466号
2014年2月11日

主な記事のインデックス

 〜来年度予算要求で成果続々と〜

 都知事選 宇都宮さん大健闘
 共闘の力で官製ワーキングプア根絶させよう
 公共一般2014年 新春旗開き
 『パワハラに負けない!―労働安全衛生法指南
連載「カナリアは歌い続ける 5」
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〜来年度予算要求で成果続々と〜


○文京支部○
8年連続の賃上げ 最大42.2%アップ



 文京支部は2014年度予算要求交渉で、9職種から2900円〜4100円(1・3〜3・0%)の賃上げを勝ち取りました。改善前の06年度比で、最大42・2%の賃上げです。

 2005年度の団体交渉で文京区は、「人事委員会が正規職員の給与の引き下げを勧告した場合には、非常勤職員も同様に引き下げることは当然」と回答していました。
 しかし、文京支部は06年度の団体交渉も引き続き非常勤・臨時職員の「時給が1100円を下回らない」よう賃上げを要求。
区は「他区や民間企業との競合や報酬額の違いなどから、人材確保が困難な状況になっている。
他区における報酬額の実態等を調査している」と回答。そして、07年度は6職種で最大12%の賃上げを勝ち取りました。
08年度の回答では改善対象職種をさらに2職種追加。14年度で8年連続の賃上げになります。

秋に要求書 現場の声伝える

 8年間賃上げを勝ち取ってきた文京支部は、毎年秋には要求書を提出し、年内に団交を開催。年明けの交渉では前進の回答を引き出してきました。
今年は更に支部独自で非正規職員の要求アンケートを実施し、現場の声を団交でぶつけたことも前進につながりました。組合員は公共一般の運動に確信を強めています。 【くま】


賃上げ「働く元気が出る」
文京支部 組合員
 昨年に引き続いての値上げは、「働く元気が出る」と喜びの声があがっています。この賃上げは 区の平均値応答にすることが根拠になってのことなので、スタート地点についたようなものです。引き続き、1人でも安心して生活し、働けるよう均等待遇を目指し、力を合わせて運動していきたいと思います。




○大田支部○
病気休暇の有給日数の増 母子保健健診休暇、
妊婦通勤時間の有給化へ



 大田支部は1月23日、大田区との団体交渉で、区側から病気休暇の有給日数の増、妊産婦保護休暇の一部有給化と、組合の要求にこたえる回答を引き出しました。

 「非常勤職員の処遇改善に関わる要求書」を昨年7月4日に提出。その後区側とねばり強く交渉を続けてきた成果です。
 区側回答は、病気休暇の有給日数を現行3日から非常勤保育士(月17日勤務)は年度7日に。3・4時間非常勤保育士(月22日勤務)は年度10日に。保育・調理支援員(月20日勤務)は年度10日に。
母子保健検診休暇・妊婦通勤時間は「勤務時間の初め又は終わりにそれぞれ30分又はそのいずれか一方に60分、勤務時間が4時間以内の場合は始め又は終わりのいずれか一方に30分」を有給で付与することに。 
 支部は最終回答を了解するとともに、「育児時間など女性・妊産婦の保護に関わる休暇の有給化の拡大」、「権利休暇の活用促進と正規保育士の負担軽減のため非常勤保育士の増員」の検討を強く要請しました。
【白神】



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都知事選
宇都宮さん大健闘
前回上回る98万票 得票率20・18%



 東京京都知事選挙は9日に投開票され、公共一般が推薦した日本弁護士連合会前会長の宇都宮けんじさん(67)は当選にはいたりませんでしたが、前回を上回る98万2594票(得票率20・18%)を獲得し、次点の大健闘をしました。
 投票率が46・14%と、前回都知事選挙(2012年)より16%以上も下がるもとで得票増は前回選挙で見ると130万票に相当します。
 宇都宮さんは「今回の選挙はさらに運動の輪が広がり、大きく前進した。選挙政策で掲げた福祉の充実、脱原発、原発事故の被災者支援、憲法改悪に反対する運動を続けていきたい」と表明しています。
 都政革新の希望が見えてきた今回の結果に確信をもって私たちも新たなスタートを切りましょう。 【稲葉】



