472号
2014年6月3日

主な記事のインデックス

 第85回メーデー

 〜オーストラリア労組に学ぶ〜 中
 「公共一般文章教室作品集1」出版を祝う会
文レク企画・折り紙教室
 連載「カナリアは歌い続ける 11」
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第85回メーデー
働くものの団結で生活と権利を守ろう


 安倍政権が進める雇用大破壊を許さず、大幅な賃上げと処遇の改善を求めて、第85回メーデーが代々木公園で開かれ、公共一般からは70人、全体で2万7000人が参加しました。
公共一般は安倍首相パロディ化した大型パネルを作成。
集団的自衛権の行使など戦争できる国づくりを推進する安倍首相を痛烈に批判したパネルは、メーデー参加者や街頭からも大きな注目を集めました。
 メーデー会場前では参加者にむけて「自治体非正規雇用・公務公共関係労働者の雇用・待遇の抜本的改善を求める要求署名」を集めました。
自治体で働く非正規の実態を知らせると、「そんな実態とは知らなかった」と驚きの声が寄せられ、約70筆の署名が集まりました。
 公共一般は「非常勤職員の一時金・退職金・経験加算制度の実現を目指して」と題した横断幕を広げ、処遇改善を求めてパレードしました。
 メーデー後は、ラパスホールを会場にメーデー当夜祭を開催。
山本宣治の生涯を描いた「武器なきたたかい」の上映会に始まり、公共一般顧問弁護士の青龍美和子さんによる労働法学習会、後半は南部合唱団による歌声で参加者が一つに。
最後は、腕を組み「がんばろう」の合唱でお開きとなりました。【稲葉】


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       〜オーストラリア労組に学ぶ〜
「組合員の減少を立て直す」
        キャンペーン型運動 中
 


 オーストラリアの労組組織化では、労働者が組合に入るチャンスを見つけ出すことを重視しています。
カギは@論点(何が本当に労働者を怒らせているか?)とA活動家(誰が職場で労働者の先頭に立ってくれるか?)です。論点が何なのか、活動家は誰なのかをつかむリサーチを非常に重視します。
 事例を挙げると、幼児教育の分野では、論点は賃金の低さでしたが、問題の立て方は「使用者たちはどうしたら賃金を払えるか?」で、そこに最も関心の強い幼児教育施設の園長が活動家になり、公的補助を引き出すキャンペーンの先頭に立ちました。
保護者たちとのつながりも大切にし、ウェブサイトも活用し、サポーターも集めます。こうして2年間の取り組みで政府に3億ドルの予算を出させ、保育士の最低時給が18ドルから21ドル(約2千円)にアップしました。
そして組合員は2倍に増えました。
 その人たちの日常の仕事での感覚を第一に共有し、怒りを希望へと、新しい発想を出し合い、見える運動へチャレンジし勝利した成果には豊富なヒントがありました。 【中野】


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「公共一般文章教室作品集T」出版を祝う会


 この作品集は09年から13年まで延べ100名を超える受講生の作品を冊子にしたものです。
たった厚さ5ミリの小さな冊子ですが、働きながら、組合活動をしながら、そして闘いながら、時間を紡ぎ合わせて書かれた、思いの籠った冊子です。
 公共一般は文化を大切にし、文化活動に大きく予算をつぎ込んでいます。
 今の格差社会に人々は疎外と分断をされ、孤立させられていく中にあって、文化はそれとは逆に人々を結びつけ団結と連帯を生み出します。
伝える言葉を探し磨きをかけてゆくこの「文章教室」の意義は大変大きなものです。
 参加者からは「いつか自分の争議のことを書いてみたい」「書くことを身に付け組合活動に生かしてゆきたい」などの話も出され、講師の先生からは「公共一般らしさがにじみ出ていて感動的だ。
これからも2号3号と書き続けてほしい」と励ましの言葉を頂きました。
 今たたかいの真っただ中にある方や、書く苦しさを抱えている方など、 人の参加者すべての人が今の思いを発言し、共感し合い、心温まる「祝う会」となりました。 【中嶋】


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文レク企画
折り紙教室



折り紙研究家の組合員を講師にした折り紙教室が4月 日・5月 日、公共一般本部で開かれました。参加者は鶴ややっこ、セミや鯉のぼり、アヤメなどの作品を折って楽しみました。数種の基本形を覚えると、少し手を加えれば驚くほど多彩な作品が作り出せることを自分の手で実感!「はばたく鶴」のように動きのある作品も作りました。 【中野】
 

