451号
2013年6月11日

主な記事のインデックス

 前社長の汚職で会社が ゆ〜れ〜る〜!

 第二回会計担当者会議
 これまで通りの交渉関係に努める
 「工作って楽しいですね」 役立つ工作学習交流会に二一名参加
 首都圏学生ユニオン発足に向けて
 連載 わいるどふらわー46


日本水道設計分会
前社長の汚職で会社が ゆ〜れ〜る〜!
   

 千代田区神田錦町にある鞄本水道設計社は、「水のコンサルタント」として水環境や水道事業全般に関わる業務を五〇数余年にわたり行っています。その会社社長が昨年二月に贈賄容疑で逮捕されたことにより、経営状況は一変し、職場は一挙に不安感に包まれました。そんな中での複雑な相談内容となりました。

交渉に未加入の社員も参加不安感がいっぱい

 六月五日の一回目の交渉では事件以後、自治体へ八〇〇件の事業申し込みのうち三二八件の指名停止をうけ、売上規模は前年に比べると四億円の落ち込み予想が明らかになりました。交渉には本件オルグと該当分会長のほかに未加入の社員四名が傍聴し、直接自分たちの生活を脅かすことになるのか、働き続けることは可能なのかなど、不安感を募らせていました。「不利益変更や整理解雇は今のところ考えていない」と経理部長は明言しましたが、再建計画がでていない現段階では安心することなど到底できません。倒産による退職規程や経営不安を危惧して退職する場合の離職理由の取り扱いなどについても会社の考えを追及しました。
 予断の許さない中で、会社には現実的な再建策をもって、社員の雇用・労働条件の確保を求めます。また労使が協力してその方向を探るためにも、旺盛に労使協議を重ね、組織拡大を図っていきます。     



 第二回会計担当者会議
 ―自動引落の普及と加入脱退処理の迅速化が重要 ―

 組合強化の要である財政活動を強化するために、各支部会計担当者が集まって、事務改善や情報交流を行う、会計担当者会議が昨年12月に引き続き開催されました。
 
 各支部から17名が参加して、日常の苦労話や滞納問題の改善方法などについて熱心に意見交換を行いました。今回は特に、加入脱退についての迅速な処理方法が本部からも提起され、新しい用紙形式が示されました。また各支部から自動引落に切り替えたことで、事務処理がすっきりした、滞納者の把握がリアルタイムでできるので、組織的対応もできるのでたいへんよかった、などの実践的な交流が進みました。
 当日の議事録が出来ていますので、近く各支部への配布をします。また、この間、全組合員台帳の再登録(12月1日現勢調査)がほぼ整いつつあり、正確な組合費徴収のデータが整備されることになりましたのでご期待下さい。 

中野
 これまで通りの交渉関係に努める
    

フライング中野区と交渉開始

 臨時職員の通勤費日額限度を二千円から九百円へ一方的に引き下げた中野区が、組合の団交申し入れ(四月九日)までも拒否していた問題で、区は重大な誤りであったことを認めたことから正式交渉が六月一二日にもたれました。
 冒頭に中野区人事課から「これまで通りに交渉関係を維持します」と、釈明がありました。組合からは「任期付き短時間職員も一般職だが、区が再び同じ理由を持ち出して交渉拒否することはないか、確認したい」と追及。区はこれまで通りに交渉をすることを確約しました。
 中野区はこれまでも、非常勤制度を全面廃止、非常勤の保育士・司書・栄養士の全員解雇、任期付き短時間職員制度を脱法的に導入、などの他区では慎重に対応してきた問題を、乱暴に先駆けて強行してきた区です。公共一般は今回のフライングを強く抗議し、撤回させることができました。

