2000年2月10日(木) 登校拒否
それは月曜日の夜だった。長介が突然
「明日、学校へ行きたくない」
と言い出した。理由を聞くと「だるい」と言う。しかし、熱もなければ食欲もある。見たところ具合悪そうには見えない。でも、いろんな風邪が流行っているし、敏感な子だからこれから具合が悪くなるのかもしれない。
翌朝、やっぱり
「学校へ行きたくない」
と言って、ベッドの中でグズグズしている。しかし、熱はない。具合が悪そうには見えない。とにかく起こす。朝食は普通に食べている。本当に具合が悪いのか? 長介の反応も「行きたくない」の一点張り。仮病かもしれない。母の勘である。 そこで、
「今は大丈夫だから、とりあえず学校へ行きなさい。で、具合が悪くなったら先生に言って保健室で休ませてもらえばいいから。それでもだめだったら帰っておいで。」
と言って、無理矢理送り出した。
長介は帰ってこなかった。午後、いつも通り帰宅したので
「どうだった?」
と聞くと、
「目が覚めた」
なんだ、寝不足かい。夜更かし&ゲームのし過ぎだ。その時はそう思ったので
「ゲームもホドホドにして、今日は早く寝なさいよ」
と言っておいた。
そして、その夜
「あさって、学校行きたくない」
へ?
「あさって、何があるの?」
「日直」
そう。長介は日直の仕事が嫌でごねていたんである(笑)。翌日...つまり昨日も長介は
「日直いやだ」
と、ブツブツ言っていた。なぜ嫌なのかはついにわからなかった。でも、そんな理由で休ませるわけにはいかない。
「あのさ、誰だってやりたくない仕事はあるんだよ。でも、やる時はやらないとね。子供のうちに、嫌なことを全然やらないでいたら...」
そこまで言ったところで、長介が続ける。
「ろくな大人になれない」
そのとおり。よくわかってるじゃないの(笑)。
今朝、長介は黙って学校へ行きました。