東京都総務局による団体交渉拒否の不当労働行為について,

東京都労働委員会の不当命令が発令された件についての声明

2014年6月5日

東京公務公共一般労働組合・同弁護団

 

1 東京都労働委員会は,本年4月15日付で,平成23年不第108号及び平成24年不第77号不当労働行為救済申立事件(申立人東京公務公共一般労働組合(以下「組合」という。),被申立人東京都(以下「東京都」という。))について,「本件申立てを棄却する」との命令を発し,本年6月2日,その命令書が交付された(以下「本命令」という。)。

組合は東京都総務局宛に,専務的非常勤職員,臨時的非常勤職員及び専門的非専務的非常勤職員(以下「各非常勤職員」という。)の賃金改定等の労働条件を議題とする団体交渉を申入れ,同団体交渉への総務局の出席を求めた。しかし,総務局が出席を拒否し,賃金等について決定権限のない産業労働局等に対応させる態度を固持したため,実質的な交渉が実現できず,各非常勤職員は交渉の機会もないまま毎年一方的に賃金が減額される等している。本件は,この不当労働行為に対して是正を求めるものである。

2 本件以前に,組合が東京都に対し,組合の分会である東京都消費生活相談員ユニオンの組合員である消費生活相談員の5年雇止め問題や賃下げ問題について団体交渉を求めたが,東京都が団交自体を拒否し,あるいは不誠実な団交をした事案については,東京都の団体交渉拒否の違法が,都労委,中労委,東京地裁,東京高裁,そして,最高裁において5度断罪され,東京都に対して団体交渉応諾を命ずる都労委命令が確定した。

しかし,東京都総務局は,この最高裁判例が出ても団体交渉に応じようとはしない。東京都総務局は,すでに失効した「覚書」を口実にして「連絡協議会」を開催したと称して団交に出席せず,産業労働局等をして交渉に応じるとさせ,引き続き団交拒否政策を貫徹しようとしている。

3 本命令は,「各局に各非常勤職員の報酬決定等に関しておよそ交渉権限が与えられていなかったとはいえないし,内部的な決定権等を有する総務局の担当者が出席しなければ,各非常勤職員の報酬決定等に関する団体交渉が誠実に行われない虞があることが明らかであったともいえない」としている。

しかし,本命令は,組合が求めている義務的団交事項の主要な内容が,東京都ではこれまで全く存在してこなかった一時金制度や退職金制度の創設など各部局では到底判断できないテーマや,専務的非常勤職員に関して総務局長が決定する「自動的賃下げシステム」の要綱の改定,毎年春に総務局が指示する賃下げなど「総務局自身が関与する全庁的なシステム」が含まれていることを看過している。

また,組合は,個々の各部局で協議すべき事項に関しては従来から団体交渉を行ってきているが,上記全庁的テーマに限り総務局の出席を求めており,各部局は全庁的テーマであることを理由に団体交渉に応じていない事実も看過している。

さらに,これまで総務局以外の局との交渉が,「実質的には権限がないこと」及び「実質的な団交が期待できないこと」という実態を無視し,事実に反した認定をしている。

したがって,本命令は,組合の主張を正しく把握していない、誤った認定から生まれた極めて不当なものである。

4 我々は,異常な本件反動的命令に対し屈することなく,直ちに中央労働委員会への再審査申立てを行い,闘う。また,東京都に対しては,直ちに総務局が組合との団体交渉に誠実に応じることを求めるものである。

以上