467号
2014年2月25日

主な記事のインデックス

 東京都の断交拒否 組合の勝利確定へ

[HPトップに戻る]





東京都の団交拒否
     組合の勝利確定へ


 最高裁判所は2月7日、東京都が国に対して提起した中労委命令の取り消しを求める上告棄却と上告受理申立不受理を決定しました。東京都の団体交渉拒否の違法が、都労委、中労委、東京地裁、同高裁に続き、最高裁においても断罪されました。最高裁決定にあたって公共一般の決意表明の大要を紹介します。


「団交拒否」処遇改善を塞いだ

 1.最高裁決定で、法は完膚なきまでに東京都の無法ぶりを糾弾した。東京都の団交拒否は、非正規労働者と労働組合の団結権・団交権の侵害と要求実現の途を塞いだ。
 他の自治体では、労使関係が正常に維持され、賃金・労働条件の改善が勝ち取られている。この事実に照らしても、都の非正規労働者の被害は重大である。20数年の空白を押し付け、解決時期を徒過させてきた、東京都総務局及び当局当事者らの罪過と責任は極めて重大であり、厳しく糾弾されなければならない。

都は直ちに団交に応じよ

 2.東京都は最高裁決定を真摯に受止め、使用者が負うべき責任と義務を誠実に履行するべく、公共一般との団体交渉を直ちに応じることを求める。 
 とりわけ、専務的非常勤の5年雇い止め制度の撤廃と、非正規職員への賃下げ撤回について、直ちに協議のテーブルに付くよう求める。
 あわせて、東京都(総務局)が現在も団交拒否を続けることに対して別途争われている都労委についても、一刻も早い正常化に向けた、全面解決への努力を払うことを求めるものである。

都の「差別」と「排除」に断罪

 3.東京都は非正規職員で作る公共一般に対して、差別的姿勢と執拗な嫌悪感を抱き、公序良俗の府であるべき行政としては著しく歪んだ労務対策を無反省に行い続けた。
 賃金や任用制度要求に対しても、唯一責任部局の総務局が20数年間ただの一度たりとも公共一般の交渉に応じることなく傲然と拒否を続けて、その他方では一方的に改悪強行を重ねてきた事実からも明瞭である。
 公共一般が交渉を求め続けた「非常勤の5年更新限度の導入反対」や「育児休暇制度実現」などについて、無視をし続けてあからさまな差別的取り扱いを長年行ってきた。
 交渉要件についても、「管理運営事項である」「次年度以降にかかる労働条件は団交事項としない」などと、あれこれの論難を持ち出しては、正当性を欠く団交拒否を意図的に重ねてきた。このように、他のどこの自治体にも見られないような抑圧的な姿勢で非正規労働者の組合を排除してきたのである。
 強引な主張と排他的行為を止めない東京都に対して、法が裁く全ての機関が都の右の主張を全面的に否認する命令と判決を相次いで下したことは当然のことと言える。

正常な「交渉ルール」確定へ

 4.公共一般は今回確定した命令・判決が当該労使交渉にいかなるルールを確定させたのか、以下にその要点を示す。関係者の皆様へのご理解を心よりお願いする次第である。
(1)次年度以降の労働条件も義務的交渉事項となる
@ 公共一般労組が求める「賃金、労働条件にかかわる事項」は義務的交渉事項にあたり、これを拒否してはならない。
A 「非常勤などは単年度ごとの任用であるから、賃金労働条件の改善要求などが次年度に関わる事柄である場合は協議事項に当たらない」、との東京都の主張は認められない。次年度に関わる要求も義務的交渉事項となる。
(2)管理運営事項であっても、義務的交渉事項
 賃金の引き下げや規程の変更、あるいは任用に関する更新期限規程の設置・変更等の要綱の改訂について、東京都の「管理運営事項であるから団交事項に当たらない」とする主張は認められない。賃金、労働条件に関わる限り、たとえ管理運営事項に含まれる場合があったとしても義務的交渉事項にあたり、団交に応じなければならない。

「組合潰し」組織化で対抗する

 5.東京に60以上ある自治体の過半数を超えて、公共一般は労使交渉関係を結ぶ歴史を有しており、日々交渉している。
 その歴史において、あってはならない暗闇の4半世紀の労使関係が一つだけ、東京都庁に取り残されてきたのである。
 都庁における非正規労働者の組織化に確固たる前進を勝ち取ることで、組合潰しを企図することの無意味を亮然として内外に知らしめることがいまこそ重要であると考えており、改めて組織拡大を飛躍させる決意を固めているところである。
 またそのことが、都当局との正常な関係を確実に打ち立てる、組合としての主体的努力であると考えるものである。なぜならば、東京都が非常勤職員の正当な団体交渉相手(特別職に対応し得る真性の労組法上の組合)である公共一般との円満な労使関係を維持してこそ、都庁における非正規労働者の真の地位向上と、安定して働き続けられ、明るい都庁職場が実現することになると確信するからであり、またそうなることを期待してやまないからである。
 最高裁勝利確定判決に当たり、以上のことを今後に向けた我々の決意表明とする。

 ―公共一般中央執行委員会―




更新制限撤廃へ「交渉の扉」開く
東京都消費生活相談員ユニオン分会

 東京都が突然導入した専務的非常勤職員の更新制限に納得いかず、その撤廃を求めて仲間と話し合い2008年8月に労働組合を結成ししました。
「都労委って何?陳述書は誰が作るの?」という私たちを、最高裁の決定まで支援して下さった、弁護団、組合執行部、組合員の皆様に心からのお礼と感謝を申し上げます。
 消費者庁が2009年9月に発足し、消費生活相談員の労働条件が国会で取り上げられ、一時は国家公務員化も提案されました。
消費生活相談員ユニオンは、全国の消費生活相談員から都の有期雇用撤廃の署名を集め都に提出したり、「地方消費者行政充実のためのシンポジウム」を実行委員として3回開催をして、消費生活相談員の専門性と経験の重要性をアピールしてきました。「なくそう!官製ワーキングプア集会」の企画にも参加をしました。
 2011年2月消費者庁長官からの「雇止め見直しについて」の通知発出は大きな成果でした。また、昨年は再応募をした23人全員の雇用を守ることができました。
 しかし、都との交渉はこれからが正念場です。
今回得た決定を更新制限撤廃につなげ、都の現場で頑張っている専務的非常勤の仲間とのネットワークを作り、均等待遇の実現を目指したいと思います。


「どん底」からの勝利
首都圏職業訓練ユニオン委員長

 甥の亡くなった電話を職場で受けて、休暇を申し出た時のこと「休暇は前もって申請してもらうものです」と断られました。
悲しみのどん底の中で私は「何としても非常勤講師の慶弔休暇を勝ち取らねば」と決心しました。
 一時金・退職金もない私たちに、人勧のマイナス連動はなされます。この理不尽にどれだけ苦しい思いをさせられている事だろうか。
 東京都の「団交拒否事件」はこの度、最高裁からも「上告を棄却する」の判決が出され、五度目の断罪を受けました。総務局はこの事を真摯に受け止め、公共一般との団交を早速開始するよう強く要求いたします。




[このページのトップに戻る]