2000年4月12日(水) おだて
子供というものは、おだてられているのと褒められているの区別がつかない。おバカな子供ほどそうである。従って、次郎はおだてると単純に喜ぶ(笑)。 最近では、
「さすが、1年生!」
が、魔法の呪文のようによく効く。この一言で、おかたずけはするは、嫌いなものも頑張って食べるは、ケンカしても泣かずに我慢するは、母としてはありがたく活用させていただいている(笑)。
しかし、長介はちょっと(かなり?)変わった子供なので、2年前、この呪文は「悪魔の呪文」として封印せざるを得なかった。春休み中から、1年生になる緊張感でガチガチになってしまい、期待と喜びを膨らませてあげようとすればするほど
「言わないで!」
と泣きそうになってしまうのであった。
学校が始まってからも、長介はしばらくの間、緊張しまくっていた。 後で、先生曰く、
「長介君が、突然僕のところに来て、頭を下げて『ありがとう』って言うんですよ。何がありがとうだかよくわからないけど、まぁ1年生はこんなもんです」
先生も戸惑ったろうなぁ。でも、私にはわかる。長介は、先生に何かしてもらって、ずーっとありがとうを言わなければ...と考えていて、頭の中はその事でいっぱいで、緊張しまくっていて、やっと勇気を出して先生に『ありがとう』を言いに行ったのだ。ずーっと時間がたってしまってから...(苦笑)。
そんな長介も、今年は3年生。新しいクラスで緊張はしているようだが、その緊張も自分でコントロールできているようだ。成長したなぁ。
さて、次郎である。昨日は入学式。クラスが決まり、教室でひとりひとり握手をしながら出席を取る。そして、
「今日は、先生の名前を覚えて帰って下さい。」
ということで、みんなで先生の名前を何度も言う。
「ふじわらのりか(仮名)せんせい!」
そして、帰り道、
「次郎。先生の名前はなんだっけ?」
次郎、覚えていない。そこで、ヒント。
「ふ...じ...」
「ふじわらのりかせんせい」
やっと思い出した。そして、今朝、もう一度聞く。
「次郎。先生の名前、なんだっけ?」
「ふじわらのりかせんせい」
今度は、しっかり覚えていた。そこでおだてる私。
「お、さすが1年生。あたまいいじゃん!」
すると次郎、得意満面で一言...。
「当然じゃん。頭じゃなくて首がいいからね。」
君は、首で考えているのか(爆笑)。