【2003年 兵庫医科大学予想】

                     

                         フェニックスゼミ講師陣

【数学】
 兵医の数学の特徴は、前年の傾向を踏襲することである。出題形式も出題分野もほぼ前年と同様であると考えてよい。第1問は小問集合で「整数方程式」「三角方程式」「指数・対数方程式」のほかに「ドモアブルの定理」「等比数列(の和)」が狙われそうである。第2問は3次関数の極値・x軸との交点の個数・接線・囲まれる面積であろう。第3問は「平面ベクトルと図形」で、2003年度は「三角形の外心」に注意。第4問の確率は再び球の確率に戻るであろうとおもわれる。

【化学】
兵医の化学は、理論と有機からの出題が主であり、無機に関しては周期表のポイントをよく整理しておくと効果的である。今年度理論分野では、|化学平衡と反応速度}混合気体及び気体の燃焼~水溶液の濃度・溶解度・コロイド電池の構造などが狙われそうである。有機分野では、脂肪酸・芳香酸の総合問題に加え、アミノ酸・タンパク質の性質が要注意である。

【生物】
 基本的な問題から、近年、その場で思考させる比較的高度な問題まで幅広く出題される傾向がある。頭の柔軟さ、思考力を評価するねらいがあると考えられる。出題分野は単科大学らしく、細胞の構造、細胞分裂、発生や生殖、恒常性、呼吸、免疫、神経(脳)や筋肉など医学に絡む分野からの出題が多い傾向にある。ただし、他の分野(分類や行動、分子遺伝など)からも出題の可能性は十分あり、手を抜くことはゆるされない。「鍵」となるのは、その場で思考させる比較的高度な問題になるだろう。
これは長文を読み、それに関することを問われる(グラフが絡む可能性あり)形式があり得るが、とにかく文章をよく読まなければならない。当たり前のことだが意外にできていない。文の中に解答が存在することもしばしばあり、また短文で解答しなければならない場合も本文中の文章を抜粋すれば楽に解答できることも多い。

【英語】
 
兵医の英語はその傾向がはっきりと決まっていて、それがここ数年まったく同じ傾向で続いている。つまり兵医の英語を攻略するためには、何よりもまず過去問を研究し抜いてその対策を十分行なっておくことが必須であり、また、もっともそれをよくした者が兵医英語での勝利に一番近いと言える。1問目は誤った綴りの語を見抜く問題で、日頃から、参考書や単語集などによく挙げられている綴りの紛らわしい単語を広範囲にチェックしておけば、それほど難しくはない。2問目は誤文や不自然な文を指摘する問題で、中には判断に苦しむ問題が交じっているが、これも平素から正誤問題などをこまめにチェックしておくことで対処できるものが多い。3問目の会話問題も比較的平易。4問目の空所補充問題もしっかり英語を勉強してきた受験生ならそれほど怖がる必要のないレベルのものであろう。5問目の語句選択は、時おり判断に苦しむものがあるが、和文を正確に解釈し文法・構文・語法の基本に忠実に解答すれば、それほど誤答を犯すこともない。6問目の長文であるが、これは毎年かなり難解な表現を含むエッセイ風の文や物語り文が出題され、しかも段落の順序をバラバラにしてそれを復元させる段落整序問題が出題される。

 これは一見かなりの難問のように思えるが、段落の順序を決定付ける語や表現がどこかに必ず一ケ所か二ケ所あり、それを見抜くことができれば選択肢から正答を選ぶことはそれほど難しいことではない。代名詞の使い方や時間の前後関係や論理の流れを決める語などそのポイントは多数あるので、数年分の過去問や同種の問題で十分に習熟しておきたい。また内容真偽問題でのポイントは、日本文と英文とが細かな事実関係において正確に一致しているかどうかであり、そこに拡大解釈を持ち込まないことが重要である。あまり深読みしすぎると誤答してしまう場合が多いので注意したい。
 

 全体としてはっきり言えることは、合格する者なら非常に高い正答率でほぼ確実に取れる問題が多数あり、そこを落としているようでは合格にほど遠いということである。具体的に言うと、大問1から4と大問6の問Bのアクセント問題、問Cの動詞の語形変化の問題がそれである。ここは短期間でも集中的に訓練すれば、素早く高い正答率を出せるようになるので、直前でも必ず穴がないかどうか確認しておくこと。
特に頻出の前置詞の用法や、語尾の形でアクセントの位置が決まっている語などは何度でもチェックをしておき素早く片付けられるようにしておきたい。そして、長文のその他の問題に十分な時間をかけられるようにしておくべきである。とにかく過去問を徹底的に研究し抜いておくこと、これが必須条件だと言えよう。

医歯学部受験予備校フェニックスゼミ

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