=====   自治体にはたらくパートの権利手帳   =====
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[第3章]これだけある公務パートの権利と制度保障
§1  公務パートに権利や制度保障はない?
§2  パートも均等待遇に扱われるのが世界の流れ
§3  公務パートにも労働基準法が適用
§4  一番素敵で強力な権利 それはパートが団結すること、たたかうこと
           労働三権      ●不当労働行為の禁止       ●委託契約でも労働組合に入れる

§5  さまざまにある制度の適用
     @社会保険(厚生年金、政管健康保険)のあらまし
     A雇用保険のあらまし
     B労働災害補償のあらまし
     C年次有給休暇
     D勤務についての決まり
     E生理休暇は請求権です
     F産前産後休暇や妊産婦の権利
     G育児時間
     H育児・介護休業
     I労働安全衛生
     Jパートの税金問題
     K最低賃金法の適用
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§5  さまざまにある制度の適用

K最低賃金法の適用

 使用者は、正規職員や正社員よりもなるべく安い賃金で、なるべく多くのパートを利用しようとします。パートの賃金が安いほど、正規の労働者は減らされやすく、賃金も引き下げやすくなります。このように、パートの低賃金は働くもののみんなの労働条件を低下させる重大な問題なのです。

●最低賃金法とは

 はたらく人の賃金は「最低賃金法」といって、使用者は誰でも最低これだけは支払わなければならない、という定めがあります。地域や産業によって金額が違い、毎年10月ごろ改正されています。99年10月以降は、例えば東京は時給692円を最高に、神奈川・大阪と続き、各地方別で650円前後となっています。
公務パートの場合も、この地域別最低賃金より下回ることは許されません。もしこれ以下でしたら労基署に申告して差額を支払わせることができます。
 ところで、公務員には最賃法は適用されないので、公務パートにも適用されないという誤った主張をする使用者がいます。特別職といわれる非常勤は労基法適用の労働者ですし、また一般職といわれる臨職・非常勤職員も最賃法によって保護されるパート労働者と考えるべきです。そもそも公務員は一般的な賃金水準が保障されることを前提として、最賃法から適用除外されたにすぎないのであって、一方公務パートは正規職員の年功序列型賃金体系からも外されており、賃金形成はむしろ一般労働市場の影響をうけているといえます。そうした面でも、公務パートへの最賃法の適用は当然であると同時に、最賃額の抜本改善による底上げが切実とされる対象層なのです。

●最賃に含まない通勤費・一時金・割増手当に要注意

 公務パートの時給や日給には、よく通勤交通費や一時金が含まれていることがあります。時給が800円〜900円だとしても、これらを除くと賃金本体は地域最賃額を割ることが考えられます。ところでこの最賃額には、通勤費、一時金、割り増し手当などは含めない、となっています。このような場合は、差額の請求、時給の改善、また時給に手当を組入れているやり方を改善させる、などのとりくみをしましょう。

●全国全産業一律最賃制度こそ真の抜本改善の道

 現行の地域別・業種別最賃法は、政府や財界の意図が強く反映したもとで、金額そのものが極めて低く、逆にパート労働者や中小零細企業労働者の賃金をいつまでも低くおさえる役割すら果たす結果となっています。
 全労連や自治労連は、現行の最賃額を大幅に引き上げる運動とともに、全国全産業一律の最低賃金制度を実現するために運動をすすめています。当面時間額1000円、日額7400円、月額15万円以下で働かせてはならない法律を定めようというものです。憲法で保障された全ての国民が健康で文化的な生活権を真に実現するには、はたらくものの最低賃金をそれにふさわしく保障することです。法律によって全国全産業の最低基準が一律に底上げされるということは、企業内年功序列型賃金の外にある不安定な労働市場で買いたたかれてきたパート労働者のみならず、労働者全体の賃金底上げ、年金・失業手当・税制など社会保障制度の改善にも連動し、労働者・国民生活の根底からの改善をうながすことになります。
 

       挿絵 24
 

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