マジックエプロン
だいこんにんじんごぼう
隠しポケット:
普通、ポケットから人形や小道具が飛び出してきます。しかし、たくさんあるとポケットにしまいきれません。そこで、隠しポケットを使って、人形や小道具を控えておきます。隠しポケットは表に見えるポケットではなく、エプロンの裏側に作ります。例えば、お腹のあたりに筒状の袋を作っておくと、左右どちらかでも出し入れが可能です。左右エプロンの内側に作った隠しポケットでは、結構大きなものも隠しておくこともできます。
マジックエプロン「だいこんにんじんごぼう」
エプロンの表側に畑があり、それがポケットになっています。ダイコンとニンジンとゴボウが、ポケットの開口から少し頭を出しています。このお話では、お風呂や水の入った桶を控えておくポケットを表に作れません。そこで、裏にポケットを作ります。これが隠しポケットです。普通のポケットのように、上に開口を持ってくると出し入れが限定されて、また融通が利かないので、筒状にして左右から小道具が出せるようにしておきます。胸のところに作って、脇から手を入れて左右から出し入れできるようにしておきます。隠しポケットですから見えません。柄は何でも結構です。裏生地のようなすべるような生地のほうが出し入れしやすいです。
人形の分割:
人形の大きさには、限度がありますが、小さな人形でも、大きく見せる方法があります。例えば、長い大蛇がいたとします。本当だと長くて大きくなるので扱いが難しくなります。でもこの大蛇を頭部と尻尾に分ければ、ちょっとの見せ方を工夫すれば長い大蛇のままにしておけます。また中央部のものも作って3分割すれば、もっと長い大蛇そのものになります。
映画でも巨大な怪獣を登場させるとき、大きな頭部と足を出すだけで、人間の目はそこに巨大怪獣が出現したかのような錯覚をします。観客に嘘をつくわけではないが、観客の想像力を誘い出します。想像力の産物として楽しさが生まれます。
マジックエプロン「わにくんははは」
左右のポケットからわにくんの顔としっぽを出しますが、わにくんには胴がありません。胴は、川の中に入っているかのように見せますので、いらないのです。水の中に隠れてセパレートしたことで、人形の体を大きく見せています。気をつけないといけないのは、人形を引っ張り出しすぎないことです。ポケットの開口の部分で止まるように、セパレートした人形に帯をつけて、ポケットの底に固定しておきます。
また、小さなものをポケットから取り出すときに、あまりごそごそしていては不恰好です。糸を付けてポケットの外に端をたらしておきます。ここでは、わにくんの虫歯です。さらに遠近感を出すために、川の波幅にも工夫をしておきます。上を狭く下を広くしておきます。
マジックテープ:
人形を舞台にくっつけたりできるのは、人形と舞台にマジックテープが使われているからです。マジックテープの輪と鍵の統一をしておくと、後で何かを追加したいときに、便利です。しかし、最近のマジックテープには、輪と鍵が兼用できるものがあります。それを使った場合は、どちらに統一しようとか気にする必要もありません。
マジックテープをつける位置は、基本的には人形の重心よりも少し上になります。頭の後ろでは、キーホルダーのようにぶらぶらしてしまうことがあります。また、真ん中にマジックテープをつけると、人形が折れ曲がることがあります。長い小道具なども、折れ曲がって扱いにくいことがありますが、こういうものには、中に割り箸などを埋め込んでおきます。
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