今日は海拉爾（ハイラル）へ向けて出発する日である。
　午前中、結婚式関係の借り物を返却し終わった後、切符を確保する為に吉林市のバスターミナルへ向かった。海拉爾へは鉄道が伸びており、哈爾浜（ハルピン）から夜行列車も出ている。哈爾浜へは鉄道で長春を経由して行く方法と、バスで直接哈爾浜まで行く方法があった。鉄道は長春や哈爾浜での接続が悪かったため、やむを得ず哈爾浜行きのバスを予約した。でも２００ｋｍもの距離で４３元（約５６０円）は、妙に安い・・・。
　午後から哈爾浜へバスで５時間の旅である。１４：１５発のマイクロバスはがたがたと揺れる地道を延々走り続ける。安い運賃にはそれなりの理由があるということが、この時身にしみて感じられた。クーラーはついていないが、走り出すと風がけっこう涼しく、真夏でも車内はしのぎやすかった。途中から雨が降り始め、結局着いたのは６時間後の２０時ちょうど。

　哈爾浜駅

　２０：２０発海拉爾行の夜行列車に飛び乗ろうと、６人全員で雨の中を走り、切符売場へ向かう。哈爾浜駅の乗車券の取扱は当日の１８時までとなっていたので、入場券を６枚購入し、改札口へ急ぐ。しかし、その時既に発車５分前、仏頂面をした駅員が行く手を阻む。「もう無理だ、あきらめろ」とまったく通してくれる様子はない。全員がっくりと肩を落とす。
　明日また切符を取り直そうということになり、その日は駅前のホテルへ入った。

　哈爾浜駅の入場券。