久々登場、正統派の濃くて怪しいCD。今度は劇場版だ!

劇場版「少女革命ウテナ」サントラ「アドゥレセンス・ラッシュ」

収録曲目

  1. Rose is rain 濃い
  2. スカーレット達の舞踏〜再会
  3. 薔薇の刻印〜空中庭園の花嫁
  4. デュエリスト〜甦れ!無窮の歴史「中世」よ 歌  濃い
  5. イリュージョン〜悪意の蛹
  6. ベラドンナの罠
  7. 時に愛は 
  8. Akio円舞曲〜ビデオな記憶
  9. 薔薇の裸身〜シュラ−肉体星座αψζ星雲− 歌  濃い
  10. アブラクサス〜光さす庭
  11. 絶対運命黙示録−Adolescene of UTENA 歌  濃い
  12. 決戦〜ベルゼブルの王城
  13. 輪舞−revolution〜アドゥレセンス・ラッシュ
  14. フィアンセになりたい−Symphonic Instrument へなへな

 

以上全14曲

 

1.例の滅茶苦茶かっこいいOP。この曲を聴いただけであの音楽と画面が完全に一体化した冒頭部を思い出して気分が盛り上がる者も多いのでは。

2.サントラ1巻にも収録されていたウテナのテーマです。映画中では最初の鳳学園内の描写があるところで登場してましたね。劇場版ということでオーケストラ構成になったことでゴージャスさが200%アップ(当社比)しています。

3.ウテナがアンシーと出会うシーンの音楽ですね。幻想的で美しくも怪しい雰囲気があります。いろいろな楽器を組み合わせて多彩な音色を使用することで空間的な広がりを演出し、宇宙的な空間をイメージさせています。

4.ウテナファンなら感涙ものの正統派決闘の歌です。これは西園寺君との決闘シーンでの曲ですね。ウテナファンならこれを聴けるだけでも入場料1800円(大人)の値打ちはある(笑)。実際私もこの曲がかかった途端に「おおっ!これだっ!」って握り拳作ってしまいました(笑)。アップテンポでパンチが効いていて、それでいて内容は意味不明な曲です(笑)。

5.前半はピアノによる淡々とした叙情的な曲。ピアノと弦楽を組み合わせてこのテンポで音楽を展開すると非常に美しい曲になります。そして後半雰囲気が一変して突然怪しい影が漂い出すなんてところがいかにもウテナなんですね。弦楽は美しい旋律を奏でようとするのだが、シンセサイザー(だと思う)の怪しい音がそれを邪魔するかのように入って妨害する。これも象徴的。

6.テレビシリーズでも散々聴いたことのある例の怪しい曲です。アンシー絡みの怪しいシチュエーションが登場すると必ず出てくる曲ですね。今回は劇場版ということで、その怪しいフレーズに怪しい音色を重ねていて怪しさ200%アップ(当社比)。

7.この作品のイメージ曲と言ってよい正しい奥井雅美のボーカル曲です。映画でもここのシーンは滅茶苦茶綺麗(まさにこれでもかこれでもかとばかりに見せてきましたね)シーンでした。下手なプロモーションビデオよりもよほど曲のプロモーションになっていたから恐ろしいばかり。

8.なぜかウテナには必ずこの手の舞踏曲は出てきます。そういえばサントラ1巻にも例の七実の陰謀が炸裂した舞踏会でのBGMが収録されていましたね。いかにも浮世離れしていて違和感が強いのが「暁生的」なんでしょうか。

9.ウテナファン待望の「正しい決闘音楽」シリーズ第2弾です。これは樹璃との決闘シーンの曲ですね。全体的にテンポの速かったあのシーンに合わせてかなりテンポの速い曲です。なんかシュラシュラ言ってますけど例によって意味は不明。金比羅ふねふね、追い手に帆上げてシュラシュシュシュ・・・ってこれは関係ない(笑)。この曲のシュラの意味は分かりませんが、私個人的にはあのシーンの樹璃を思い出すと「修羅」じゃないかという気がしちゃいますね。だけどこれじゃあまりにまんまだから、多分何か他の意味があると思う。それにしても杉並児童合唱団のコーラスがなんとも格好良くも心地よい。

10.意味不明の無調性音楽のようなんですが、メインフレーズは実はこの作品のテーマの一つと言ってよい例の「光さす庭」なんだと言うことが途中で分かります。この分かりにくさはいかにもこの劇場版の雰囲気を物語ってますね。それにしてもすごい編曲だ。非常に混乱して錯綜したイメージを物語っています。そしてその大混乱が突然終息して最後には聞き慣れた「光さす庭」がピアノで入るのにはなんとなくホッとしますね。

11.出ました、この作品の真のテーマ曲と言ってよい「絶対運命黙示録」。各サントラには必ず1つは入ってましたからね。今回のは劇場版向け「最もゴージャス版(笑)」。それにしても映画でのこのシーンはEva者も兼ねている私としては「初号機発進!」って叫びそうになりました(笑)。

12.「決戦」とタイトルに書いてありますが、まさにその通りの最終決戦の音楽です。圧倒的に巨大な敵に主人公が挑んで行く場合のイメージですね。なぜか私がこの曲を聴いて連想したイメージは「ゴジラ」。激しい戦闘シーンから最後には勝利をイメージするフレーズにつながって終わります。

13.おなじみ「正しい奥井雅美のOP(笑)」。この曲って何も作品名が登場するわけでも、必殺技名を連呼するわけでもないのに、ウテナの主題歌としか考えられないのは見事です。今回はかなりポップでテクノなアレンジになってます。これも劇場調?

14.ウテナファンの間でも賛否両論のあった例のミッチー(と言えば私は三橋美智也を連想してしまうのだが)のEDです。幸か不幸かボーカル抜き。しかしこうして聴いてみるとやはりこの作品には軽すぎ。

 

 久々のウテナサントラシリーズ。今回は劇場版と言うことで、オーケストレーションなどがされており全体的にゴージャスさが増している。しかも曲のバリエーションも多く、かなり楽しめるアルバム。やはりウテナファンの人間としては、久々の「正統派決闘の歌」が聞けるのがなによりもの朗報でしょう。これだけでもこのCDを購入するだけの価値はある。

 

 

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