フェニックスゼミ講師陣
【数学】
東京医科大の出題傾向の特徴は、微分・積分を重視していることである。前年度は小問8問のうち4問が微分積分の問題であった。頻出の分野は次の5つ (1)指数対数の方程式・不等式 (2)平面ベクトルの内積と図形 (3)数列や漸化式の和と極限 (4)2次曲線の焦点・接線 (5)分数関数の面積計算・回転体の体積 である。毎年8問中6問ほどが、これらの分野から作問されている。2004年度も同じ傾向であろう。
最終チェックは、数列の第n項と和、指数方程式・不等式、ベクトルの内積の最大値最小値、積分では体積と曲線の長さ、2次曲線の楕円・双曲線では焦点と漸近線・接線の6項目である。
【化学】
東京医大の問題では細かい知識量の差が明暗を分けるであろう。今年度、理論では熱化学、水溶液(溶解度、沸点、凝固点、コロイド)、固体の結晶(硫黄、ヨウ素に注意すべきではないか)無機では気体の発生と性質、金属では鉄、アルミニウムに関する反応あたりが要注意分野である。有機、高分子に関しては生活に必要な知識が問われそうである。糖からのアルコール発酵、種々のアミノ酸の酸や塩基との反応、タンパク質の変性、硬化油(バターやマーガリン)ができる理由など念入りにチェックしておくべきであろう。
【生物】
毎年選択形式の出題となっている。選択問題は、当然であるがとにかく選択肢の中に正解が存在しているため、解きやすいのではないかという感覚を覚えるものが多いかもしれない。しかし、正誤問題に関しては特にそうなのだが、確実に自信をもって正解を書くためには相当深い知識を必要とすることが多く、難易度は低いとはとてもではないが言えない。油断することなくじっくりと問題に取り組んでほしい。出題範囲がかなり広いため直前の対策をとりづらいが、遺伝や発生、生態系、代謝の分野からの出題率が高いのでこれらの範囲を中心に、図表などを用いて内容の確認を行っておきたい。
【英語】
2003年はそれ以前と同じ試験時間(60分)で大問が一問減少しているが、これまでとは異なった傾向の問題が出題されているので注意を要する。具体的に言えば、大問2の、英文の諺の意味を説明する別の英文を語句整序問題にしたもの。それと大問4の長文読解問題の段落整序である。2に関して言えば、諺は非常に簡単なもので、また整序問題自体も基本的な構文の知識があればそれだけで対処できるレベルなので、それほど神経質になる必要はないが、基本的
な諺の意味をチェックしておくにこしたことはないであろう。大問5の長文であるが、これには先に触れた段落整序問題の後に内容真偽の英文が14文も控えており、全体の時間を考えるとかなり受験生を苦しめる問題であろう。各段落の中心的な内容を掴んで流れを組み立てるのはもちろんであるが、頭の中で勝手なストーリーを作り上げてしまう受験生が多い。最低限、定冠詞または代名詞の使い方には細かな神経を払い、その流れが正確かどうかを確認したい。ただ
し、あれこれ考えすぎるとアッという間に時間切れになってしまうので気をつけること。大問1の発音・アクセント問題は毎年アクセントと発音の異同が交互に出されていて、2003年にはアクセントであったので今年は発音で来ると予想される(予断は禁物だが)。全体のレベルは大問1から3までは標準。大問4および5はやや難、または難。1から3までを素早く正確にこなし、4と5に十分時間を残しておかないと苦しい。
【NEWS】
今後、関西医大、大阪医大、近畿大学医学部(後期)の予想を行なう予定です。インターネットホームページにも事前に掲載していきますので最後の参考にしてください
医歯学部受験フェニックスゼミ