=====   自治体にはたらくパートの権利手帳   =====
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[第3章]これだけある公務パートの権利と制度保障
§1  公務パートに権利や制度保障はない?
§2  パートも均等待遇に扱われるのが世界の流れ
§3  公務パートにも労働基準法が適用
§4  一番素敵で強力な権利 それはパートが団結すること、たたかうこと
           労働三権      ●不当労働行為の禁止       ●委託契約でも労働組合に入れる

§5  さまざまにある制度の適用
    @社会保険(厚生年金、政管健康保険)のあらまし
     A雇用保険のあらまし
     B労働災害補償のあらまし
     C年次有給休暇
     D勤務についての決まり
     E生理休暇は請求権です
     F産前産後休暇や妊産婦の権利
     G育児時間
     H育児・介護休業
     I労働安全衛生
     Jパートの税金問題
     K最低賃金法の適用
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§5  さまざまにある制度の適用

I労働安全衛生

(1)安全・衛生には正規もパートもありません。

 職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な作業環境を作ることを目的に『労働安全衛生法』が1973年につくられました。
 そこでは、
  @事業者は労働災害を防止するために必要な基準を守るだけではなく、快い職場の環境をつくって、労働条件を改善し、労働者の安全と     健康を守らなければならない。
  A事業者は、労働者を雇い入れたとき、仕事を変えるときには、仕事の手順や、安全衛生教育を行なわなければならない。
  B事業者は、有害な職場環境を改善し、労働者の健康を守るため、作業環境を測定し、健康診断を実施しなければならない。
 などを定めています。
 またILOパート労働条約は、職業安全衛生については、フルタイム労働者と同一の、母性保護、年次有給休暇、有給公休日、疾病休暇等の条件を保障すべきものとしています。
 たとえば保育園で、パートには着替えのロッカーや制服も貸与しない、給食調理パートには衛生被服や長靴も貸与しないといった差別的取り扱いは許されないものです。
 自治体職場にあって住民サービスの第一線ではたらく公務パートのみなさんの職業安全衛生を常に正しくチェックすることは、とりもなおさず地域住民に対する自治体の基本的な義務といえます。O157問題をみてもこのことは明らかです。まさに安全と衛生には正規もパートもありません。
しかし私たちが厳しくチェックし、たたかわなければ、それもくずされていきます。パートも正規も一緒になって、労働安全衛生の向上にとりくみましょう。

(2)健康診断は使用者の義務

 法律では常時使用する労働者
を雇い入れる場合には、雇い入
れる際に健康診断を実施する必
要があります。                          挿絵18
さらに1年1回以上定期に健康
診断を実施すること、深夜業を
含む勤務または一定の有害業務
につく場合については6ヵ月に
1回以上実施する必要がある
(労働安全衛生法第66条)、
となっています。
 ところで、期間の定めのあるパートでも1年以上使用されることが予定されているもので、労働時間が正規の約4分の3以上(週30時間、月15日以上勤務)の場合は、この「常時使用する労働者」と同様にみなされます。1週の所定労働時間が正規職員の2分の1以上であっても、上の様に実施することがのぞましいとしています。
 臨時・非常勤には上記の勤務条件の人は少なからずいるはずです。公務パートの仕事がら、子供やお年寄りなどとの接触が多い毎日です。いつ感染したり、あるいは相手にさせているかもわかりません。そうした可能性の多い公務の職場では責任上からも定期健康診断はかかせません。ところが自治体によってはパートを健康診断しなかったり、採用するときだけ診断書を提出すればよい、というところがあります。労働組合をつくって労使交渉で問題を指摘すると、たいていの場合なんらかの改善がなされるほど道理のあることだからです。
 「毎年健康診断書の提出を義務付けられていて、高い費用負担までさせられる」「指定の保健所に欠勤して受診にいかなければならない」 などの要求があれば、使用者側による負担や、正規と同様の集団検診に参加させるよう要求しましょう。
 また、臨時・非常勤職員に『健康・安全管理規程』などが全くないところでは、正規に準じる扱いを求めるのが最良ですが、正規職員に運用されている規程を当局に見せるよう求め(法律では全ての従業員に開示する義務があります)、組合の幹部などと一緒に検討をしながら、規程の確立をめざしましょう。
 

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