2006年医大入試の総括と来年の展望

                        

フェニックス.ゼミ

近畿大学医学部後期の皆さん本当にお疲れさまでした。 本年度の志願者は、
なんと953名で昨年を超える受験者数でした。昨年(947名)をピークに元の600名レベルにもどるであろうと予想していましたが、昨年同様に「厳しすぎる戦い」でした。医学部の受験者数は、昨年度異常に高いと翌年は下がり、その更に翌年は受験生が「去年あれだけ多かったからみんな敬遠するはずだ。だから今年はチャンス!」と見て再び異常に高くなるという動きをする傾向があります。やはり、「誰もが同じことを考えるのではないか?」ここ数年は、いわゆる「受験生の戦略」のレベルが高いのではないか?と思わざるをえません。つまり受験生の誰もが「高度なチェスゲーム(受験日程を研究し尽くした頭脳戦)」に参加しているように思われます。いよいよ純粋に「絶対にぶれない学力」を身につけなければならない時代ではないでしょうか? つまり、もともと「僅差の戦い」であり、受験当日、精神面やコンディション面で少しでもブレてしまうと、また来年ということになるでしょう。国公立医学部受験生で2次力に不安のある生徒が「新設医大に落ちた!」というケースも今後、珍しくなくなるのかも知れません。本当に厳しい戦いに挑んでいる受験生の皆様、お疲れさまでした。皆様の昨年の近畿後期の受験者数に「恐れもせず戦い抜いた勇気」は、本当に尊敬に値すると思います。さて、今年は一部国公立で理科3科目導入、(化学、生物選択の生徒に更に物理導入は本当に厳しいと思う。)金沢、愛知、兵庫、独協、埼玉に数学。導入という大きな変更があったため、過去の分析をいくらしても不安な年であったと思います。まず、今年日程バッティングによるチャンスがあるとすれば、1月28日と29日であったでしょう。ここで東日本と西日本に受験生全体が大きく引き裂かれ、下位層は、聖マリと藤田、上位層(国立層)は慈恵(前期)と近畿に分割されるため、東邦と北里が狙い目ではなかったかと思われます。たぶん国立層は人気の近畿に流れ、もう1つの理由として英語の配点の高い近畿前期に英語の得意な生徒が流れる。つまり、英語の得意な生徒も西と東に分割されたため、数学が苦手で英語が得意であれば、東邦以外にないという結論が出て来ます。唯一、今年日程バッティングによるチャンスがあったとすればこの1月28日と29日の受験校の選択しかなかったように思われます。国立併願上位層は、ある程度大学を選んで受けるため国立層が集合した場合は当然、合格ラインは上がるでしょう。それに対し私立専願層は科目の得意、不得意で多数受験して来る。この「ライバルを意識した戦い方」というのは非常に重要な意味を持つと思います。まだまだ、ただワケがわからずに適当に戦略を考えずに受験している生徒は、今後非常に苦しい時代に突入していくと思います。次に大きく傾向が変わったために受験生に影響を与えた医大は、愛知の数学。の問題と生物、金沢の数学の大問題数の変更、小論文の変化であろうと思われます。とにかく医大の問題は、問題作成者が変わってしまうと全て問題が変化してしまうという大きな傾向があります。例えば今年の後期の小論文についても、ここ数年、医療の具体的テーマ(あるいは「医師のあり方」系)を出題してきた近大が、今回は「生きる、生かす、生かされる」という抽象的テーマを出してきました。はっきり言って予想が外れました。もちろん、医療に絡めること(「生きる」=主体的な生、「生かす」=再生、「生かされる」=延命、という具合に)は容易ですが、受験会場で戸惑った学生が多かったのではないかと思います。
抽象的なテーマの論展開の仕方についても大きく「差」がつくのではないでしょうか?国立医学部受験生が私立医学部に不合格になるケースは4教科徹底的に研究してくる生徒にナメてかかって足下をすくわれるケースが最も多いのではないでしょうか? なぜなら医大の問題は、各医大毎に特色があり「とんがり具合」が異なるからです。これだけ「狭き門」となった今、本当にブレない学力をつけるための原点への
回帰の年ではないかと思われます。つきつめて言えば医学部の問題というのは「受験生を落とすための問題」ではないでしょうか? 「落とすための問題=「差」がつきやすい問題 = 受験生(合格者)を選びやすい」という結論となります。そのような意図を常に感じます。更に大変なのが、「国立の理科3科目導入がいつ私立に波及するのか?」これが今の受験生にとって最大の不安ではないかと思います。全国の医学部受験生にとってその導入前に合格するのが現時点の至上命題であることは間違いないでしょう。

【受験生の皆様へ】

今後も医大入試の情報をホームページ上に掲載していきますので

ぜひとも参考にしてください。

医歯学部受験予備校フェニックス.ゼミ

本当にお疲れさまでした。 今日はゆっくり休んでください。

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