Q003 企業年金を導入するとどんなメリットがありますか。

まず企業にとっては以下のメリットがあります。
 ・より充実した福利厚生制度の提供により、良質な労働力の確保につながる。
 ・法人税法で定められた要件を満たすことで、掛け金を全額損金算入できる。つまり節税効果がある。
 ・資産運用を外部の専門金融機関に委託することで、効率的な資金準備ができる。
 ・原資を計画的に積み立てるため、毎年の支払いが安定する。
尤も、最近の低金利、不況の中では、上記の一番目以外はメリットになっていないのが現実です。
つまり「企業が赤字であれば税金はそもそもゼロであり、節税のしようがない」ですし、「運用利回りが想定より低いので効率的ではないし、生じた不足の穴埋めで掛け金が安定しない」わけですね。

次に、従業員にとってのメリットは次の通りです。
 ・退職金を年金で受け取れるため、老後の生活資金を充実できる。通常、年金で受け取る場合は相応の利息がつくため総受け取り額は一時金で受け取る場合より多い。
 ・積立金が企業の外部で管理されるため、安心感がある。