ウテナの世界の特徴の一つは、その濃い音楽だ。ここにそれを堪能できるご機嫌なCDがある。

 

ウテナサントラCD vol.1 「絶対進化革命前夜」

収録曲目

  1. 少女革命・overture
  2. 輪舞−revolution 
  3. サブタイトル
  4. 光さす庭
  5. 学園のスカーレット(ウテナのテーマ)
  6. 学園のリリック
  7. ジャブ・アップ・ビューティー
  8. 薔薇のため息
  9. 優雅な彼女
  10. その彼女の悲劇
  11. 舞踏のエロス
  12. 心のDICE
  13. 見えない薔薇
  14. 追憶の楽園
  15. 死のアフロディーテ
  16. 光さす庭・イリュージョン
  17. 太陽を射る者
  18. パッショネイト
  19. 記憶のイデア
  20. 伝説・神の名はアプラクサス
  21. アイキャッチ
  22. カシラ星人(影絵少女のテーマ)
  23. 絶対運命黙示録 歌  濃い
  24. 決闘者たち
  25. ディオスへの祈り
  26. When Where Who Which 歌  濃い
  27. 肉体の中の古生代 歌  濃い
  28. スピラ・ミラビリス劇場 歌  濃い
  29. 天使創造すなわち光 歌  濃い
  30. ラスト・エヴォルーション 歌  濃い
  31. 封印呪縛 歌  濃い
  32. 何人も語ることなし 歌  濃い
  33. 絶対運命黙示録(industrial mix)
  34. 次回予告
  35. truth 
  36. 絶対運命黙示録(karaoke)

以上全36曲 まーくは歌付の曲  濃いマークはいわゆる「非常に濃い曲」(笑い)

 

1.いわゆるメインテーマ、ピアノのやわらかい曲。クラシック的

2.奥井雅美による主題歌「潔く カッコ良く 生きて行こう・・」という曲。確かになかなかカッコ良いです。ウテナの世界観にピッタリ来ています。

3.タイトルのまんまです(笑)。

4.幹がよくピアノで弾いていた例のテーマです。こうして聞くとバリバリのクラシック。

5.堂々とした行進曲。しかしこの曲はウテナというよりは、エヴァ初号機が出てきそうな気がするのですが・・。

6.軽快でコメディタッチな曲。注意して聞いているとこれの動機部分は、メインテーマと連動しているのが感じられます。しかし私はなぜかこの曲を聞くと、ドラクエを連想するのですが。

7.これも非常に軽やかな曲。爽快で気持ちがいいです。

8.「アンシーのテーマ」だそうですが。まさにアンシーそのまんまで、よく分からない曲

9.いきなりのバイオリンの音に驚かされますが、よく聞いてみると、学園シーンで何度もBGMでかかっていた非常に馴染みのある曲です。

10.これもバイオリン曲、なんとなくツィゴイネルワイゼンのようです。

11.これはモーツァルトかなんかみたいですね。非常に気持ちのいい曲。

12.ピアノとギターの絡みで盛り上げていく曲です。

13.ピアノが同じフレーズを元に展開していく曲。感傷的。

14.これもピアノ曲。かなり叙情的な旋律が奏でられます。

15.傷心を歌うかのような美しい弦が印象的です。しんみりした曲。

16.「光さす庭」の別アレンジ。ピアノ単独でなく、今度はオケが加わってます。

17.いざ!出陣!といった感じの行進曲です。こういうテンポの曲はやっぱりエヴァに合いそうなんですが。

18.謎に挑む冒険といった感じのなんとなくゲームっぽい音楽です。

19.いきなり重々しくオルガンできました。これはまた驚き。オルガンのせいでまるでバッハのようですが、よく聴いてみるとやっぱりウテナです。

20.いわゆる生徒会のテーマ。重々しいオルガンによって奏でられます。「卵の殻を破らねば・・。」

21.これも全くタイトル通り(笑)

22.影絵少女の異時限的音楽です。実に独特。現代音楽ですね。だけどこういう曲もエヴァに合うと思うんですね。

23.ウテナといえばこれ。超有名な「絶対運命黙示録」です。こうやって改めて聞くとやっぱりウテナは現代演劇? 「もくし くしも しもく くもし もしく しくも」3P3=3×2×1=6通りの順列というやつです。数学ですな。

24.旋律的なものを表に出さない、現代音楽的で理不尽な感じの曲です。

25.かなり幻想的でこれまた旋律が表に出ない曲です。RPGなんかのダンジョンにピッタリの曲。

26.決闘のテーマの一つ。いわゆる濃い曲シリーズです。「When Where Who Which・・」これにWhatとHowが加われば、いわゆる5W1Hというやつで、記事などを書く時の基本になります・・これは無関係か。

27.地球の歴史を2分で描いた曲(笑)。専門用語がポンポンと並ぶ、とんでもない曲です。歌詞が意味不明にも関わらずなんとなくテーマが伝わってくるのはなんとも。

28.意味の有るような無いような歌詞が延々と繰り広げられる。しかし最後の部分の「シュシャシャ シュシャシャ」としか聞こえなかったのは、実は「死 再生 死 再生」だったんですね。いわゆるDeath&Rebirthというやつですか。

29.何かよく分かりませんが、神様とかその類の名前がズラズラと出てきます。

30.evolition(進化) revolution(革命) everlution(永遠のつもりですかね?この単語は意味不明)。いわゆる韻を踏んでます。こうして聞いているとこれらの曲はすべて、歌詞の内容よりも、音を重視しているのがうかがえます。

31.「昼には見えて夜には見えず 夜には見えて昼には見えず」これではまるでなぞなぞ。

32.さすがにこれだけ濃い曲をここまで聞いてくると、かなり疲れます。なんとなく人生の無常感を思わせるような曲ですね。

33.「絶対運命黙示録」の別アレンジ。男声コーラスも加わったさらに濃い版(笑)。いわゆる濃い曲シリーズの最後の締めくくりです。

34.この曲もタイトル以上でも以下でもないです。

35.「次回予告」がくれば当然エンディング。ごく普通のポップスですね。

36.「絶対運命黙示録」のカラオケ。いわばボーナストラックのようなものです。さああなたもこれに合わせて「もくし くしも・・」。 

 

 いきなりこのCDをならすと、おやっと思う。やわらかいピアノの音やクラシックめいた響きに、「おっ、間違えてリチャード・クレイダーマンのCD買っちまったか?」と考えてしまう。しかしよく聴いているといずれも耳にしたことのある音楽である。

 本番と言えるのは23曲目の「絶対運命黙示録」から。この後は極めて濃い音楽に圧倒され続けることになる(しかも絶対運命黙示録だけでも3曲入っている)。ウテナを何度も見ている人なら、決闘シーンが頭に浮かぶのは確実である。

 

 

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