掛け合いパネルシアター
だましっこちゃん
このパネルシアターは、客席との掛け合いで展開します。だましっこが大好きなだましっこちゃん(演者)が、客席を煙に巻いてしまうお話「黒と言ったら負け」です。まずてはじめにのここからはじめます。
「黒と言ったら、あなたの負けです。絶対、黒と言わないように」
「わかった」
「横断歩道をわたるとき、手に持つ旗の色は?」
「黄」
「よくわかったね。では、渡ってはいけない信号の色は?」
「赤」
「なかなかやるね。では、最後です。渡ってもいいのは、何色の信号?」
「青」
「あっ、青って言った。青って言ったから、あなたの負け!」
「ええー。黒っていたら負けなんでしょう」
「あっ、今、黒って言った。あなたの負け」
「そんなのないよ。だましっこだましっこ」
次に大人でも分からない「30と言ったら負け」に展開します。
ちなみに序盤の「黒と言ったら負け」を紙芝居に脚色したのが、下記の台本になります。
紙芝居「だましっこだましっこ」(全10場)
1. ぼくはカラフルへびのカラカラです
これからみんなで、だましっこだましっこあそびをしよう。
あのね。これからぼくが質問するけど、絶対『くろ』って言っちゃだめだよ。『くろ』って言ったらみんなの負け。
2. 花坂爺さんの飼っていた犬の名前は、何?
(しろ)
正解!
3. じゃあ、お猿さんが持っているバナナの色は、何色?
(黄色)
正解。なかなか、みんな、やるね。
4. この女の子がかぶっている頭巾の色は、何色?
(赤)
あっ、赤って言った。赤って言ったからみんなの負け!
(黒って言った負けでしょう。黒っていてないよ)
ほら、今『くろ』って言った。
だましっこだましっこ!
5. 今まで誰も見たこともないもの。一度見るともう二度と見ることのできないもの。なーんだ?
わからない? じゃあ、ヒント。
6. (みかん)
違う違う。ミカンの中身。
7. ミカンは見ることができても、その中身を見ることはできません。
見たら最後・・・
8. 食べてしまうので、もう二度と見ることはできません。
このミカンおいしい!
9. 痛いたいたい。痛―い! おなかが痛いよー!
実はぼく、ミカン食べるの初めてなんだ。ミカンは、ぼくには合わないみたい。
いったいぼくをこんな目に合わしたの誰?
ぼくを泣かしたのは誰?
(自分で泣いた。ミカンが泣かした。・・)
ぼくを泣かしたのは、ぼくを描いた作者。
演者「はい、私がカラフルへびさんを描きました。だから、私が泣かしました」
10. だましっこだましっこ。おーしまい。
トリックアート図鑑 だまし絵
北岡 明佳 (監修), グループコロンブス
大型本: 48ページ
出版社: あかね書房 (2011/01)
さかさ絵、反転図形、目の錯覚など、いろいろなだまし絵を、古典から最新までずらりと紹介。写真やイラスト、図版をどーんと70点収録。かくし絵やクイズなど、遊べるだまし絵つき。
だまし絵の描き方入門
杉原 厚吉 (著)
単行本: 142ページ
出版社: 誠文堂新光社 (2008/07)
エッシャーの描法で不思議な絵が誰でも描ける。この本は「だまし絵」とよばれるへんな絵を描く方法をいろいろ集めたもの。「だまし絵」とは、目の錯覚を利用して、見る人に普通とは違った感覚を味わってもらうことを目的としたもので、とても多くの種類がある。
「だまし」「だます」というと聞こえが悪いです。小さい時から大人には「人をだましてはいけない。それを詐欺というんだよ」なんて教えられてきました。それパネルシアターでするのですから、真逆のことをしようとしています。これはマジックのようなもので舞台と客席でだましだまされるのを楽しむというひと時です。最後に種を教えてあげれば、笑いにつながります。上演しているときは、上演者と客席に心理戦のような目に見えない戦いがあります。失敗すれば上演者は舞台上で大恥をかいてしまいます。
世の中にはだまし絵やトリックアートというものもあって、その不思議がわかったときや謎が解けたときは、くすっと笑うこともあれば大いに感心させられることもあります。このようなトリックは人間の脳を柔らかくしてくれます。物事を多角的とらえられるようになり、日常の生活でも役立つことになります。
参考:ほら、デマ、がせ、嘘の違い
愉快な心理テスト
エイプリルフールの嘘
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