中国鉄路の旅


 第4日目:8月7日(土) 吉林
 今日は一生君と長青さんの結婚式の前日準備である。
 中国の結婚式はまず、男性が女性の家へ迎えに行くことから始まる。古くは馬車で新郎を先頭に親族一同が新婦の家を訪問していたそうだが、今では自動車に取って代わられている。本来は新郎の家から出発しなければいけないが、彼の場合は実家が日本であることと、既に籍を入れて同居を始めているので、家の玄関でチャーターした車を待ち、到着のタイミングに合わせて扉をたたくという合理的な段取りにまとまった。
 この日は前日が遅かったので、昼から行動開始。披露宴会場の最終確認を済ませるとのこと。お祝いの電話がひっきりなしにかかってくる。やがて長青さんの友達が何人も尋ねてきて、2LDKの家はかなりにぎやかになった。

 

 そして挙式前夜の「中国式結婚儀式の仕込み」が行われた。中国式の赤い祝儀袋「紅包」には10元を入れ、明日の朝使うという。日本のお年玉袋くらいの大きさで、10袋以上はあった。赤地に金の刺しゅうの入った大風呂敷には洗面器や石鹸といった日用品が包まれている。さらに赤いセロハンのようなものや一輪の赤い造花も用意された。どんな儀式になるのか、楽しみである。


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