437号
2012年11月13日

主な記事のインデックス

 =公共一般多摩支部= 多摩市学校給食の民間委託阻止直営の学校給食を守るたたかい

 江東支部 集会開けば、みんなが元気に!
 =港区男女平等参画リーブラ=
  第四回 官製ワーキングプア集会
  大塚うたごえ酒場四十回記念


 
=公共一般多摩支部=
 
多摩市学校給食の民間委託阻止直営の学校給食を守るたたかい

食育の場・防災拠点として 重要性増す直営給食

 多摩市の学校給食は一九六八年の開始以来、子どもたちの心とからだの健康をはぐくんできました。二〇〇八年の学校給食法の改正を経て、学校給食は、将来を担う子どもたちの健康を守り、食文化を継承する「食育」の場としての重要性が増しています。
 そのことに加えて、東日本大震災は、給食調理所が「被災時の防災の拠点」としての重要性を浮き彫りにしました。
 また、NPO法人などと連携して、一人暮らしのお年寄りへの「老人給食」を提供することなどの可能性も増しています。

多摩市長 学校給食調理部門の民間委託を表明

 ところが市長は、今年五月に多摩市の学校給食は、二〇一三年度九月を目途に「調理業務等の民間活用に向けた検討をはかる」ことを市教育委員会に要請しました。
 これを受けて教育委員会は、調理業務の民間委託に向けた具体的な検討をすすめ、九月に教育委員会として、民間委託方針を決定、十月中に市長側の判断を受けて、十二月市議会に委託関連の補正予算を提案する予定です。

市の責任放棄 コストも割高の民間委託

 この「学校給食調理業務の委託化方針」は、これまで直営給食だからこそ可能であった、安全・安心の学校給食の安定した提供を脅かすものにほかなりません。偽装請負を回避するために、教育委員会の方針では、市の栄養士の調理員への指導や衛生管理・衛生教育の義務化などが一切できない「丸投げ」になっています。
 あわせて、市教育委員会による運営コストの試算では、民間委託の方が直営よりも経費がかかることが明らかになっています。

多摩支部のたたかい・・・

早期の闘争方針確立組織拡大学習と行動
 民間委託の動きに対して、多摩支部は、早い時期に闘争方針を確立し、給食センターの非常勤調理員の全員組織化とこれまで市職の組合員であった給食配膳員の公共一般への結集と分会の立ち上げなど、闘争に向けての準備を進めてきました。
 九月の学期明けから、民間委託反対の意思統一集会、雇用問題の学習会などにとりくみ、これからのたたかいに自信をもって臨む意思統一を行いました。
一万筆をめざす 新たな市議会陳情署名のとりくみ
 民間委託が、十二月議会に向けて本格的に動き出す中、多摩支部は、市民団体「多摩の学校給食を考える会」に結集し、市議会陳情署名のとりくみを一万人目標でスタートさせました。駅頭署名・地域へのハンドマイク行動、PTA、学童クラブ・保育園の父母会、多くの市民団体・労働組合への申し入れ活動、学校給食の調理実習会の開催など、可能な限りの行動にとりくんでいます。

民間委託反対と雇用確保のたたかいを合流させてこそ

 市長・教育長に対しては、民間委託反対の要請と雇用確保・一人の解雇者も出させない要求を並行してとりくんでいます。両方の課題は切り離せるものではなく、同時に追求し、合流させてこそ、情勢を変えることができると確信しています。


 集会開けば、みんなが元気に!

 江東支部は九月二十一日「来年こそ賃上げを実現しよう!」と非正規労働者大集会を行いました。議会議員四十三名に要請書を出し、議員四名の参加、七十八名の集会になりました。品川と墨田支部から組合員が駆けつけてくれ、和やかな集会となりました。
 集会では、毎月の運動・青年部の行事や地域賃金調査の報告がありました。公務でも民間より安い、最賃八百五十円の仕事があったことが調査で分かりました。公務の場で最賃以下は困ると調査結果を示し、交渉をして賃上げをさせています。
 集会を開くとみんなが元気になり、続けることが大事だと実感しました。


 =港区男女平等参画リーブラ=

 男女平等参画の職場で、人権無視の不利益変更

妊娠したことを上司に告げたら、雇用契約期間短縮

 港区にある男女平等参画リーブラは、男女が平等に参画できる社会の実現を目指し、女性の地位の向上に寄与するための活動拠点として設置された施設です。指定管理者制度で運営され東京電力の子会社である株式会社キャリアライズが受託しています。
 コーディネータとして働くCさんは、六ヶ月の雇用契約を五回更新してきた契約社員です。Cさんは、八月末、上司に「現在妊娠し、来春出産予定にある」ことを告げた途端、その後、常務が加わった面談で、「この十月から三ヶ月間の契約にする」と言われ、かつ「現在の仕事の状況では継続的に契約を結ぶつもりはないので、様子を見る」と通告されました。

「次回の雇用契約も更新する」

 Cさんは、妊娠出産が理由で、先々自分がクビ切りにあうのではと不安を抱き公共一般に相談。組合に加入し、会社に団交を申し入れました。九月二十四日、あと六日で雇用満期が迫る中、会社から電話があり「これまでどおりの条件で六ヶ月間の契約を結びたい」と雇用更新をする考えを示しました。団交を開催する前に、不利益変更を撤回させ、雇用継続を勝ち取りました。その後、行われた団交で、次回の雇用更新(十三年四月一日から)について、組合は、Cさんが産前産後休暇中に契約満期を迎えることから、産休中の解雇は労基法上違法になることを指摘、会社も「次年度も雇用更新していく」と回答、次回の更新も約束させました。

男女平等参画の職場は男女不平等?

