フェニックスゼミ講師陣
【数学】
大医の数学は全問思考型の問題で、公式・解法の暗記だけでは太刀打できない問題ばかりである。出題分野は、数学。とB、Cに片寄るという傾向がある。過去7年間で第5問は確率分野と定着している。今年も第5問は確率であろう。数学。の「微分・積分」、「数列・漸化式」、「ベクトル」が頻出分野である。微積からは指数関数が関連した定積分の最大最小や面積ではないか。媒介変数表示された関数の面積になる可能性もある。数列からは数学的帰納法が出題されそうである。ベクトル分野からは空間ベクトルと図形で、内積や面積・体積が関係しそうである。
【化学】
大医の化学は、受験生の盲点をついた様な難問が例年1問弱(30%程度)含まれており、点数を効果的に取るための戦略として@標準問題(70%分)を確実に取り、A残りの中から半分(15%)得点することが必要となる。また、実験結果を考察する問題が多いのも大きな特徴であるので代表的な有機物の性質(常温での状態、水溶性、臭い、毒性の有無など)はよく見直しておく
必要がある。加えて合成高分子(ビニロン、樹脂、ゴム等)の出題が予想される。その他としては糖類、無機ではハロゲン、計算問題は電離平衡・電気分解・
気体と蒸気圧あたりが狙われるように思われる。
【生物】
例年、大問4問で、1:基本的な穴埋め知識問題、2:計算問題3〜4問、
3:2行で説明する論述問題8コ、4:実験とグラフの問題 という構成が多い。1つ1つのレベルは難しくはないが、総合力が問われ、全部を時間内に終わらせるには、かなり忙しいことになる。攻略法とすれば、まず、基本的な穴埋めを手早く終わらせ、計算問題、実験問題を何とか処理して、2行論述をできるものから終わらせるというのが効率的だろう。過去問に十分取り組んで、ペース配分をつかんでおくと有利。生物IIの範囲では、06年には「生物の集団」のところと、「進化と分類」のところが、大問1の穴埋めで選択できるようになっている。どちらかに的をしぼって勉強できるので、どちらかおさらいしておきたい。直前対策なら、生物用語集を良く読んで、2行論述が手早くできるようにするのが得策だろう。また、計算方法も復習しておきたい。
【英語】
これまでの、部分和訳4題の大問1、同じく部分和訳3題の大問2、そして比較的短い和文英訳3題の大問3という出題形式は、今年度も変わりないと予想される。全体として難易度はそれほど高いものではなく、また問題数も一見少なく、楽なようだが、全問、時間のかかる和訳と英作であり、ぐずぐず考えていると、あっという間に時間が足りなくなってしまう。本番は時間を十分に意識して進める必要がある。下線部和訳は、全体を読まなくてもよい。まずその部分だけ訳を作ってしまおう。それで十分対処できる。下線部分のほとんどは、ある程度語彙力があり、入試レベルでの基本的な文法・構文の力があれば、文脈に関係なく、その部分だけ独立して訳が決定できる。時間が余った場合、あるいは、どうしても気になる部分や分からない箇所がある場合にのみ、その段落または前後をきちんと読み、文脈に合わせて訳を決定していけばよい。だが、ほとんどの場合、文脈から探る方が難しかったりする。
英作題のレベルはごく標準的でそれほど難しいものではない。直前の対策として、桐原の「入試英作文攻略の新技術」などを短期集中的にやり込み、基礎構文を例文ごと暗記しておくことをお勧めする。