このページでは、松本昌敏のデビューCDアルバム「愛の喜び」を紹介しています。とても魅力的な小品集です。ぜひ一度その音色を聞いてみていただきたいと思います。
冒頭にも書いたとおり、私の初めてのCDです。収録されている曲は皆様にも馴染みの深い、聞いていて心地よくなるような小品が主になります。ぜひ聴いていただきたいと思います。皆様に静かな感動をお送りします。
こういった小品というのは、有名である割にはまとめて聴ける機会が少なく、また本格的に「聴かせる」演奏というのは少ないものです。音楽を専門に勉強するようになる人たちも、だんだんと大きく複雑な曲に取り組むようになり、小品となると演奏会のアンコールに時折り顔を出すくらいになってしまうことが多いものです。
でも、これらの「アンコールピース」と呼ばれるような作品を本当に「聴かせる」というのはとても難しいものなのです。その短さや単純さゆえにごまかしが利かず、演奏者の音楽性や技術があからさまに浮き彫りになってくるからです。今までに真に「巨匠」と呼ばれてきたような演奏家たち(ホロヴィッツやルービンシュタインなど)は、皆そうした作品を感動的に聴かせてきました。
国際的なピアノコンクールにおいても、敢えて課題曲として小品を課すことがあります。つまり、ピアノ演奏に対するトータルな能力を測るのには絶好の材料だというわけです。
そして欧米の聴衆はこういった曲が大変好みであり、また上手に弾けないと演奏者を蔑視しかねないほどです。コンクールにおいて、審査員たちもそういった雰囲気でしたし。機械的な演奏しか出来ない「カタブツ」…というわけです。
今回のCDは、ある意味自分が今まで勉強・研究してきたものの集大成で、非常に納得のいく結果を出せたのではないかと思っています。トップページにも書きましたが、聴いて頂いた方たちはみな好意的な意見を下さいましたし、音楽雑誌「ムジカノーヴァ」12月号には、NEW DISCS のコーナーに取り上げて頂き、とても良い批評を頂きました。ちょっと引用してみようと思います。
京都市立芸術大学、パリ・エコール・ノルマル音楽院などで研鑚を重ねたピアニストで、第8回飯塚新人音楽コンクールでのグランプリ、日本ショパン協会による1990年ショパン国際コンクール派遣オーディションに選ばれて注目された。そのショパンコンクールでは本選には残れなかったけれど、その後マリオ・ザンフィ、ポッツォーリなどの国際コンクールで上位入賞を果たしている。ここに収録された作品はいずれもよく耳慣れた珠玉の小品ばかりであるが、それらをかれは実に自然な息づかいで、表情豊かに演奏している。溢れるばかりの豊なる音楽性の持ち主のようで、ぜひ大曲も聞いてみたい。
……とまあ、こんな感じで、今各方面で非常に評判の高いこのCD、ぜひ皆様にも聞いて頂きたいと思います。自分から言うのもなんですが、決して聴いて損をしたとは言わせません。何かを、皆様の心に残すと思います。
心地よく心に染み入る美しいピアノの響きを、ぜひ味わってください。
こういうものは実際に聞いていただくのが一番良いとは思います。扱って下さっているお店によっては試聴が出来るところもあるようなので、見かけた方はぜひどうぞ。また、このページからも何らかの方法でサンプルを聞いて頂けるようにしたいと思っています。しばらくお待ちください。
……自分で自分の作品を客観的に評価する文章を書くって、大変ですよねぇ。何だかむず痒くなってきそうです(笑)。いや、もちろんそのくらいの自信作ではあるんですけれども。一流と呼ばれる演奏家のものと比べても遜色ない出来だという自負はあります。
ただ、出来れば実際に聞いていただいた方の説得力のある感想や批評を頂きたいと思います。というわけで、聞かれた方はぜひ感想のメールを頂きたいと思っています。そして、もしよろしければ、このページ上で公開させていただきたいのでその可否も併せてお書きいただければ幸いです。皆様のご協力をお待ちしています m(_ _)m 。
演奏者 | 松本昌敏 |
CDタイトル | 愛の喜び Romantic Piano Pieces Selection 魅惑のピアノ小品集 |
発売日 | 2000年10月25日 |
定価 | 2800円 (税込) |
発売元 | Victor (ビクターエンタテイメント株式会社) |
CD番号 | NCS−220 |
取扱店 | ヤマハ心斎橋店 / ヤマハ千里店 / ワルツ堂(堂島店) 他 |
問い合わせ |
|
作曲者 | 曲名 | |
---|---|---|
1. | グラナドス | 「愛の言葉」 組曲「ゴィエスカス」より第1曲 |
2. | リスト | 愛の夢 第3番 |
3. | ドビュッシー | 亜麻色の髪の乙女 前奏曲集第1集より |
4. | シューマン | 献呈 (リスト 編曲) 歌曲集「ミルテの花」作品25より第1曲 |
5. | ショパン | ノクターン 第2番 作品9−2 |
6. | シューマン | トロイメライ 子供の情景 作品15より第7曲 |
7. | ラフマニノフ | 前奏曲 ト長調 作品32−5 |
8. | プーランク | 即興曲 第15番 ハ短調 「エディット・ピアフに捧ぐ」 |
9. | リスト | ペトラルカのソネット 第104番 巡礼の年報第2年「イタリア」より第5曲 |
10. | スクリアビン | 練習曲 嬰ハ短調 作品42−5 |
11. | シューベルト | セレナーデ (リスト 編曲) 歌曲集「白鳥の歌」より |
12. | ラフマニノフ | 前奏曲 変ホ長調 作品23−6 |
13. | メンデルスゾーン | 歌の翼に (リスト 編曲) 作品34−2 |
14. | アルベニス | タンゴ (ゴドヴスキー 編曲) 組曲「スペイン」作品165より第2曲 |
15. | クライスラー | 愛の喜び (ラフマニノフ 編曲) |
16. | 愛の讃歌 (松本昌敏 編曲) エディット・ピアフ(歌) |
From Laboratory 松本昌敏のページに戻る
トップページへ戻る