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パネルシアターの絵人形

 薄い紙の人形ですが、
 作った人の個性が、
 如実にでるが絵人形です。

Pペーパー パネルシアターの絵人形
パネルシアターの絵人形を作る紙のことを、Pペーパーといいます。これは、不織布(ふしょくふ)といって、紙というよりも布です。少し毛羽立ちがるので、ネル生地の毛羽立ちとがあいまって貼付できる仕組みです。毛羽立ちがあればいいのですから、画用に描いた絵人形を切り取り、サンドペーパーで毛羽立たせれば代用できます。和紙も毛羽立たせることができます。コットン紙は、はじめから毛羽立っているので、それに絵を描くだけでOKです。

 Pペーパーの厚みは、#40〜180です。数字が大きくなるほど、厚くなります。パネルシアターでは、#100(ひゃくばん)、#130(ひゃくさんじゅうばん)、#180(ひゃくはちじゅうばん)が使われます。一番よく使われるのは、130番です。当人形劇団が販売しているのも、指定がなければ130番です。ぺらぺらではなく、ある程度弾力性があるので、よく使われます。透視パネルでは、透視できないといけないので、薄いほうがいいです。仮に180番を使うと、色は白でも透視すると、それ自体が影となり黒(灰色)となります。

 以前手軽に入った100番のカラーのPペーパーは、通常の生産ラインに今は乗っていません。現在、生産ラインに乗せてもらうには、ちょっと手が出せない価格になっています。また、PペーパーPペーパーと言っていますが、不織布の製品名は、MBSテックとかバイリーンと言って、襟芯やマスクなどに利用されています。

#100 #130
Pペーパーで、白や黒のマスクも作ることができる。
ミシンはない裁縫も苦手だという人には、布用接着剤がおすすめです。
「裁ほう上手」のスティックタイプ

絵人形の型取り
 絵人形の型取りは、普通の紙に描いてそれを写し取る方法がいいです。直接Pペーパーに鉛筆で描くことも出来ますが、失敗したときに消しゴムが使いづらいです。彩色は、何でしてもいいのですが、色移りが少ないものを利用したいです。重ねて収納しますので、色移りしやすいいと、絵人形の裏に下に重ねた絵人形の色が移ります。しいては、ネル地の舞台側にも移ることになります。

油性マジック  絵人形の色塗りができたら、油性マジックで、絵人形の縁取りをしておくと、絵人形が際立って映えます。貼り合わせの絵人形は、ボンドを薄く延ばして貼りあわせます。表裏の形が違うことがあるので、光に透かしながら、注意深く切り取ります。貼り合わせのない1枚ものは、周囲に余白を残して切り取ります。動物の髭やしっぽは、余白は多めに取り折れ曲がりの防止をします。余白というのは、要するに手に持ったときに、指で絵が隠れてしまわないように、指で挟める部分があったらいいのです。とりすぎると、他の絵人形を隠してしまう場面が出てくるかもしれません。余白をなくすのは、それに意味がある場合だけです。

仕掛けに溺れない
 必要不可欠なものだけに、仕掛けをつけることです。仕掛けばかりに走ると、お話の本質が薄れていきます。観客は、毎回毎回その仕掛けに驚かされて、お話自身が持つ楽しさを見失ってしまいます。

絵人形の収納袋
 収納しておく絵人形は、透明で口の閉まる袋に入れておきましょう。一目で何が入っているかわかります。しかし、それらをしまっておく袋は、遮光された鞄のようなものを利用しましょう。色を塗っても、徐々に退色していくのが色の運命です。当人形劇団で販売しているパネルシアターの彩色は、顔料を使用しています。 耐水性にも優れていて、耐光性にも優れています。直射日光が当たらない室内では、約半世紀(45年)です。それでも、持ち運びは、遮光できる鞄がいいです。退色する原因として、オゾンも上げられます。透明なコーティングスプレーをかけておけば、色を閉じ込めることができます。色移りの防止にもなり、一挙両得です。

ブラックパネルシアターの絵人形
絵人形の余白は一様でない  手作りマスクの作り方(Pペーパー)

油性ペン ターナー色彩 つや消し カラーPペーパー
パネルシアターの世界


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