フェニックスゼミ講師陣
【数学】
近畿大では,この5年間ですべての分野からあまり片寄ることなく出題されている。標準レベルの問題で難問はないが、60分の時間の割に計算量が多い。計算に工夫を要する。微分はほぼ毎年出題されているので、本年も出題されるであろう。「接線・極値・解の個数」などへの応用として出されるのではないか。積分はこの4年間出題されていないので今年あたりで出題されそう。「絶対値記号を含む関数の面積」あたりが要注意である。昨年出題のなかった数学Aの「漸化式、群数列」、数学の「軌跡と領域」も可能性が大きくなっている。これらを重点的にチェックしておこう。
【化学】
近畿の化学は、無機、理論、有機からほぼ1問ずつの出題形式である。今年度狙われそうな分野を例年の傾向から予想をしてみると
理論:最も出題されそうなものが気体の計算問題、圧平衡定数や蒸気圧の扱
い方にも慣れておくこと。
無機:カルシウム、窒素、アルミニウムにからむ反応式と計算、これに付け
加えてさらし粉の性質、オストワルト法、ボーキサイトからアルミニ
ウム製錬する際の実験装置や実験上の注意事項などはよく整理してお
くこと
有機:一般的な有機(アルコール、フェノールにからむ)の問題に加え、高
分子の出題される可能性は高いであろう。合成高分子、特にビニロン、
イオン交換樹脂には特に注意すべきであろう。
【生物】
出題範囲は人体に関するものが中心であるものの、植物の反応や生態系の分野からもほぼ毎年出題があり、幅広い知識を要求される。また短文の記述問題が多く出題されるため、正確な知識を身につけていないと高得点をたたきだすことは困難である。神経や恒常性、免疫、代謝などの頻出分野からの出題は今年も予想されるので、これらの分野における重要な記述問題は確実に解答できるように復習しておきたい。さらに本年は他大学でも出題の多い発生や分子遺伝の分野にも注意しておく必要があるだろう。また免疫やヒトの器官に関連して非常に解答の困難な考察問題の出題が過去に多く出題されており、そのような問題の出題があった際にそれをどこまで解くかが大きなポイントとなる。とにかく文章を短くまとめ、各分野におけるキーワードや問題文中の言葉を有効に使って少しでも点数をかせぎたい。
【英語】
近大医学部の英語はここ数年、全問マーク式で大問数・設問傾向ともに大きな変化はなく、ほぼ一定していて、2004年も同傾向でくると思われる。ただ、大問4が2002年の語句整序から2003年には「4つの文のうちから正しい文を選択させる」問題に変わっており、注意を要する。この問題は、ポイント自体は極端に難しいものではないが、非常に紛らわしい文が4つ並び、しかもその日本語訳がついていないので、よほど正確な文法・語法・構文の力がないと対応は難しい。4つの文に素早く目を通し、正解がどういう意味の文になるか見当をつけ、そうして文法的・構文的なポイントを確認してみるのがコツであろう。大問1の文法・語法4択、大問2の文中の誤り箇所の指摘なども特に難問というわけではないが、この大問4と合わせて全体として、正確できめ細かな文法・語法・構文の力を問う問題の比重が高いのは確かで、しかも時間を考えるとのんびりと考えている余裕はなく、平素から正確な知識、ポイントを頭に叩き込んでおかないと高い正答率は望めない。直前の対策としては、桐原の「英文法ファイナル問題集(難関)」などを短期集中的にやり込んでおくとよいかもしれない。また、2003年には大問6の長文の設問に多義語などの用法問題が出題されていなかったので、2004年には出されることも考えられる。多義語の意味のチェック、あるいはその他頻出の用法問題などをチェックしておいても役に立つかもしれない。
【NEWS】
今後、順天堂大学、兵庫医大、東京医大、関西医大、大阪医大、近畿大学医学部(後期)の予想を行なう予定です。インターネットホームページにも事前に掲載していきますので最後の参考にしてください。