事務局雑感


(1997-5-6)

 湯布院といえば全国でも有数の保養温泉地であると共に、映画祭・音楽祭・アートフェスティバルなど、芸術文化を大事にしているまちという印象を持っていましたが、現地に足を踏みいれてみて、その落ちついた質の高いリゾート地を目の当たりに見ることができ、湯布院の個性を何かしら感じ取ることができました。

 年間を通じて発生する朝霧と秀峰由布岳のマッチング、のどかな農村地帯を練って走る辻馬車など、自然と人間の調和するまち、町民一人一人が自ら参加し、支えあって作り上げた湯布院、機会があれば次もまた来てみたいと思わせる魅力のある湯布院のまちを訪れて、参加者一同それぞれの胸に、これからの五條のあるべき姿を重ねあわせながら帰路に着いた次第です。

 湯布院に到着した当日の昼から、翌日の早朝より帰路につくまで、びっしりスケジュールを組んでの視察及び勉強会は、昼夜にわたるハードな研修となり、調査した訪問地の人々から直に聞きだす”まちづくり”の苦労話など、湯布院町のまちづくりには学ぶところも多く、お互いに熱のこもった意見交換がなされ、大いに触発されるものがありました。

 21世紀を間近にした本市にあっても、今後、行政と一体になった住民参加の”まちづくり”を積極的に展開し、行動していかなければなりません。そのためには、湯布院町の住民が地域に寄せる「愛」と、まちづくりにかける「情熱」と、それを引き出した行政の手法に着目することは、本市の重要課題である”まちづくり・人づくり”に対して新たなきっかけを掴むことができた有意義な研修であったと言えます。

 今回の先進地視察を通して、人と人との交流や外部からの刺激を受けることが、人の意識を高揚し活性化していくように、様々な人々や文化との出会いがメンバーに刺激を与え、また、一泊二日の視察という共同体験を経た仲間意識の向上は、今後のユースフォーラムの大きな財産になると考えます。五條の新しい発展に少しでも役立つ何かが、これからも次々とユースフォーラムから産み出され、五條の”まちづくり”のリーダーとして活躍されることを期待しています。