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天間家三兄弟紹介...長介(長男9才)、次郎(次男6才)、三太(三男0才)...仮名

2000年6月12日(月)  お受験の世界

昨日、長介がゲームソフト欲しさに「小3学力健康診断」なるものを受けてきた。子供が試験を受けている間、保護者説明会がある。別に出なくてもいいのだが暇なので参加した。

関係ないけど、私はこういう場合、たいてい真ん中の前の方に座る。黒板もよく見えるし話し手の顔もよく見える。でも、不思議なことにみんな端っこや後ろの方に座るんだよね。だから、一番前に座ると離れ小島みたいになってしまうので、真ん中の前から3列目くらいに陣取る。それでも、前の席には誰もいない。全く興味がないのに、他の人からはやる気満々に見えただろうな(苦笑)。

しばらくすると、隣りに人が来た。この人は私と違ってやる気満々のようだ。いきなり
「他もいろいろ受けられているんですか?」
と話しかけてきた。他も?...いろいろ?...受ける?...よく意味が理解できない。中学受験を目指して、どの学習塾に入れるかいろいろ研究しているのか、ということか? その後も話しかけられるものの、さっぱり話が噛み合わない。しかたがないので、こっちからいろいろ質問して差し上げる。なんせ、私立中学校の名前がポンポン出てきてチンプンカンプンなのだ。

やがて、説明会が始まった。隣りの人は熱心にメモを取ったりしている。話の内容を簡単に言うと、

2002年に学習指導要領が変り、学習内容が大幅に縮小される。ところが大学受験の試験レベルはそのまま。従って、小中学校を公立のペースでのんびりやっていると、高校で大きな負担がかかってくる。その点、私立中学校に進学すると、中高の6年間で余裕をもって大学受験準備ができる。ところが、中学受験はやさしくない。学校では教わらないような難問が出題されるので、訓練を受けずに受験してもまず合格はできない。さぁ、みなさんどうしましょう。我が日能研では....

ということである。ふ〜ん。なんとなく、話の筋は通っているような気はする。実際に見せてもらったその日の試験問題は3年生にしてはかなり難しい。国語の長文読解なんて、びっしり3ページくらいある。最後まで読めるのか?こんな問題を解けるようになるためには、やっぱり訓練が必要なんだろうか?

でも、なんかひっかかる。なんだ? 考えながら話を聞いていてわかった。そこにあるのは「大学受験」という目的だけなのだ。他のものがない。大袈裟に言うと「子供の人生」という視点がスポッと抜けている。
一流大学に入学するために勉強勉強の子供時代を送り、合格したら目的を失って勉強しなくなる。やる気がなくなる。自分が何をしたいのかわからない。就職しても、言われたことしかできない。よく聞く話である。「いい子」の自分は嫌だというアダルトチルドレンの話もあった。学歴社会も崩れつつある。
そこまでして中学受験を目指さなくても、子供の人生の中で大学受験が必要になってきたら、その時がんばればいいんじゃないの。親がレールをひいてやる必要はないよなぁ。

そんな事を考えているうちに話は進む。日能研の4年生からのコースに入るにも定員があり学力選抜をするが、3年生の予科コースから来ていればまず合格点が採れる。予科コースは定員になり次第締め切るので予約はお早めに...あおっている(笑)。

最後にアンケートがあった。本日の説明会で印象に残ったことは何ですか。私は

室長の方の名前は「○○○」さん。
△△先生の黒板に書く字の筆順が間違っていた。

と書いた。ふざけているよなぁ(笑)。いや、子供に勉強を教える立場の人が、間違った筆順で字を書いていてはまずかろうと親切心で書いたのよ。でも、これでやる気のないことを汲取って無駄な勧誘しないでくれるかな(苦笑)。

この日の受験者数は14000人だそうである。ゲームソフトをもらえる上位1000人にはいるのはかなり難しそうだ。試験が終わった長介曰く、
こんなんで、貴重な日曜日がつぶれちゃった。もういいよ。
そして、帰宅するなり暗くなるまで外で遊んでいたのであった。

お受験の世界を垣間見た一日であった。



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