お墓のお話

 目次

  1. お墓は何故必要なのですか?
  2. 家を栄えさすお墓の条件は?
  3. 墓地を買う時、どのような所を選べばよいですか?
  4. 建墓の時期は?



    1.お墓は何故必要なのですか?

     人は亡くなりますと、その人の霊は身体より離れてその大部分は霧散して自然界にある霊の海へと戻ります。
     しかし、生前中いかに立派な人であってもこの現世は競争社会になっていますから、現世で生きる間には色々な因縁を作り残します。
     本人に自覚が無いのに他人に迷惑をかけたり、言葉の端々で人の心に傷をつけたり恨まれたり、また仕事の上でと色々あると思います。
     亡くなる時に残っているその因縁や亡くなる時に持っている色々な想念や煩悩が強い陰性となって、その方の霊の中の中核にある主体霊や高等霊に残りますので、その影響を受けている部分の霊は強い陰性を帯びて霧散できずに固まりとなって霊の海に戻れずに残ります。
     人により生前中の生き方、考え方に個人差がありますので、霊の海に戻れない霊の固まりもその大きさは個人によって違います。
     その固まった霊は死後五十日間位はその方の住んでいた家に宿っていると言われています。
     家にはその家や家系を守っている守護神や守護霊がいますから、いつまでも家に宿っていることを許してもらえませんから、その霊を宿して供養する場所が必要です。それがお墓です。

     例えば会社がつぶれますと、大部分の従業員は会社を辞めて社会へと散って行きますが、会社の残務処理が残っています。
     その部分を担当していた幹部社員は残って残務処理をしなければなりません。
    会社の建物はいつまでも使えませんから、何処か残務処理が終わるまで入る事務所が必要です。
     その事務所がお墓にあたります。
     ただし、会社の残務処理は普通、短期間で終わりますが、人の霊が煩悩を解消するには何年、何十年もかかります。
     場合によっては百年以上経っても解消できないで迷っている霊もあります。
    戦国時代に戦のあった古戦場跡に霊能者が行きますと、死者の霊が「供養をして欲しい」と鎧兜を身に付けて、今でも姿を現わすことがあるそうです。
     戦で突然亡くなりますと、自分が死んだことを容易に理解できなかったり、敵に対する憎しみや恐怖心が強い想念となってその霊に残り、煩悩を解消できずに数百年経ってもさまよっているのです。
     このような事柄を見ますと、故人の霊は迷わすことなくお墓に宿して、遺族の方のお供養が必要なことがわかります。


    2.家を栄えさすお墓の条件は?

     第一に、お墓は自然界の恵みを受けることができなければなりません。
     先祖や故人の霊が大自然の恵みを普く受け、周辺よりの障害を受けず、安らかにその墓地に宿ることができるお墓です。

     第二は、その家でお祀りをする責任のある霊を全てお祀りし、続き柄の上下関係を正しく祀ることです。
     家系上、墓地内に入れてはいけない霊のお祀りは別に考えるべきです。家系が古くて、俗名(生前の名前)、戒名(法名)がわからない方々をお祀りする方法もあります。

     第三は、お墓とお佛壇のお祀りの仕方のバランスがとれていること。
     お墓では全ての霊をお祀りしていても、お佛壇では古い先祖のお祀りを省いているようでは困りますし、また、その逆も同じです。

     第四は、お墓参りを頻繁にして、先祖方や故人と常に触れ合い、お花を絶やさず、墓地とその周辺を常に清潔に維持管理すること。
     お佛壇も同じです。
     私達が一日三度食事を摂るように、 お墓参りは月に三度はして下さい。
     そしてお佛壇には毎日お茶、佛飯をお供えします。


    3.墓地を買う時、どのような所を選べばよいですか?

     墓地は東、または東南、または南の方角に向いていて、東から南の方に日光を遮る障害物の無い所が理想的です。
     地形的に言えば、平野部にある平坦な墓地はよろしいが建物の蔭になる所は避けてください。
     丘陵部の傾斜地で西や北が高く、東や南の方向が開けた所はよろしいです。
     西や北の低くなっている傾斜地であっても大きな平坦地として開発されている霊園はよろしいのですが、その平地の内で選ぶ場所はご遠慮なく私共に相談して下さった方がよいです。
     皆様が選ばれるのでしたら、一つの無難な選び方としてその平地の中心部か中心近くを選べばます間違いがないでしょう。
     また、四方が高地になっていて、窪地となっている場所は避けなければなりません。

     深い山中の谷間の墓地はお勧めできませんがどうしてもお墓を作らなければならない時は、せめて朝少しでも太陽の当たる所を選んでください。
     人里離れた山中や公道より狭い道を通って入って行くような寂しい霊園、見た感じが「陰気」な所は「陰の気」が多いので新たに買うのであれば避けるべきです。
     また、墓地周辺の排水も大切です。
     排水溝が整備されているかどうか、あっても溝に勾配が充分になく、水が溜らないか、土管が大雨の時、詰まる心配が無いかどうかも確かめるべきです。
     墓地に湿気が多いと、陽の土を入れてもすぐに陰になってしまうので困るのです。
     また、墓地を探しに霊園へ行かれた時に、周辺の山に大きな岩や岩壁の露出しているところは岩盤を削って霊園を造成している可能性が強いので要注意です。
     やはり墓地はよい土質の上に作りたいものです。
     それにお家よりの交通の便や、遠い将来もその霊園の管理体制ができているかどうかも確かめるべきです。


    4.建墓の時期は?

     満中陰に(それ迄でもよろしいですが)木塔婆を建てて納骨します。
     しかし月日が経ると木塔婆は黒く変色して来ます。
     木が「陽」より「陰」に変質してくるのです。
     また、墨で書かれている故人のお戒名も見えにくくなってきます。
     それまでに石碑に建て替えてあげなければなりません。
     一周忌または、遅くとも三周忌迄には石碑に替えてあげてください。
     また、年回忌が回って来ないとお墓を触ってはいけないと思っておられる方がおられますが、故人を墨の消えた木塔婆にいつ迄も宿らせておくことが、いかに故人の霊にとって辛いことか解ってあげると、年忌にこだわっていることが間違っているとお解りになっていただけると思います。
     石碑を建立なさる時期はいつでないといけないということはないのです。

     建立する方が厄年だから、年回りが悪いから、家よりのお墓の方向が悪いから「今年お墓を触ると貴家に不幸事が起こりますよ」などと心無い事を言われる人がいます。
     その言葉がいかに故人を苦しめることになるか、できるだけ早く故人を祀ることがいかに大切かをご存じないからなのです。
     そのように言われますと「お墓を触ってもし不幸事が起こったら怖い」と建墓を躊躇なさる方がありますが、 お墓は陰の場所で、この世の陽の活動、例えばお住まいをしたり、営業をしたりする所ではありませんから、方向、年回り、厄年などの影響は一切ありません。
     むしろ建墓をすることは陰徳を積むことになりますので厄逃れとなります。
    正しいお墓の作り方や祀り方さえすれば、守護霊、先祖霊の力が強くなり、お家の方々をより強い力で守ってくれるのですから、お墓を触ることは決して怖いことではありません。


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