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共闘の力で官製ワーキングプア根絶させよう
自治体キャラバンパート10


 東京春闘共闘会議の自治体キャラバンは今年で10年目。23区、三多摩全ての自治体で開催することができました。

相次ぐ臨時職員の賃上げ

 昨年10月に東京の昨年最低賃金が869円に引き上げられました。
このことを受けて、臨時職員に引き上げを回答する自治体が目立ちました。
支部のある自治体だけでも、中野、板橋、足立、台東、品川、練馬、目黒などで引き上げを回答しています。
 毎年最低賃金が引き上げられている中で、毎年最賃すれすれの賃金に設定するのではなく、最低1000円を求めて交渉していくことが必要です。

広がる指定管理者への労働環境整備

 委託拡大に伴い、自治体は、発注元として委託先の雇用問題について、関与していく事例が出始めています。北区では、「指定管理の新規受託業者に対し、雇用を希望している労働者に対し配慮することや、労働条件維持を要請している」と回答。台東区も北区同様の回答をしています。
 しかし、業務委託先への雇用継続、労働条件への関与は放置されています。新宿路パト分会、杉並区民センター分会は闘いの中で雇用継続のルール作りを勝ち取っています。闘いの積み上げがルールを作らせる大きな圧力となりました。
 組合が委託拡大を傍観するのか?現場を組織するのか?改めて突きつけられた10年目の自治体キャラバンでした。 【松崎】



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公共一般 2014年 新春旗開き
馬のごとく駆け上がろう



 公共一般旗開きが1月31日、東京労働会館ラパスホールで開かれ94人が参加しました。
 オープニングは橋本左内さんと東京自治労連の今井文夫さんによる尺八の演奏。来賓から、東京自治労連の喜入肇さん、顧問弁護団の笹山尚人さん、日本共産党東京都議団の曽根はじめさんにあいさつをいただきました。
 食事は鹿児島直送のブリの刺身や色取り取りの手づくり料理が並び、会場に舌鼓が。
 恒例の文化行事は、八重樫節子さんの独唱から、コールラパス、南部合唱団の合唱、マジックショーや演劇などの多彩な行事に、会場は終止笑いがあふれていました。バックアップ委員会委員長の藤倉純夫さん作成のカレンダー争奪じゃんけん大会では会場は大盛り上がり。争議をたたかう仲間からの決意表明には、あたたかい拍手が送られました。今年も連帯してがんばりましょう。



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『パワハラに負けない! ―労働安全衛生法指南』
笹山 尚人 著(岩波ジュニア新書・840円)


 公共一般顧問弁護団の笹山尚人弁護士が、昨年「パワハラに負けない!―労働安全衛生法指南」(岩波ジュニア新書)を出版しました。
本書は、「人が壊れてゆく職場〜自分を守るために何が必要か」、「それ、パワハラです」(ともに光文社新書)に次いで、笹山弁護士のパワハラ本の第3弾目です(と私が勝手に思っています)。
 職場におけるパワーハラスメント対策は近年重要になってきており、「中小企業のためのパワハラ対策マニュアル」をお隣の神奈川県庁では作っています。
本書は、実際のパワハラ解雇事件を元に、労働組合はパワハラ被害にあった組合員をどのように支えていくかが書かれています。
 人間同士が働いている限り、そこには上下関係や力関係が生まれ、何らかの軋轢も生じます。
しかし、職場が弱肉強食の社会になってはいけません。
もしそういった状況になれば労働組合の出番になります。権利を知らないまま働き、職場で傷つく人が多い中、労働組合が出来ることは多々あります。
パワハラに負けない運動をともに作っていきましょう。【山田】



