【2006年 金沢医科大学予想】

                     フェニックスゼミ講師陣
【数学】
全問空欄補充の形式である。「図形と方程式(軌跡と領域)」と「ベクトル」は頻出分野で本年度も出題されるであろう。空欄補充形式であるから、問題文中にヒントがある。問題の意図を読み取り、題意の流れと方針を考えれば十分に答えられるであろう。数学Aからは昨年に続いて「確率」であろう。数学。からは「微分・積分」と予想する。「微分・積分」では、三角関数や対数関数の接線・法線とそれに関係する面積計算が狙われるのではないか? 対数の積分公式などはチェックしておこう。

【化学】
金沢の化学を攻略(80%以上獲得)する鍵は、2に集中している計算問題を
正確に処理できるかどうかにかかっていると言って良い。直前のウオーミング
アップとしてセンターレベルの計算問題を通常より速いペースでこなしておく
ことも有効であろう。また、気体の計算においては圧力単位が ゙pa″でも対応
できるようにしておけ! 高分子では糖類が出題されそうである。各物質の名前や性質、また消化酵素なども念入りにチェックしておくこと。

【生物】
基本的な知識を問う出題がほとんであり、問題のレベルとしてはやや平易であると言える。しかし、昨年のビタミンと欠乏症の出題など、けっして頻出とは言えない問題もみられ、高得点を獲得するためには特殊な内容に関しても、ある程度の知識が必要となる。図説などに目を通して、そういった分野の内容がおさえられていれば、それが強みになる可能性は高い。ただし、そういった分野の出題は予想がつきにくく、あたりはずれも大きいので、基本知識に問題を感じるならば、その見直しを優先しておくほうがよいだろう。代謝、発生、核酸、神経、筋肉などの比較的出題立の高い分野は確実な見直しが必要だろう。

【英語】
金沢医科大の英語は、2003年以降すべてマーク式となり、これは今年も変わらないと思われる。また出題内容も難度もごく標準的で、比較的取り組みやすいものばかりだが、時間が60分とかなりきつめである。しっかりとした時間意識を持って臨まないと時間が足りなくなる可能性があるので要注意。直前の対策としては、中級よりやや難度の高めの単語を集中的にチェックすることと、センター過去問の文整序問題や語句整序問題が役に立つかもしれない。

【小論文】
出題は、資料・データ型小論文。制限時間60分で、与えられた課題文と図表から1〜3の設問に答える。(2003年は設問4つ)字数は設問1つにつき
200字以内(2003年は100字、150×2、200字)。過去3年間の問題を概括的に示すと2003年がアトピー性皮膚炎とその動物モデルであるマウスのNC皮膚炎に関する問題、2004年が「環境資源としての森林」という題の文章と表、図から環境資源としての森林の役割を考える問題、2005年は毎日新聞の記事と中辻懸夫「ヒトES細胞 なぜ万能か」、2つの図を
読破し、ES細胞の作成そのものが持つ倫理的な問題点について考える問題。一見、深い知識が要求されているように見えるが、資料読解は丁寧に図表を追っていけば問題ない。但し、最後の問題あたりに言及しなければならない倫理的問題については前もって押さえておきたい。例えば、2005年出題のES細胞作成が持つ倫理的問題については他の再生医学関連にも応用できるので意識して欲しい。たとえば、2005年出題のES細胞作成が持つ倫理的問題に
ついては他の再生医学関連にも応用できるので意識してほしい。ES細胞を作成するためには、受精卵ないし受精卵より発生が進んだ胚盤胞までの段階の初期胚が必要となる。ヒトの場合には不妊治療の際に採取される受精卵が材料となりうるために倫理的な問題を含んでいる。卵子が受精して発生を開始した受精卵以降を生命の萌芽として考えた場合、いずれヒトになりうる受精卵を破壊することになる。こういった倫理的問題から現段階でのヒトES細胞の作製を認めない国がある一方、パーキンソン病、脳梗塞、糖尿病など根治が難しかった疾患を将来的に治療できる可能性から、その研究を是認する国がある。日本においては限定的に認められている。将来、医療に携わる者としてこのような問題をどう考えていったらよいか。医療技術の進歩とそれに伴う倫理的な問題という医系小論文で最も多く話題にされる問題である。

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医歯学部受験予備校フェニックスゼミ

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