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パネルシアターの台本

 パネルシアターをやるには、三つのものが必要になります。台本、絵人形、舞台です。まず台本について考えて見ましょう。

 パネルシアターにできないお話は特にありません。どんなお話でも、パネルシアターとして演じることができます。「じゃあ、この絵本をパネルシアターにしたい」といわれるかもしれませんが、その絵本には、著作権があります。原作者や出版社に問い合わせなければなりません。「パネルシアターにして、演じてもいいですか?」と。もっとも著作権がなかったり、個人として楽しむだけなら問題ありません。でもほとんどの場合、そうじゃないはずです。大勢の人の前で演じて、パネルシアターを楽しみたいはずです。どんなお話でもパネルシアターにすることができますが、その辺のことをまずは考えなければなりません。

 仮にある絵本が、パネルシアターにしてもいいよと、その絵本の出版社から許可が出たとしましょう。絵本に書いてある通りの台本を作っても、それはそれで一応台本ができたことになりますが、パネルシアター用としてできたわけではありません。そのままでは、絵本用の台本です。パネルシアター用に脚色しないと、味付けしないとパネルシアターの台本にはなりません。絵本とパネルシアターの表現方法が違うのですから。

参考:脚本はいろいろ  パネルシアターの台本
パネルシアター「星めぐりの歌」の台本
パネルシアター「赤鬼と小坊主」の台本
パネルシアター「赤ずきんちゃん」の台本
パネルシアター「アナンシと五」の台本
パネルシアター「ウサギの角」の台本
パネルシアター「うれしいひなまつり」の台本
パネルシアター「絵手紙」の台本
パネルシアター「おいしい影」の台本
パネルシアター「おでかけ」の台本
パネルシアター「お誕生日」の台本
パネルシアター「おもちゃのマーチ」の台本
パネルシアター「かくれんぼう水族館」の台本
パネルシアター「カレーライス」の台本
パネルシアター「きいろちゃんあおくん」の台本
パネルシアター「きっちょむ・カラス売り/きっちょむ」の台本
パネルシアター「魚の名前/きっちょむ」の台本
パネルシアター「星とり/きっちょむ」の台本
パネルシアター「水がめ/きっちょむ」の台本
パネルシアター台本「きつねとぶどう」
パネルシアター「きつねのなきいろ」の台本
パネルシアター「キューリ星のロビン」の台本

パネルシアターの表現方法
 表現方法が理解できていると、パネルシアターの台本も作ることが出来ます。舞台に草木や池があり、それが背景になっていれば、屋外。テレビや電話など家の中にあるものが配置されれば室内。絵人形の配置によって、場面設定ができる手法があることを知っておくのは言うまでもなく、登場人物がその場面で歩いたり走ったり、向きを変えることが出来たり、別のものに変身できる手法があることも。それらの手法を思い描いて、頭の中のパネルシアターの舞台で演じてみます。そして、それを台本にします。

 登場人物でお話が展開するのなら、セリフによるストーリー展開が望まれます。ナレーターは、最初と終りぐらいに入れて、多くても場面展開のときに入れるぐらいにします。そうしないと、登場人物が生き生きしてこないことになります。ナレーターが多いと、どうしても説明しがちの表現になります。

 演技者のセリフでもって、観客とのコミュニケーションをとる手法のものであれば、絵人形のセリフは特に必要ではありません。ゲームやクイズ的なもの、歌を歌いながら演じられるものであれば、特に登場した絵人形にセリフがなくても、演技者の説明や歌詞そのものがセリフの役目を果たします。仕掛けが多く入ったものの方が、目を惹き華やかで楽しいものとなります。もちろんどんなゲームか歌かにもよりますが。気をつけたいのは、仕掛けばかりに比重をかけすぎて、物語の本筋がおざなりになってしまうことです。

登場人物の個性
 登場人物の個性をはっきり把握してから、台本を作ります。短いセリフだからと安易に考えると、その登場人物の個性が出てこなくなります。短いセリフの端々に自然とでてくるのが、その登場人物の個性です。たいてい一人、二人で演じられると思いますが、一人で演じるときに、個性の違いがない台本では、なかなかその登場人物への感情移入が難しくなります。もちろん演技者の言葉に則したセリフに変えてもいいのですが、それでも、もともとの台本に個性の差がなければ、それも難しくなります。

 オリジナルな台本を作ってみたいとき、書く人の想像力や今までの経験が大きく左右します。日常生活のことを題材にしたいと思っても、観察力がなければ、ひとつも筆が運ばないことになります。パネルシアターの台本を日常的に書いているのなら別ですが、もっともそのような人は今この文章を読んでないでしょうが、例として、次のような手順で書いてみてはいかがでしょうか。

脚本を書くための101の習 脚本を書くための101の習慣 ──創作の神様との付き合い方
カール・イグレシアス (著), 島内哲朗 (翻訳)
22人の脚本家による、書き続け、成功するための秘訣。すべての脚本家に捧げる知恵と情熱で生きる名言満載。
単行本: 391ページ、出版社: フィルムアート社 (2012/7/23)

パネルシアターの物語
 まず、大きなストーリーを場面ごとに書いてみる。その場面でどんなことがあるのか、まとめたものを書いてみる。次に、最初の場面に戻って、今度はセリフを使ったものに置き換えてみる。置き換わらないところは飛ばして、次の場面に進みます。少し時間を置いて、もう一度同じ作業をします。一時間は置いたほうがいいでしょう。そのほうが、頭の中が新鮮になり、新鮮なセリフが浮かんできます。

 もうひとつは、多分に想像力が要求されます。まず、主人公をイメージします。イメージした主人公は、何なのか、人間か動物か、どんな服を着ているのか、何歳か。具体的なイメージを書き溜めていきます。そして、ただひたすらその主人公が動き出すのを待ちます。本当は自分の深層心理が動かしているのですが、やがて、自分が動かしているとは知らず、その主人公が勝手に動き始めます。その後を追跡していきます。追跡が振り切られないように、どんどんペンを走らせて描写していきます。どんな結末が待っているのかわかりませんが、それがひとつのストーリーになります。

デンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン

書くときは七転八倒
 いろいろ試してみても台本が書けないのは、そういう物書きには、あまり向いていないのかもしれません。パネルシアターの台本に限らず、ドラマや映画のシナリオを書くときは、泣いたり笑ったり、はたまた怒ったりわめいたり、一人で七転八倒しながらライターは書いているのです。書いている部屋をそっと覗けば、しくしく泣いていたりするので、何があったのかと心配になりますし、にやにやしていれば不気味に映ります。「けっして覗いてはいけないと申し上げたのに、あなたは見てしまわれた。もう私はここにいられません。さようなら」と言われるかもしれません。ちょうどその場面を書いていたらね。

ゲームシナリオのためのファンタジー事典 ゲームシナリオのためのファンタジー事典 知っておきたい歴史・文化・お約束110
山北 篤 (著)
ファンタジーのストーリーを創作する時に知っておいて欲しい歴史、文化、お約束を事典形式でまとめたネタ帳です。
単行本: 272ページ、出版社: SBクリエイティブ (2010/8/3)

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