が寄せられました。
 講演は、「『対話』の力で保育を守り、権利を守る」と題して東京自治労連保育部会事務局長高橋光幸氏に、働きやすい職場づくり、公的保育制度を守り、保育の質を高めていくために職場レベルで正規、非正規が分かり合える状況をつくるのにかかせないのが「対話の力」。というような話をしていただきました。参加者からのアンケートに書かれていましたが、「対話」の意味、必要性が共通理解できた講演でした。保育は、正規・臨時・非常勤に拘らず、保育園で働くすべての労働者が協力してつくりあげるものです。「対話」を通して、お互いの立場になって考え、思いを理解し合い、支えあうことで対等な職員集団がつくられ、保育の質も高まります。私たち臨時・非常勤も保育労働者として質を高めていくことや、公的保育を守るためにも組合が必要であり、仲間を増やすことが必要不可欠なことだということが、心に落ちる「つどい」でした。
 今後、保育協議会として、組織化にむけて行った臨時・非常勤のアンケート調査のまとめを検証し、正規と共に考え、運動を進めていけるよう「対話」の具体的な提案をしていきたいと思います。


 
カンパのお礼

 この度は公共一般のカンパにご協力いただきまして、まことにありがとうございました。
皆様方の暖かいご支援の下、今年も賃金・労働条件の改善、雇用を守るたたかいに奮闘し、成果を上げております。今年二十周年を迎える公共一般は、五千名の組織拡大の達成を目標に仲間を増やし、当局の横暴を許さないたたかいに積極的に取り組んでまいります。
今後ともご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。


 連載 わいるどふらわー@
 〜花よ咲け 貧困と誇りの谷間に〜
作 小林 雅之 挿絵 中嶋 祥子 題字 岩下 和江

赤ちゃんが立った



 オルグ採用面接に都職労本部を訪ねたのは八八年春だった。忘れもしない、面接には「推薦人」ご一行様が付き添ったのだ。向谷・前都職労委員長、市毛・旧東京地評組織局長、佐藤一晴・音楽家ユニオン書記長である。まるで入学試験に親がぞろぞろ付き添うみたいだが、実は連行されて「観念せい」と迫られた話なのだ。随分大袈裟な面接騒ぎだが、それほどに自治体非正規労働者の組織化は、宿願の課題として内外から期待された訳である▼聞けば、戦後自治体労働運動史で、オルグという名の専従者はあなたが最初だと言われた。金属労働運動でオルグは当たり前に思っていたが、改めてその責任の重大さを思った。あの先輩達は、みな泉下に遷られた▼九〇年八月二十二日が『都区一般』の誕生日である。目方は百七十人分。「産みの苦しみ」も二年がかり。「首切られる人たちを、なぜ入れるのか?」恵まれた正規職員のそんな無頓着で素朴な反応ならまだしも、「正規の入れ替わりに増える臨時・非常勤を組織するなど容認できるか」と立ち塞がる現場の多さに、しばしば立ち往生を余儀なくされた。思えば、有史以来そこは非正規の自立組織が共存することを許さない、正規公務員の聖地なのであった。分厚く凍りついて、びくとも動かぬ氷河が行く手を阻んでいた▼折しも、日本の労働運動は総評解体、連合と全労連の創立へ向かう激動のただ中。『都区一般』は母体の分割によって股裂き状態に遭った。草原の仔馬のごとく、生まれて直ぐにも一人立ちで歩かねば危ない環境に産み落とされたのだ▼それでも、『都職労統一派』諸氏の懸命な尽力によって着実に組織化は進んだ。都庁の職安・職業訓練校の非常勤、目黒区社会福祉協議会、墨田区のパート、と結集も膨らんでいった。ところがその動きに抗して、私の身辺には不穏な動きが忍び寄る。事務所の机はしばしば荒らされ、「子どもに気をつけるんだな」と脅迫電話が舞い込む。留守中の子ども達にまで執拗に脅迫電話が向けられた。『都区一般』を良く思わない勢力が恐れを抱いての卑劣な仕業であることは判っていた。「お父さんは正しいことしてるんだよ。挫けないで。しっかりね」 家族を励まし、活動に拍車をかけた。必死の思いで結集した労働者の前進を阻めるものなぞあるものか、そう心に誓いながら。この事件は、非正規労働運動に未来があるからこそ起きた事だと、いよいよ確信を深めることになった▼組合費でも難航した。「二百円で充分」という都職労幹部との議論。「非正規が自立して闘うためにある。それを安いほど結構だなんて。貧者の絞りだす闘争資金は、くびきを解き放す血盟の証ですよ」▼初代委員長の人選も難儀した。都職労組織部の梅田さんが突然、「丹木さんに決めた」と一方的に本人に話を付けてしまった。「江東区役所の売店の? えっ組合を何も知らない人?」 私は腹が立つより呆れてしまった。しかし急いで断っておくと、彼女は実に良く精進して、かけがえなきリーダーとなったのだ。梅田さんと丹木さんには感謝▼釈迦ではないが、赤ちゃんが生まれて、すっくと立てば奇跡だが、非正規労組に奇跡はない。だが何倍速かで成長して、早く立たねばならなかった。そうした環境ゆえに逞しく育ったのである。