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 カナリアは歌い続ける 5

〜舞台は危険がいっぱい!〜

作 八重樫 節子
挿絵 小林 武雄


「アルノ川岸より」
  オペラの舞台は華やかに見えるが、裏に回るとけっこう危険が多い。
  新国立劇場では、開場まもなく、外部団体に貸した公演の「ピーターパン」で、通訳の方が奈落に転落して死亡するという事故が起きている。
死亡とまではいかなくても、小さなけがは舞台にはつきものである。舞台裏は暗いと言うだけではなく、舞台装置も表はきれいに作られていても、お客さんから見えない部分は切りっぱなしの木材だったり、入退場に使う陰の階段がグラグラしていたりといろいろある。
もちろん、安全管理には、舞台監督が中心となって目を光らせているが、それでも事故は起こる。
 私は今まで2度、舞台でけがをしている。それも共に「カルメン」で。
  1度目は、30年以上前、文化庁移動芸術祭・奈良公演である。第2幕・セヴィリアの町外れのリリアス・パスティアという酒場で、町の人々が酒をくみかわしているところへ、花形闘牛士のエスカミーリョが登場し、有名な「闘牛士の歌」を歌う。
私は下手(しもて)の屋台(高くなっている部分)でエスカミーリョを応援し、彼が退場すると後を追うような設定だった。
エスカミーリョは中央から退場したが、私は屋台の扉を開けて勇んで階段を降りる。
その時、いつもと少しライトの位置が変っていたらしく、ライトに目がくらんで足を踏み外し、3メートル近い高さから落ちてしまった。
それでも、後半の舞台をなんとかやり通し、次の公演地に向う新幹線の中で、どうしようもない痛みになり、宿泊地の岡山で病院へ駆け込んだ。
足の指の骨にひびが入っており、降板せざるを得なかった。公演はまだ、広島から九州へと続いたのだが…
  この時は当時の二期会事務局長が粋な計らいをしてくれた。その日に東京へ戻る予定だった事務局員を私のつきそいにし、2人ともグリーン車で帰してくれたのである。
 そして約20年後、新国立劇場での「カルメン」。こちらは本番ではなく、舞台稽古だった。
第一幕では、タバコ女工同士がけんかをする場面がある。
この時は指揮と演出の両方をつとめたグスタフ・クーンのちょっとかわった演出で、私は花束を差し出してカルメンをからかう役をもらった。からかわれて怒ったカルメンが、私を殴ることになっていて、ダブルキャストの日本人カルメンとは、もう練習済みであった。
舞台では、本当に人を殴るのではなく、殴るふりをし、こちらも殴られたふりをするのが常識であるが、ドイツ人の若いカルメン役のナディア・ミヒャエルは、本気で私を殴ったのである。
しかも、彼女とはこの舞台上が初対面だった。私は転倒し頭を打った。モニター画面を見ていた人の話では、私の頭が床の上でバウンドしたそうだ。G・クーンは、倒れた私が真に迫った演技をしたと思ったようで、嬉しそうに「よし!」と叫んだ。
  舞台はストップし、私は近くの病院に連れていかれた。CTスキャンも撮ったが、幸い軽いムチ打ち程度ですんだ。しかし、問題はそのあと起きた。
私たちには労災保険の適用などなく、出演者には舞台全体にかけられた傷害保険によって、1回2000円の通院費が出るだけである。病院では、1万円近い金額を支払ったが、通院は2回だけだったので、4000円しか出なかった。その時は、合唱団員が労働者として扱われていないなどとは、考えもしなかった。
 なぜ何の落ち度もない私が、痛い思いをした揚句、自腹を切らなくてはいけないのかと抗議すると、係りの女性は態度を豹変させた。チーフプロデューサーらと話し合いの場が持たれ、忘れた頃に差額は支払われた。新国と、その後いろいろとぶつかって行くことになる中で、まさにこれは始まりの事件でもあったのである。



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