 女性の権利や地位を向上させていくことが仕事の職場で、職員が妊娠出産すると、解雇までしようとする。冗談のようですが、本当の話です。
 このような民間企業に任せきりの港区の責任も大いにあります。港区の責任追及も念頭に置きつつ、今後も職場環境改善に取り組んでいきます。

 
 第四回 官製ワーキングプア集会
 〜雇用年限の撤廃求めて〜


 今年で四回目となる「なくそう!官製ワーキングプア第四回反貧困集会」が日本教育会館で九月十六日に開催されました。今年も上部団体の垣根を超えて、百六十名が参加しました。
 午前の特別講座では、北海学園の川村雅則准教授が北海道での自らの調査研究結果や新聞報道を紹介しました。
 札幌市の指定管理者制度による施設の実態調査報告では、非正規雇用が七割にものぼり、委託職場に従事する職員の年収は直営職員の五割の格差があるなど、実例を基に、不安定雇用や低い労働条件の実態が報告されました。
 午後からの本集会では、有期年限撤廃など官製雇止めを中心とした報告と議論が行われました。公共一般からも白神副委員長が、労働契約法の改正について解説をしました。改正労働契約法は有期労働者について五年での雇止めを合法化するものだと批判した上で、公務は適用除外としているが、公務公共関係職場では適用となり、不更新条項、を盛り込ませないたたかいが必要であること、また公務直営職場においても、準用することを認めない運動が必要だと強調しました。
 消費生活相談員ユニオンからは、東京都は専務的非常勤職員の五年有期撤廃に向け、再三の交渉申入れをしてきたにもかかわらず、公募になることを決定したと批判。雇止めを目前にして、雇止め阻止と、専門職として仕事の中身に専念できる制度に変えていくために頑張りたいと発言しました。 

 
 歌で励ましあった十年

 大塚うたごえ酒場四十回記念


 闘う労働者を励まそう、と生まれたのが『大塚うたごえ酒場』。早くやろうよ、と周囲から「責め立てられ続けて」数年間。たしか赤旗祭りの帰り道のことでした。酔い覚ましに、お台場で海風に吹かれていたときでした。アコーデイオンの名手、荒井幸子さんが、「いい加減にしてよ。一体いつになればやるつもり?」 ふと見上げれば、幸っちゃん、いつにもなく、どえらい怖い顔をしているではありませんか。それは酔いがいっぺんに吹き飛んでしまうような、きつい詰めでした。思えばちょっとしたきっかけで、うたごえ酒場は設立されたのです。構想は既に熟成していたからでしょう。南部合唱団と東京のうたごえサークルの協力、うたごえ好きの組合員たちで始められた『大塚うたごえ酒場』は、年四回開催、一度も休むことなく満一〇年を数えました。述べ三〇〇〇人は集ったでしょうか。職場や地域の労働者、各地からうたごえサークルが毎回参加され、著名な作曲・作詞家、歌手の先生たちの応援も頂きました▼沢山の解雇原告たちが参加して励まし合いました。公害や薬害とたたかう人々、中国残留帰国者や東京大空襲被害者たちも一緒に歌い、激励しました。クルド民族の若者たち二〇人の民族舞踊、トルコ人のプロの民族楽器演奏などを披露しながら、民族差別の困難と立ち向かう人々との国際交流、など、職場から地域から、平和運動、国際交流など、実に幅広くて豊かな交流の場として、『大塚うたごえ酒場』は特色のある発展をしました▼そして何よりも中心になっているテーマは、労働者を励まし、結集をうながす場であるということです▼「うたごえ」がそれを可能にしてきたという事実は、うたごえ運動のこれからに、沢山の示唆に満ちた内容を提示しているのではないかと思います。そうした意味からも、私たちの「酒場」が、公共一般の誇りとして、更に発展して欲しいと願うものです▼六〇年代後半からアメリカ式労務管理とリストラの吹き荒れるもとで、職場労働運動は停滞を余儀なくされ、日本中の職場に花咲かせた労働者の豊かな創造文化や、心交わせ合った場所までも奪いとられてゆきました。労働者文化を再び取り戻そう。一〇年前に、そうしたルネッサンスへの熱い思いを大塚うたごえへ託しました。また一〇年、頑固にこの道を歩みたいと思います▼四〇回目は荒木栄没後五〇年記念と松川事件勝利五〇年(来年)を特集企画しました。ゆかりの大西進(作曲)さんに小森香子(作詞)さんが参加してくださいました▼今では各地・各方面からからも、「東京にいけば一度は行ってみたい大塚うたごえ酒場」と言われる程に、有名になったようです。有り難いことですが、振り返れば、此処まで来られたのも、組合員の支えと、荒井幸子さん、南部合唱団の支援のお陰です▼これからも労働組合運動の大切な取り組みとして、労働者文化のルネッサンスの夢をみんなで一緒に育んでいきたいと思います。