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 カナリアは歌い続ける 11

〜 音楽会は、シニアでもっている!〜

作 八重樫 節子
挿絵 小林 武雄


「冬の教会(プラハ)」
  5月28日(水)8年ぶりにリサイタルを開いた。
北区・王子の北とぴあで、14時開演、日本の歌19曲、R・シュトラウスの歌曲6曲を歌った。
今回で自主リサイタルは10回目である。コーラスを仕事にしている人間がリサイタルをするのは多くはないが、こういう努力を続けてきたことにより、最高裁勝利判決に至るまでの沢山の支援コンサートで、いろいろなレパートリーを披露できたと自負している。
 公共一般のコーラス「コールラパス」の仲間たちも懸命にチラシを配り、あちこちに声をかけてくれた。
本当にありがたい。これをお読みの皆様にも是非聞いていただきたかったが、昼間の公演がネックになったようだ。
私の年令でも、まだ働いている人は思いのほか多いのだなと思う。
 シニアのコーラスを教えている関係上、「昼間にやって下さい!」という声に押された結果であるが、平日マチネー(本来は午前中の意味だが、興行界では昼の公演をさす)は、この10年間に確実に増えている。
私も自分がオペラを見に行く時はほとんどマチネーである。
新国立劇場では、私がクビになった年から平日マチネーが組まれ、心配する人もいたようだが、ほとんど満席である。それに影響されてか、民間の団体や、外国からの引越し公演でも、1回はマチネーをするようになっている。もともと歌舞伎や芝居は昼夜公演しているのだから不思議ではないのだが、観客の高齢化も影響していると思う。
 私が足しげく音楽会に通うようになった学生時代は、日本の聴衆は若いと言われ、心身ともに成熟したお客がいないという声をしばしば聞いた。しかし気がつくと、その当時の世代がそのまま年を取ったと言える。労働条件がどんどん悪くなり、開演時間(演奏会は19時、オペラは18時半がふつう)に到底間に合わないだけでなく、夜音楽を聴いてリフレッシュなどという気持にすらなれなくなっているようだ。
 そして聴衆のみならず、アマチュアコーラスも同じ憂き目にあっている。一時は隆盛を誇った大学の合唱団も、今や現役は少数で、OBが友情出演してやっとサマになっているところが多い。朝日新聞社等が主催する「全日本おかあさんコーラス大会」に、80年代に競って出ていたお母さんたちがそのまま年を取り、続けられる人は幸せだが、介護その他の事情でメンバーが減っている。
 「サッちゃん」や「犬のおまわりさん」で知られた大中恩さんというまもなく90歳を迎える作曲家は、50〜80年代にコールMegというコーラスを組織し、そこから優れた合唱曲も沢山生まれている。その大中さんが二期会日本歌曲研究会に講師として招かれたとき、こう言った。「僕たちコールMegはね、週に5回練習してたんだよ!」心底驚いた。学生ではなく、それぞれ仕事を持つ社会人の集まりだったのだから。当時は週休2日制などは想像もできなかったのだが、5時に退社して自分の趣味のために集うことは可能だったのだ。今、週1回であっても、現役世代が7時開始の練習に遅刻せずに集まるのはむずかしい。「コールラパス」も同様だ。同じメンバーが同じ時刻に集まって練習するのが、コーラスの「きほんのき」であるから、うまくなるためのハードルは極めて高いと言える。
 私は争議を始めた半年後の03年11月から、JR東日本ジパング倶楽部(いわずと知れた乗車券を安く買うシステム)の趣味の会(いわゆるカルチャーセンター)で、6クラス280名ほどにコーラスを教え、それが大事な生活賃金となっている。そこそこ“小金”を持っている人たちが決して安くない授業料を納め、とても真面目に前向きに参加している。嫌々ながら授業を受ける学生と違ってやりがいもあるが、嫌になったらすぐにやめてしまう危険性もあるのが大人である。4クラス150名から始まって、このように大きくなったのでJR側も一応大事にしてくれている。二期会合唱団であらゆるジャンルの合唱をやってきたことが今の仕事につながっているが、新国合唱団のようにオペラばかりで、ろくなトレーニングをされないと、人を教えることも大変だろうと思う。

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