【2002年度 関西医科大学予想】

                      

フェニックスゼミ講師陣

【数学】

 関医の数学の出題傾向の特徴は、積分法と最大最小と二次曲線である。「積分」では曲線で囲まれた図形の面積や回転体の体積の計算であり、「最大最小」では三角関数・指数対数関数などの関数値の最大最小や2点間の距離の最大最小の問題である。
「二次曲線」では楕円を扱うことが多い。楕円も最大最小の問題の題材に使われることがある。このほかでは素数と約数や整数方程式などの整数問題、必要・十分条件に関する問題が予想される。

【化学】
 

関医の化学は無機物質の性質を問う問題が相当量出題されるので各物質の性質、反応式を細かく見直しておく必要がある。有機高分子では糖やタンパク質に加えナイロンやビニロン、樹脂あたりが狙われそうに思われる。

【生物】

 例年、選択肢から解答を選ぶ選択問題が主として出題されている。長文を書かせる問題の出題が少ないのは文章が苦手な受験生にとっては歓迎するべき点かもしれない。選択問題の特徴は、もちろん選択肢の中に正解が存在するということである。故に4つの選択肢を2つにまで絞り込めたら、これはその設問の半分の点を獲得したことと等しいのである。この--正解を絞り込む--という姿勢が選択問題を解く基本姿勢である。さらにこれらの選択問題に加えて計算問題の出題が見られるので対策が必要である。遺伝の計算問題や光合成、呼吸、浸透圧、腎臓、DNAの計算問題に慣れておく必要があるだろう。
近年、分類や組織など手を抜きがちになる範囲からの出題が目に付くのでもう一度十分復習しておく必要があるだろう。また出題に偏りが少ないので、遷移、進化、植物群落、植物ホルモン、環境問題、動物の行動などの範囲もきちんと学習しておく必要がある。
【英語】

 関西医科大の英語は大問1と2の長文読解問題がメインで(2001年度には、比較的短い英文の内容を問う大問3が加えられた)、そのレベルはっきり言って手強い。語彙力、読解力、集中力すべてにわたって、かなりの力を必要とする。付け焼き刃の英語力ではほとんど歯が立たないであろう。ただ、記述と言えるものは、定義に合う単語を一語書かせる設問が1問あるだけで、それを除いて他はすべて選択問題、またその設問の立て方は長文読解問題として非常に標準的なものばかりなので、レベルの高い長文総合問題で常日頃訓練している者は、その力がかなり客観的に得点に反映されるだろう。
関西医科大の英語のように、難度の高い長い英文の読解問題がメインの場合、得点につながるその力とは、文法力、読解力はもちろんのことであるが、最終的に大きく物を言うのが、高いレベルの語彙力である。特に、大問1と2を合わせて、単語の意味を問う問題がかなりあり、それをいちいち文脈で決定しなければならないようでは話しにならない。段落挿入問題など、考える問題に十分な正答率を叩き出すために、単語の問題などはスピーディーに片付け、しかも確実に点につなげておかなければならない。
 しかも、大問2の長文のここ3年のテーマが「ナノテクノロジー」「猫のESP(超感覚的知覚)」「動物に対する倫理問題」と、よほど現代の科学や生物に関する幅広く深い関心・知識を持っている受験生でないと、即座には理解し難い英文となっているので、分からない単語が多いようでは、テーマを把握することすらおぼつかない。だが、逆に言えば、単語さえ頭に入っていて、内容がつかめさえすれば、正答率がきちんとでる設問になっているので、うろ覚えの難度の高い単語を、直前に徹底的にチェックしてみることをお勧めする。

【小論文】

 以前は資料文型であったが,近年は作文型である。テーマは一見さまざまだが,そこには一本の中心線がある。弱者,人類,外国人,自然,他の人間と対象は変化するが,問われていることは一つである。自分の周囲の事物や人間に対して,いかに奉仕的であり,愛護的であり得るかということが問われている。ただし,単なる綺麗事ではなく,奉仕や愛護の困難を踏まえて,なおかつそうするという厳しい作文をすべきである。2001年は「人としての自立とは」というテーマで出題されたが,これも自分だけの自立ではなく,他の人間への誠実さ,親切さを通して,始めて自立できるのだというような主張が望ましい。

医歯学部受験予備校フェニックスゼミ

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