![]() | 本書は私家版である。編者が個人的にまとめたアンソロジーで、掲載された作品の作者にだけこっそり配られた。オズの誕生から12年後、干支が一巡した昭和の終わりのことである。 体裁は新書版のひとまわり大きいサイズ。オリジナルのオズと比べると、ずいぶんコンパクトになっている。本文52ページの薄い小冊子だが、一番大きな違いはガリ版ではなくワープロ打ちのコピー刷りというところだ。現役の頃にこういう手段があれば、ファンジンもずいぶん変わったものになっただろう 編者のコメントで案内しながら作品を紹介するというフォーマットは、もちろんジュディス・メリルの「年間SF傑作選」をお手本にしている。というか、ああいうことをやってみたかった。それが正直なところだ。 ここに選ばれた作品は、純粋に編者の好みを反映している。別な人がアンソロジーを組めば、また味の異なったものが生まれるに違いないが、残念ながらそういうものはいまのところない。つまりオズ(およびルシフェル)からの唯一のアンソロジーということになる。 ■掲載内容 「宇宙人」睦久淑騎(吉久義則)/<「人面瘡」津田俊次/「でも心配なんだもん」伊佐研一/「神様の浮気」堀越一郎/「瞬倒狂踏威淫怪さま」村上和也/「届かないモノローグ」中村秀子/「ムーンバイク」渡辺直人 ■編集 「編集責任者」村上和也/「発行」MEZ−HOUSE/「発行日」昭和63年2月29日 |