1999年12月7日(火) ゴウカン
この言葉が子供の口から出ると、さすがの私もギョッとする。 その「ギョッ!」を、最近立て続けに経験してしまった私。
その1 次郎の口から...
スーパーに買い物に行った。長介は留守番。好きなお菓子をひとつづつ。長介の分も次郎が選ぶ。
さて、レジへ。レジでは、自分の物を自分で持ちたがる子供のために、商品にシールを貼って子供に手渡してくれる。この日も次郎はレジのお姉さんに
「シールはって」
と言っている。お姉さん、ニコニコしながらお菓子が出てくるとシールを貼って次郎へ。ところが、それは長介の分だった。次郎は不満だ。ブツブツと意味不明の言葉で文句を言っている。そこで、私が
「お姉さんに、交換してもらいなさい」
すると、次郎。
「『ゴウカン』ってなに?」
ギョッ!
しかし、そこはさりげなく、
「コウカン? 取り替えること」
と教え、次郎も納得した。それにしても、お姉さんが固まっていたように見えたのは気のせいだろうか?
その2 長介の口から...
寒くなってきた。三太をベビーカーで連れて歩くには、あったかくしてやらないといけない。しかし、この冬しか使えないものを買うのはもったいない。たしか、長介と次郎が2〜3才の頃着ていたつなぎのスキーウェアがあったはずだ。三太には大きいけど、つなぎだし歩くわけじゃないからあれで十分だ。
というわけで、しばらく前から探していたのだが見つからない。どこにしまい込んだかすっかり忘れている。誰かにあげちゃったかな? ...記憶にない。じゃまだから実家に持って行ったのかも
...記憶にない。そうしている間にも、日々寒くなっていく。これは、いよいよ買わなくちゃだめか。と、あきらめかけていたところで
「あ...」
思い出した。かさばるから、クリーニングの袋のままタンスの上にしまっておいたんだった。見ると、あったあった。やった!万歳!(そこまで喜ぶか?)
で、思わず叫んだ。
「これで、三太の防寒対策は完璧だ!」
すると、長介。
「『ゴウカン対策』ってどういう意味?」
ギョッ!
しかし、長介は次郎と違ってごまかせない。ちゃんと説明しないと納得しない。
「『ゴウカン』じゃなくて『ボウカン』。寒さを防ぐこと。『ゴウカン』と『ボウカン』、似てるけど全然違う」
「じゃ、『ゴウカン』ってどういう意味?」
きたか...内心、困る私。とりあえず、
「すごく悪いこと。恥ずかしいから、あんまり言わない方がいいよ」
と言ってみた。
「わかった」
おいおい、本当にわかったのか?
いずれ君達にもわかる日が来る。