通勤手当上限額、個人によってまちまちとは

 九百円の通勤手当上限額が、困ると申し出た人には、二千円まで認めているケースもあることが明らかになりました。困る人なら大勢いると追及し、交渉は紛糾。「手当制度が個別に異なる運用をするなどは前代未聞のこと」だとして、改めて全体に事情を集約しなおす方法を取り、平等な取り扱いにすること。二千円上限の切り下げ自体の再検討を求めました。区は持ち帰って検討することを約束しました。

「任期付き」来年春の再選考では、実績者優先とせよ

 中野区の三年有期の任期付き短時間職員は約三百人います。来年度が三回目の再採用時期となります。前回は多数のふるい落としをしたことの矛盾を厳しく追及しました。保育所管課は問題なかったかのように言い訳していましたが、実際はベテランを恣意的に落とした一方で、保育が全く不慣れで意欲にも欠けた人を採用して短期間で退職する人が続出した事実や、各所での面接のやり方が、力量のあるベテランの職員の能力実証を具体的に確認できないような、ずさんなやり方が行われていた実態を示して追及しました。さすがに当局も反論できず、ベテランを確保する重要性を認めざるを得ませんでした。
 引き続きこの問題では、不当なふるい落としを許さないようにするため、労使交渉を継続していくことになりました。

 


「工作って楽しいですね」
 役立つ工作学習交流会に二一名参加


 五月三一日(金)六時五〇分から児童館・育成室分会の学習交流会を持ちました。おにぎりと菓子パン1個の軽食を用意し、何人来るかな?
会場は満員となりました。
 直接物づくりにはたずさわらなくても、知るってることも大事なのでは、と「かんたん工作、楽しい工作学習交流会」を計画しました。非常勤職員のスキルを上げること、組合をもっと広く知って欲しいと思い計画したものです。
 作ったものは、@シュルシュルボールA二枚羽の風車Bタンポポの瓶づめC偏光フィルムを使った工作Dビー玉カーリングの五種類です。シュルシュルボールを作って投げ合ってみたり、不思議なタンポポ綿毛の瓶詰に驚いたりもしました。
 作って遊んで見て…なんか楽しくて。講師の斎藤さん(文京の児童館に四〇年近く勤務し今でも物作りをしている)の作って遊ぶ楽しさにも触れました。風車の絵本を読んでそれから作る世界に、物を作ることは子どもたちにとって楽しい世界が広がるものです。
 こうした企画またやって欲しいとの声が沢山出てうれしい楽しいひと時でした。


 

首都圏学生ユニオン発足に向けて


働く「初体験」、初バイトは高校生・大学生のときでした、という人は少なくありません。しかしバイト先では高校生・学生の就労経験や、社会的経験の未成熟さを逆手にとって、使い勝手のいい労働力として扱われる状況があります。トラブルに遭遇した当事者自身も「長くつづけるつもりもなかったし」「どーせバイトだし」と、無権利状態をひきずり、拡大・固定化・再生産しながら就労先を渡り歩いています。
 無権利状態を抱え込んでしまっている高校生や学生を、ユニオンとしても意識的に組織していく必要があるという問題意識から、この間、学生や院生たちのなかでユニオン発足の援助を強めています。
六月一〇日に開催された首都圏青年ユニオン学生有志・法政大学鈴木宗徳ゼミ主催の「声をあげる者たち〜仕事のトラブルにおける労働組合の役割」という企画もその一環で行われました。
 企画では、バイト先と団交中の学生組合員や、ユニオンを通じて問題をどのように解決したのかという話を、当事者である組合員に縦横に語ってもらいました。
 来場した学生からは「パネリストのような方々が、一人でも多く立ち上がって、まともな仕事を実現する社会をつくっていると感じた。首都圏青年ユニオンの活動の大きさを感じました。知人の学生を連れてこなかったことを後悔しました。闘っている人の話を聞かせたかったです」などの感想が寄せられました。
 組合員のなかにも学びや実践を通じてたたかう力を醸成し、バイト先の無権利状態とも立ち向かう学生も出てきていますので、組合活動のノウハウを伝えながら、次なる組織化をすすめていくことを考えています。

