マジックエプロン
クリスマスが近づいてくると、サンタクロースが出てくる公演の依頼が多くなります。中には、職員の方がサンタクロースに扮するので、サンタクロースが出てこない方がいい場合もあります。先生は、こども達にばれないように、ぶかぶかの赤い服を着て、帽子をかぶって、ひげをはやして、変装します。こども達は先生の努力をしていますから、「わあーい、サンタさんだ!」と大はしゃぎします。でも、プレゼントをもらうときには、気が緩むのでしょうか、「先生、プレゼントありがとう」と言ってしまいます。それでも、サンタクロースには変わりなく、「屋根の上に、そりを引くトナカイがいるよ」というと、みんな天井を見上げるのです。
ツリーを出したのですが、飾りが見つかりません。ちょうどそこへやってきたのが、メガネをかけたトナカイのサンタさんでした。サンタさんは、ツリーがさみしいからと、飾りのプレゼントをしてくれます。こどもたちは、サンタさんに袋から飾りを取り出してもらうと、ツリーにくっつけていきます。ツリーの雪は、白のマジックテープです。トナカイサンタからのプレゼントは、赤い大きな靴下の中の「お話しカード」に書かれています。
参考:
クリスマス公演での出来事
赤鼻のトナカイの名前は何か
発声練習
エプロンを作ることが出来ても、つけてお話ができなければなりません。もちろんエプロンをつけていなくても、そのお話を語れるくらいになっておくことが理想です。たまに「どれくらい練習すればいいんですか?」と聞かれることがありますが、マジックエプロンは、素話の要素もあります。素話としても聞かせることができるようになっておくことです。素話で出来るということは、そのお話をよく理解して消化できているということです。そして、エプロンをつければ、より自分のイメージを鮮明に表現できることになります。
お話を語るには、声を出さなくてはなりません。マイクがなければ、しっかり声を出すという練習をしておかないと、客席に声は届きません。出番の前に、声帯周りの筋肉をほぐすことからはじめます。次に、呼吸の練習です。特に腹式呼吸というものを身につけると、通る声が出せるようになります。声の基本は、「あいうえお」です。北原白秋の「五十音」の歌を練習して、「あめんぼ あかいな あいうえお・・」と練習したり、「外郎売」をしてもいいのですが、「あいうえお」の循環をここでは覚えて帰りましょう。また、普段笑えるのに、「セリフの笑いは、どうも」というときの練習もしてみましょう。
スタッカートの練習は、横隔膜を鍛え、笑いの練習にもなります。音の高低を利用すれば、こどもの声にかき消されない声を出すことも出来ます。セリフには、台詞と科白がありますが、マジックエプロンのセリフはどちらでしょうか。音の強弱や間のことについても知識を持っておきましょう。発声のことを色々知っておくことと、エプロンをしてお話を語っていく上で、いかにそのお話を語り表現していくか、意識が変わってきます。知らなければ、単にお話を喋るだけになってしまいます。大声を出したことがなければ、まずはカラオケで大声を出したり、叫びの壷を利用したりして自分の声の限界を知っておくことも参考になります。
参考:マジックエプロンでの発声練習
役立つ発声練習
五十音発声練習のことをボイストレーニング(Voice training)と言いますが、ここでは演劇などで言う発声練習について記載します。もちろん声楽家や声を仕事とする人にも役立つトレーニング方法です。
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