中国鉄路の旅


 第9日目:8月12日(土) 北京

 哈爾浜の切符の痛い経験から、北京では旅行社を通して切符を取ってもらうことにした。手数料が少々かかるが、3人合わせても100元(約1300円)程度なので、切符確保のためだけに一日つぶれることを考えると安いものである。

 

          「八達嶺(バーダーリン)長城」入場チケット

 

 午前11時頃より、タクシーをチャーターして万里の長城へ。長城といっても見どころは各地に点在しており、その中で最も有名とされている「八達嶺(バーダーリン)長城」へ向かった。八達嶺へは市内からおよそ1時間。呼和浩特(フフホト)や集寧といった内モンゴル自治区と北京を結ぶ「京包線」が高速道路と並行しており、ローカルムードが漂う。険しい山々が迫ってくるとやがて山の稜線に沿って築かれている長城が視界に入る。よくここまで規模の大きな建築物を造ったものだと思う。長城に登ると眼下に京包線の路盤が見える。本数が少ないのか列車は確認できなかったが、通過すればかなりいい構図である。

 

 北京に戻ると、特快53次列車の軟臥(日本のA寝台に相当)切符を確保できたことが判った。とはいえ、担当の方はキャンセル待ちなどで駅に数回足を運び、ようやくとれたという。中国の鉄道は乗ったら快適だが、乗るまでが本当に大変だと思う。
 その晩の北京ダックは本当に美味かった。



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