 

 連載 わいるどふらわー46 
〜花よ咲け 貧困と誇りの谷間に〜

 作 小林 雅之 挿絵 中嶋 祥子 題字 岩下 和江
私のオルグノートから(その11)
都庁の遠謀
〜組織する本質問題からみて〜



  都庁の行政職場だけでも数千人の非正規労働者がいる。削減される正規職員と入れ替わりに増え続けてきた。非正規労働者の組織化に公共一般は二〇数年間実に根気よく取り組んできた。職業訓練の非常勤講師や消費生活相談員などは組織がしっかり定着したが、点在も多く、全体からみれば広大な空白が残されている。特別区や市部、都の関連公益法人などではそれなりに組織化が進んだのに、都が直接雇用する臨時・非常勤職員の組合作りになるとなぜこうも進まないのか▼これまで都庁の正規職員組合と一緒に沢山の職域で取り組んできたが、それでもまだ微々たる組織率である。都政は都民にも都庁職場の労働者にも冷たい仕打ちをしてきた。その悪影響はこうしたところに恐らく及んでいるかもしれない。正規も非正規も組織を拡大して事態を変えようと考えないような組合はいない。いったい非正規をこれほど組織できない抑止力はどこから来るのだろうか▼都庁という特別に肥大化した権力機構の遠謀が働いているからだと私は見ている。結論から先に入れば、公共一般という非正規の団結体を都庁において否認し続けることで消滅を願望するという謀りごとである。この筋書きは一九九〇年組合結成以来総務局内で密かに群読されるように暗誦され、今では公然と伝令が飛び交っている▼いったいなにゆえ否認するのか。正規組合以上に不満を底深く蓄積し、鋭く要求対決する組合が出現しては困るであろう。非正規がすでに正規の数を上回る職場が増えてきたのであるから。もっと具体的にいえば、正規を減らして、非正規・派遣・委託労働者が増えることでコストダウンがはかれるだけでなく、容易に委託民営化が推進できる仕組みだが、その都庁のシステムにとって、非正規の運動が活発になるのは重大な阻害要因と映るであろう。既に区市では公共一般の存在がリストラ推進の脅威になっている事実に都が無関心できた筈もない▼考えすぎと思われるかも知れないが、公共一般を二十三年間否認し続ける暴挙の中に明確に込められている。裁判で連敗しようが謝罪もせず策動をやめないし、今争われている都労委の新事件がもう一巡り最高裁にいっても、相手が消えるまで否認し続ける構えだ。都の不当労働行為意思はまさしくこの組合を抹消する意思と同義語にある。それゆえ、せっかく裁判で決着ついても組織が無くなるなど断じてあってはならず、飛躍の決意を固めよう▼都庁には立派な職員団体がある。非正規をそこの特別組合員におくのか公共一般へ組織するのかでは結果が大きく異なる。法律上の同伴組織と当事者組織の違いがあるだけでなく、一旦闘争に突入すれば怒りのエネルギーにおいて質量の違いが余りにも重大であることを私たちは知っている。その事は他ならぬ当局が十分意識しているであろう▼自治体一般組合を過大評価し過ぎてはいないか、と言われそうだが、解雇や民営化が断行される前線では組織化と闘いはとりわけ盛んである。都庁においても私たちがそれを確信するかどうかの問題にある▼組織化とは闘いを産み、打破することに前提される。組織化の必要を一般的に説くのは易しいが、行動へ及ぶには腰が重いなどと言っているうちに、組織が消されるまで切羽詰まれば、否応なく組織する道しかないのだ▼躍進の可能性は大いにある。攻撃された労働者がとてつもない反撃をやってのけた闘争を私たちは数多く生み出した。誇れる実績と非正規労働者に献身と愛情を傾注してきた公共一般の存在を都庁職場の隅々に知らしめる責任はいよいよ重くなっている。