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天間家三兄弟紹介...長介(長男8才)、次郎(次男6才)、三太(三男0才)...仮名

2000年2月5日(土)  はじめての採血

三太が下痢をした。しかも血便である。機嫌はいいし他に症状はないのだが、血便は心配なので近くの小児科へ連れて行く。便培養の検査。しかし、菌は検出されない。じゃ、血便の原因はなんなのだ?
と、あることに気がついた。血便の直前の離乳食でカッテージチーズを使っている。その後も、チーズを食べさせた直後にひどい下痢をしている。原因はこれか? そういえば、ペプチドミルクから普通のミルクに代えた時も下痢をした。試しにペプチドミルクとおかゆ系で様子をみる。今度は便秘。怪しい。医学書で「アレルギー性下痢」を調べると、血便が出ることもあると書いてある。ますます怪しい
というわけで、長介の主治医のE先生に相談することにした。E先生はアレルギー外来も担当している。昨日のことだ。

三太は顔に湿疹が出ている。乾燥してカサカサしたところの皮がむけて赤くなっていて、あごはよだれかぶれだ。いかにもアトピーという感じ。先生は、三太の顔を見るなり
今からこれじゃ、困ったなぁ
と言った。先生、困らないで下さい(笑)。
血便の原因は食品かもしれないということで、とりあえずアレルギー検査をすることになる。赤ちゃんによっては、卵でショック状態になる子もいるそうだ。コメアレルギーも多いらしい。でも、おかゆは毎日食べさせてるよ。それにしても、食品アレルギーがわかったら除去食か...ちょっと、気が重い。

いよいよ採血。看護婦さんが、
「お母さんは、外で待っていて下さい」
と言う。私は、別に子供が泣いても平気なのだが、この病院では採血や点滴の処置は密室で行う。思うに下手な所を親に見せたくないのだろう(苦笑)。
診察室を出る時、三太はベッドの上でタオルにグルグルにくるまれて、ミノムシのようになっていた。 長介と次郎が、
「どうして、外に出るの?」
と聞くので、
「三太の血を採る時、泣くからだよ」
と答えると、長介は泣き声を聞きたくなくて逃げてしまったが、次郎は泣くところを見たくて中に入りたがった。どこまでも、対照的な兄弟である(笑)。

と、カーテンの中からE先生の声。
血管がない。細いなぁ。お母さん、血管がすごく細いですよ。」
「あの、血管が細いと何か問題があるんですか?」
「問題はありません。処置が大変なだけです。」
三太は、私に似たのだな。私も、採血の度に担当者を泣かせている(笑)。
やがて、三太が泣き出した。針を刺したんだろう。そして、またまたE先生の声。
だめだ。こっちにしよう。
これ以上は、無理だな。反対にしよう。
どうやら、何度も刺し直しているらしい。E先生は比較的うまいと評判なのだが、よほど三太の血管が細いんだな。その間も三太は泣き続ける。泣き声はだんだん大きくなり叫びに変わる。三太がこんなに泣いたのは生まれてはじめてだ。血管が細い分、採血にも時間がかかっている。ひたすら泣き叫ぶ三太。ようやく終わって診察室に入ると、そこには真っ赤な顔をして目に涙をためた三太がいた。E先生、
「痛くないのに泣いてるんだよ。すごくカンが強いなぁ。」
たぶん、グルグルにされて指しゃぶりができなくて怒ってたんだろうと思う。それにしても、三太はカンが強いんだそうである(笑)。こういうことは、親にはわからないよね。そんなもんだと思っているから。

ここで、私はふと思いついて、
「あの、ついでに血液型調べられますか?」
と聞いてみた。すると、
「先に言ってもらわなきゃ。容器が違うんですよ」
「あ、それならいいです。せっかくだから、とちょっと思っただけですから」
「血液型が必要な時には必ず調べますから、別に知らなくても問題ないですよ」
まぁ、そうだな。

なかなか、エキサイティングな診療であった(笑)。



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