=====   自治体にはたらくパートの権利手帳   =====
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[第3章]これだけある公務パートの権利と制度保障
§1  公務パートに権利や制度保障はない?
§2  パートも均等待遇に扱われるのが世界の流れ
§3  公務パートにも労働基準法が適用
§4  一番素敵で強力な権利 それはパートが団結すること、たたかうこと
           労働三権      ●不当労働行為の禁止       ●委託契約でも労働組合に入れる

§5  さまざまにある制度の適用
     @社会保険(厚生年金、政管健康保険)のあらまし
     A雇用保険のあらまし
     B労働災害補償のあらまし
     C年次有給休暇
     D勤務についての決まり
     E生理休暇は請求権です
     F産前産後休暇や妊産婦の権利
     G育児時間
     H育児・介護休業
     I労働安全衛生
     Jパートの税金問題
     K最低賃金法の適用
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§5  さまざまにある制度の適用

Jパートの税金問題

(1)141万円までは配偶者特別控除あり

パート収入は、通常給与所得となります。課税される所得は、パートの年収から、基礎控除38万円を差し引き、さらに給与所得控除額65万円(年収が162万5千円までの場合)を差し引いた残額、これが課税(対象となる)所得です。
したがって103万円以下の年収であれば課税される所得はゼロですから所得税はかかりません。住民税については99万円以下であればかかりません。
妻がパートで働き、夫に所得がある場合、妻の収入が103万円を超えると、夫は配偶者控除(38万円)が受けられなくなりますが、配偶者特別控除制度が87年度から設けられたので、
パート収入が141万円未満なら、夫はなお配偶者特別控除が受けられ、筧全体の収入としては急激に減らないようになっています。
 

●配偶者特別控除

            表<4>
 
 
 
 
 
 

●パート本人の収入と税金
  表<5>
 
 
 
 
 
 

(2)大幅な賃金改善こそ根本的な解決の道

 試算によれば、これまでの世帯収入全体が減らないようにするには、パートである妻の収入を103万円からいっきに150万円ぐらいにしなければならないといいます。いわゆる『3重苦』というものです。そのために、「年休を捨ててまで」欠勤をしたり、賃上げや均等待遇要求に消極的になったり、雇用保険や社会保険の加入もせず、一人ひとりがバラバラになって、労働者全体の利益とは逆行する方向に走るかたちとなります。将来を考えれば、社会保険料や税金を払っても得するような賃上げ実現をめざすことです。全労連・自治労連は『非課税限度額』を当面180万円に引き上げることを要求しています。これは当面する重要課題ですが、本来女性の自立を妨げ、低賃金労働者層の温存をはかる政府・財界の所得税政策のもとで、「パートの自己規制」と「非課税限度額見直し」の「いたちごっこ」は根本的には解消されない矛盾を含んだ制度でもあります。「女子労働は家計の補助」という考えを変えさせ、女性の自立をめざすためにも、時間単価の大幅引き上げ、一時金の実現、勤務時間や日数増、そして安定雇用へと、みんなで思い切って積極的な要求と運動方向をかかげることこそが根本的打開への道ではないでしょうか。
 東京都江東区の非常勤栄養士たちは「限度額」のしばりから訣別することを決意して闘い、労働時間拡大と単価引上げなど併せていっきに60万円も引き上げ、社保にも加入しました。全国のこうした経験に学びながら、パート労働者として自立した生活賃金を確保し、年金や雇用保険などを払うものは払って、将来設計を考えられるようにしたいものです。男女平等の社会を切り開くために、はたらく女性の処遇改善、差別の解消、安定雇用は決定的に重要なことです。
 
 

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