１９９９年９月１２日（日） 育児ノイローゼ
私ではない。隣の奥さんである。最近、お隣でも三太より１２日遅く赤ちゃんが誕生していたことが判明した。男の子だそうだ。なんか、マヌケな話であるが、お互いに家に閉じこもっていて気がつかなかった（爆）。
というわけで、さっそく挨拶に行ってみると、悲壮感ただよう奥さんが現れ、
「もう、泣いてばっかりで、どうして泣くのかわからないの」
いろいろ話を聞いてみると、彼女は新婚でまだ若い。当然、はじめての赤ちゃんである。出産は自然分娩を推奨する助産院でしたそうである。浣腸も分娩台も会陰切開もない自然なお産を．．．というところなので、当然母乳育児にも力を入れている。
で、そこのやり方がすごい。まず、おかあさんは肉は食べちゃいけない。魚も白身だけ。果物もだめ。水分は熱いお茶を１日３杯まで。この暑い時に．．．。私なんか、冷たい麦茶ガブガブ飲んでたもんね（笑）。牛乳もココア混ぜてガブガブ飲んでた。ついでにビールも．．．（爆）。
でもって、 ミルクは与えちゃいけない。出が悪くても、どんどん乳房を吸わせること。どうしてもミルクを足す場合は、１回６０ｃｃまで。それ以上はダメ。哺乳ビンも、なんとかというメーカーの、感触が乳房に近くて赤ちゃんが吸うのに苦労するようにできているものを使う。Ｐ社のものは特にダメ。ちなみに、うちのはＰ社製である（笑）。
隣の奥さんは、産後はおっぱいも張ってよく出ていたけど、２週間もすると出なくなってきたんだそうである。当然、赤ちゃんは飲み足りなくて泣いてばかりいることになる。そこで、出産した助産院に電話をすると、
「出ないはずないわ！もっとどんどん吸わせなさい！」
と怒られてしまった。しかたがないので、泣いては吸わせるとやっていたら、それこそ１日中授乳していて、睡眠時間も１時間くらいになってしまったそうである。 まぁ、私も母乳の出が悪くて、三太を餓死させかけた（すんごく大袈裟）から大きなことは言えないけど．．．（苦笑）。
で、あまりの惨状にご主人が見かねてミルクを買ってきた。ところが、助産院おすすめの哺乳ビンを使うと、６０ｃｃのミルクを飲み干すのに４０〜５０分もかかるそうなんである。その前に母乳をやっぱり４０〜５０分飲ませるから、１回の授乳に２時間近くかかることになる。赤ちゃんは疲れて眠るものの、飲み足りないからすぐに泣く。おかあさんはすっかり疲れきってノイローゼ状態なのであった。
そこで、私は三太の話をしてあげた。母乳は長時間吸わせても、たまってる分以上は出ないんだから、片方１０分位ずつで切り上げる。ミルクは飲みたいだけ飲ませる。Ｐ社製なら１００ｃｃを５〜６分で飲んじゃうから速い。満腹になれば２〜３時間は寝てくれる。おかあさんもゆっくり休まないとね。
次の日、彼女はさっそく哺乳ビンを買いに走ったそうだ。ミルクも６０ｃｃと言わずたくさん作って飲ませた。すると、すごい勢いで飲んで７０ｃｃ位で乳首を押し出したそうな。それまでは、疲れて寝ちゃうことはあっても、自分から押し出すことはなかったらしい。飲んだ後はよく寝てくれるし、寝なくても機嫌がよくて泣かなくなったと喜んでいた。よしよし（嬉）。
それにしても、はじめての育児で不安をつのらせている人に、この助産院の対応は罪が重いよね。母乳が溢れるほど出る人はいいかもしれないけど、出ないもんは出ない。それを、母親のせいにされても困る。オンナの身体は機械じゃないんだから。これじゃ、子供を育てるのが目的なのか、母乳で育てるのが目的なのかわからない。 ぷんぷん。