フェニックス・ゼミ
受験生の皆様、2004年の戦いお疲れさまでした。本日の近畿後期が最終試験だった生徒が多いと思います。最低80%以上と言われる後期試験ですが
手応えはいかがだったでしょうか? 以下今年の医大入試の特徴について述べてみたいと思います。2004年の特徴として、まず西日本では受験日程の間隔が非常に少なく、非常に体力的に苦しい年ではなかったかと思います。大体、平均5〜6校は受験するのが普通であるため今年は苦しい試験日程だったと思います。まず、川崎からスタートして愛知、金沢、岩手の連続日程でどこを受験すべきだったかという今年の特徴ですが、愛知と岩手を選択した受験生が多いのではなかったと思う。その理由として考えられるのは金沢の小論文は非常に難しく、資料文型の小論の対策ができなかった現役生が棄権する可能性が考えられる。だからこそ浪人生はしっかりと小論文を準備して愛知と金沢、金沢と岩手を選択した方が良かったと思われる。毎年、医大の入試日程が発表されると必ず、どこにライバルが最も少なくなるかを吟味することは受験以前の最も重要な戦略であると思う。現在、医大入試の受験生のレベルは非常に高い。これは推薦入試を考えてもわかることであるが、評定平均4、0以上といえば、各高校の上位10%が参加してくる戦いなのである。
次におととしから急激に人気が出て来た岩手医科大学であるが、医大入試の中では「最もとっつき安い問題」であるため、最低80%は取らないと苦しい。医大入試の中では、藤田、岩手が最もやり安いと言われているが、自分が取れたと思っても相手も取れているため、ミスが許されないと言えよう。次に1月25日から国立併願の「強者受験生」は、近畿、順天堂、関西医大、大阪医大へのルートを通過し、私立専願の「かかればどこでも受験生」は2つのルートに分離する。数学。を選択できる生徒は藤田から兵庫そして福岡から久留米のルートを通過する。逆に選択していない生徒は、藤田から兵庫それから帝京そして埼玉のルートで終了することになる。関東地区の医大入試は数学。を選択していないと受験できない大学が多く、聖マリアンナ位しか入りやすい所は見つからないというのが正直な印象であろう。とにかく、1点でも高く取ることが至上命題であることは間違いない。まさに「ハイレベルのドングリの背比べ」と言わざるをえない。本当に大変な試験だと思う。
そして最後の砦の埼玉と近畿後期であるが、どちらが有利であるか甲乙つけがたいというのが正直な感想である。埼玉は2千人という志願者で英語の配点が高く、生物と英語の究めて得意な生徒が多数受験する。つまり、数学と化学に弱点があるため得意の英語と生物であとはディフェンスに廻るという受験生である。これは、近畿後期の倍率があまりに高い印象があるため、ほとんどが埼玉に集結するという構図になっているのである。まさに埼玉医科大学の受験料取得戦略はうまくできているとしか言いようがない。受験の時期の選択も見事なものである。今年から数学がマークに大幅に変更され、ますます数学不得意の受験生が集まるであろう。ただし、英語の処理能力のスピードが要求されるため、英語の力は高いものが要求される。
ただし、近畿と埼玉の両方出願している受験生が埼玉の一次試験を通過すると近畿後期をキャンセルする。なぜなら近畿後期の翌日が埼玉の2次だから受験生心理として前日の近畿後期がどうでも良くなるからである。これによってライバルが次々に消えていく。近畿後期もマーク方式なので逆転が起こらないとは限らないのである。おまけに国立併願者が国立に合格すれば近畿を蹴る。したがって補欠合格が誕生する。医大はどの生徒が抜けるのかまでは読めないのである。大逆転の可能性はあると思われる。3月末日に補欠合格が出た経験を考えれば、多くの受験生があまりに高い倍率に敵前逃亡している所にチャンスがあるような気がするのも正直な気持ちである。いずれにせよ来年も最後まで厳しい闘いであることは言うまでもないであろう。
【NEWS】
今後も医大入試についての最新情報を順次ホームページに掲載する予定です。ぜひ参考にして下さい。
2005年対策個別入学説明会スタート! (保護者同伴、要電話予約)
2005年対策3月初旬よりプレ講座開講!
2005年対策4月初旬より少人数クラスにてスタート!
【エピソード】
「前期も後期も東大で出します」と彼女が言った時、「無謀だぞ〜」と思った。それ
位可能性はなかった。東大向けの模擬試験でE判定、鍵となる英語で偏差値38、5が
最終の結果だったと思う。後期は足きりにかかるので受験すらできなかっただろう。
ただ、吸収力と集中力はあった。最後はゼミの総力を結集して全て個別で追い込みを
かけた。ただ、誰が考えても絶望的な予想しかなかった。他の大学で十分合格できる
大学はいくつかあったので「そこにしとけば」と思った。それで充分の実績もできる
という受験産業としての「ずるい考え」もあったことも正直である。しかし、こうい
う考えが生徒の可能性を摘んでいるということを改めて教えてもらいました。人間の
潜在能力はわからないということを逆に教えて頂きました。ましてや受かる所を勧め
ているこちらが恥ずかしくなりました。「最後の大逆転」は存在するんだということ
を思いっきり見せてくれました。ふりかえると彼女は、他の受験指導機関を辞めて夏
からゼミに参加してきたが、最初は椅子に長時間座れない子であった。また体も弱
く、すぐに熱を出す子であった。よく考えると実質7ケ月で東大に合格したことにな
る。2〜3浪人も当たり前の世界でとんでもない逆転が産まれたものである。ただ、
目標が最高峰であったために先生達の「チームとしての不思議な一体感」が感じ取れ
た。家庭や塾等で最後に「イケイケムードを創ってやることの大切さ」を改めて認識
させられた。今回のケースは、合格に関連する全ての要素が「すべてベストでパーフ
ェクト」な方向に最高速度で向かった「稀なケース」かも知れない。ただ、E判定って
なんやねん?偏差値てなんやねん?というコンピューターではじき出す冷静な数字に
人間の潜在能力が勝てるという証明でもあったと思う。
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