しかけ絵本
飛び出す絵本(ポップアップブック)
飛び出す絵本はポップアップブックのことで、仕掛け絵本とも言われます。布絵本のように触って楽しむと言うより、見て楽しむ要素が多く取り入れられた立体絵本です。3D映画があるように3D絵本が、飛び出す絵本です。
じぶんでひらく絵本 〈全4冊〉
『おさるのジョージ』の原作としても知られるロングセラー『ひとまねこざる』の作者H.A.レイの幼児向け傑作絵本です。各ページが折返しになっていて、その折返しをひらくと……! 子どもの心をとらえる楽しい驚きがかくされています。4冊が1つの箱に入ってセットになっていますが、1冊1冊は小さくて軽いので、お子さんが自分でもページを開けます。めくって楽しい仕掛け絵本です。
まどから★おくりもの (ビッグブック―五味太郎・しかけ絵本)
窓をのぞいて、みんなにぴったりの贈り物を届けるサンタさん。83年刊のロングセラーしかけ絵本『まどから おくりもの』を大型化。穴あきのしかけもそのまま大きくなって、子どもたちを笑いの渦に巻き込みます。
出版社: 偕成社 (2003/11)
商品パッケージの寸法: 45.2 x 43.8 x 2.8 cm
参考:
ABC3D
ポップアップカード90°「接近」
飛び出すしかけ絵本の作り方の基本は、誕生日やクリスマスなどに贈るポップアップカードです。
カードを開くと折りたたまれていた部分が展開され飛び出すように見える。それを絵本にすると「飛び出す絵本」となって、立体感ある絵本となる。大勢いる前での読み聞かせには無理があるかも知れませんが、テーブルを囲む人数ぐらいでは興味深く楽しむことができます。ポップアップブック(Pop-ups Book)と呼ぶだけなら、飛び出す仕掛けに目を向けるが、絵本が付随してくると物語にも展開します。
『Alice's Adventures in Wonderland (New York Times Best Illustrated Books (Awards))』は、ロバート・サブダの最高傑作で見事なポップアップになっている。
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』原作に忠実なテキストを用い、ヴィクトリア朝風のぞきからくり、多面的なフォイル使い、触って楽しむ仕掛けなどの特殊効果を駆使した、何度も読みたくなる、そして読むたびに見とれてしまう作品です。
星の王子さま ポップアップ絵本・完全翻訳版
ポップアップ絵本「星の王子さま」では、ページをめくると仕掛け絵が繊細かつ巧みに動き、サン・テグジュペリの可憐な挿絵たちが、色鮮やかに生き生きと輝きだします。
冒頭に登場する「ボア」の絵、「ぼく」と王子さまの出会いの場面で描く羊の絵、仕掛けをあやつりながや読み進むと、「ぼく」と王子さまの会話に臨場感が生まれて、あたかもその場に居合わせたようなおもしろさを感じます。
わたる大きな仕掛け、小さな仕掛けの動きが様々に配置されて、物語に空間を感じさせ、奥行きを与えてくれます。本の形で読む物語とは全く異なる読後感があります。詩情がいっそう深まることでしょう。
注文の多い料理店(手作りポップアップ絵本)
物語の描かれた台紙、ミシン目入りのパーツ、バインダーがセットされており、手作りでポップアップの絵本に仕上げます。解説書(32頁)の写真を見ながら、親子で作っても。宮沢賢治の名作童話が、驚きとともによみがえります。
狩りに出かけた二人の紳士が、森の中で迷ってしまいました。ふと後ろを見ると、そこには一軒の西洋料理店がありました。二人は、喜んで入りましたが…。『注文の多い料理店』は、世代を超えて親しまれている名作童話であり、宮沢賢治の代表作の一つです。
ノートの人形劇
上記で紹介するポップアップ絵本は、自分で作るとなるとなかなかできるものではありません。しかし下記に紹介する本には、初歩から学ぶものもあります。思い起こせば小学校の時、いや幼稚園だったかもしれません。ノートを開くと鳥のくちばしのようなポップアップが出てきて、周りに絵を描けば鳥になったり河童になったりして、それがノートから飛び出すのですから、急に立体になるノートの人形劇のような感覚を覚えました。ひょっとするとこの感覚を少し大きくすると舞台で演じられる人形劇になるかもしれません。
ノートを大きくすれば、マジックエプロンのようなノートが立体の舞台になります。それもページをめくるたびに場面が転換して芝居が進みます。大型ノートの裏や下から人形を出すことができます。棒使いや糸あやつりなら直接ノートの舞台上に登場させることもできます。そんな夢を持ちながらも、実現せずに年月が流れて年老いていきます。
子どものときには時間がいっぱいあって、大人になったら何でもできる気がしますが、大人になると、どんな夢を選択したかによってその人の人生が決まっていきます。子どものときにやっていた塗り絵が、大人になると奥深いものになっています。ノートの人形劇もポップアップ絵本を新たな切り口になって、革命を起こすものになる可能性もあります。
|