のぞきからくり
扉の絵(登山)![]() 覗きからくりの舞台は、赤色を基調にし、上部にあおりの看板の絵が何枚かあります。その下に腰巻部分があり、腰巻の下に模様や絵のある箱があり、穴から中を覗くことで中ネタ(絵)を見ることができます。絵が上下にスライドすることで、場面は転換します。前の扉をはずすことができることから、腰巻の下の部分も含めて、すべて腰巻と呼んでいます。覗きからくりは、赤い腰巻の中を覗き見るというちょっといやらしい構造になっています。 前面の扉の絵は、ないものもありますが、お祭などのにぎやかしがあったり、演目の一部が描かれていたりします。また、人の世をあらわしていたり、人生なども描かれていたりします。私たちの舞台は、人の一生を描いています。人の一生は山あり谷あり、それを人はいろいろなものにたとえますがここでは登山を例にしてたとえています。演目と演目の間に、扉絵の説明が入ります。 演目は、覗きからくりがもてはやされ頃は、「不如帰(ほととぎす)」「八百屋お七」「金色夜叉」などが上演されました。しかし、今それを上演しても懐かしさもわいておこないだろうと考え、独自の演目を目指すことになりました。覗きからくりは、会場のノリと独特の節回しで語られる調子があいまって、不思議な世界がそこに作られます。 語られる言葉には、幼い子にとっては難しいものもございます。でも、外国語で歌詞の意味がわからなくても、外国の歌に感動することがあります。同様に一つ一つの言葉の意味を理解することが、覗きからくりの観劇ではありません。覗きからくりのよさは、実は扉絵の裏に描かれています。客席からは見えませんが、心の目でそれを見ることができます。覗きからくりの未体験ゾーンがそこから始まります。 参考:山岳信仰と伝説
富士山に登ろう
好きなスポーツ
参考:コミック「不如帰」 上・下
参考:紙芝居「金色夜叉」
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