【2006年 愛知医科大学予想】

                     フェニックスゼミ講師陣
【数学】
数学のレベルは基本〜標準であるが、1、2問は深く考えて的確に処理しなければならない問題がある。新課程入試になり数学。が出題範囲に入ったので、数学。の「微分・積分」は可能性が高い。しかし、そのレベルは基本〜標準的と思われる。数学からは図形と方程式で特に「軌跡と領域」が出題されそうである。数学Aの「確率」は可能性が高い。数学Bからは数列かベクトルであるが、ここ数年問われていない「数列」になると思われる。

【化学】
愛知の化学の特徴は、標準問題の中に1〜2問の「奇問」が含まれていること
である。(例えば2005年3-(5)、2004年1-(2)などがある。) これらの問題によってペースを乱し、過去失敗した受験生が多数いたと考えられる。しかし、配点比率でこれらは5%程度なので、その他の問題で確実に取っていけば80%以上は獲得できる。特に化学平衡の計算問題は、速く正確に解けるようにしておく必要がある。今年度は弱酸、弱塩基が狙われるのではないだろうか?また、高分子化合物の構造、名前は念入りにチェックしておくこと!加えてコロイド溶液(特にセッケン水の性質)が出題されるように思われる。

【生物】
基本的な知識の定着を前提とした応用問題の出題が増えており、学生の思考力を高く評価する傾向がみられる。また、グラフ問題や計算問題の出題もほぼ毎年出題されており、全体として問題のレベルはやや高いといえる。出題範囲にはややかたよりが見られ、細胞、発生、代謝、遺伝などの分野に加え、神経、筋肉、恒常性などのヒトの体に関する分野の出題が目立つ。本年度もその傾向にかわりはないと考えられるので、まずはこれらの分野の復習をすすめておくとよいだろう。また、グラフや計算問題は出題内容がある程度限られてくるため、問題集にある計算問題を一通り見直しておくとよい。なかでも細胞周期や酸素解離曲線、代謝の計算問題は必ず見直しておきたい。

【英語】
愛知医科の英語はここ数年、読解問題4問と文法・語彙1問という大問5題構成が続いていて、2006年度も「正確な文脈把握」等の読解力を試す長文主体の試験になるのは間違いないであろうと思える。長文のテーマは、エッセイ風のものも含め、非常に幅広く、そのため平素か様々な英文を読み慣れておく必要がある。試験中は、とにかく徹底的なパラグラフリーディングを心がけたい。少し論旨の込み入ったものや、流れのつかみにくいものほど、一文一文に振り回されず、その段落の論理構成はどうなっているのか、そして結局その段落で何が言いたいのか、という意識的な問いかけが必要だ。そのためには、順接、逆説、譲歩、結論、結果、原因・理由、例示・例証など、論理の流れを決
める語(句)を今一度総チェックしておくことを勧める。

【小論文】
出題形式が昨年度から変わった。2004年度までは、1500字程度の課題文に設問が二つであったが、2005年度(2月3日実施分、2月4日実施分とも同形式)は大問二つ。内容は5つの単語の中から3つを用い、医療のテーマに答えていく問題、短いフレーズの言葉が提示され、この言葉の意味を問う問題。本年度もこの形式が踏襲される可能性が高い。昨年度の問題から解答作成の道筋を示そう。まず、設問の1(2月3日実施分)では、電話、鶏、雑草、食器洗浄機、へその緒、という5つの語が並んでおり、これらを用い、「医師になる上でのあなたの心構え」を記す。さしずめ、この問いは発想力が問われている。与えられた語から類語、関連語を発想し、問われていることを記す際にそれらを絡めることができるか。「電話」からは携帯電話、通信機器の発達、コミュニケーション欲望充足の短縮、「鶏」からは「鶏インフルエンザ」(トリインフルエンザ)、感染症、情報ネットワークでの監視、防疫活動、「雑草」からは(「雑草のように(ごとく)」「雑草魂」というかたちで比喩的に使われることが多いように)、生命力、自然力、健気さ、謙虚さ?食器洗浄機」からは生活の快適さ、利便性、科学技術の進歩、その功罪、「へその緒」からは臍帯血移植、ドナーの負担軽減など。以上のようなことを発想できれば、一連の話にこれらを取り入れることはそれほど難しくない。設問2は「病院で死ぬことは幸せか」という言葉の意味を問う問題。高度経済成長、核家族化、村落共同体の崩壊、介護者不足という日本社会の変化に伴う事情で、また疾病構造のシフト(結核などの感染症中心の疾病構造から糖尿病などの生活習慣病中心の疾病構造へ変化)で死亡場所が自宅から病院へと移行してきた。そのことに関する問題だ。この事情は必然的な社会の流れとして不可避のことであったが、だからといって病院で死ぬものへの配慮を欠いていいわけではない。ここで医療者の役割が改めて問われることになる。日本社会の変化の説明と、決して病院で死ぬことを望んでいないものに対して医療者がどのように施しをしていくかを説明できるか、がポイント。2月4日実施分では「医者ではなく、慰者になってほしい」という言葉について。ここでも医師(医療者)の患者に対する心構えが問われているといってよいだろう。両日とも問いの中心にあることは変わらない。

【NEWS】

今後、金沢医科大学、藤田保険衛生大学、近畿大学、東京医科大学、
兵庫医科大学、順天堂大学、大阪医科大学、福岡大学、関西医科大学、
近畿大学(後期)の予想を行う予定です。
インターネットホームページにも事前に掲載していきますので最後の参考に
して頂けたら幸いです。「最後まであきらめない!」これが最も重要なこと
です。がんばれ受験生!

医歯学部受験予備校フェニックスゼミ

合格への執念

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